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「しんぶんち(新聞知)ゲーム」とは
ニュース等の情報収集をする手段としてインターネットが主流となった昨今、紙に刷られた現物の「新聞」に触れたことのない子どもは少なくありません。
インターネットももちろん便利ではありますが、さまざまな分野の情報が凝縮された新聞は、世の中の動きを俯瞰するために欠かせないメディアです。得られる情報や、その読み解き方は子どもの頃から把握しておきたいところ。
新聞の特性を最大限に活かしたゲーム
そんな紙の新聞を扱った『しんぶんちゲーム』は、鳥取大学の大谷直史先生と関西学院大学の武田信吾先生によって監修された、新聞を使った知育ボードゲーム。
以下の3つのカテゴリに分けられるゲームで、新聞に書かれた文字と情報、そして古紙という素材を最大限に活かした楽しみ方が可能です。
新聞記事の中から言葉や写真を探し出す速さを競う「スピードゲーム」
たとえば……
・ビッグ:新聞記事の中から、一番大きいと感じる言葉を探せ!
・ファー:新聞記事の中から、一番遠いと感じる場所を探せ!
新聞紙を使って身体を動かしながら知恵と工夫のうまさを競う「アクションゲーム」
たとえば……
・タワー:新聞紙で一番高い塔を作れ!
・ブレイク:新聞紙一枚の両角を指でつまみ、ひっぱり合ってより大きく破れ!
新聞記事を使って、自分だけの発想と表現でおもしろさを競う「コミュニケーションゲーム」
たとえば……
・チェンジ「お母さん」:一語を「お母さん」に変えるとおもしろい見出しを作れ!
・モシモ「宇宙人」:宇宙人にばったり出くわした時につい言っちゃいそうな一言を探せ!
3つのカテゴリに分けられたゲームの数は、なんと全部で39種類! さらに、より手軽に遊べる『しんぶんちゲームLIGHT』なら、「しんぶんの中から〇〇(生き物の名前、食べ物の名前など)を探せ!」といったシンプルなルールで、小さなお子さんともいっしょに遊ぶことができます。
また、すごろく形式で楽しめる『しんぶんの“ワッ!”すごろく』も用意されていて、年齢に合わせて遊び方の幅が広がります。
新聞、そして文字や言葉への好奇心が刺激された!HugKumモニターファミリーの体験レポート
HugKumモニターファミリーにも、実際に『しんぶんちゲーム』を遊んでもらいました。
遊んでくれたのは、新潟県の稲葉さんファミリー。りとくん(小5)、れんくん(小3)、さらちゃん(年長・6歳)の仲良し3きょうだいは、普段は新聞を手に取ることがないのだそう。新聞に触れた3人からは「レアな紙!」と、大人にとっては衝撃の一言も飛び交ったのだとか……!
さまざまにある『しんぶんちゲーム』の中でも、3人が挑戦したのは『しんぶんちゲーム LIGHT』。「しんぶんの中から『〇〇』をたくさん探す」という、ルールも分かりやすくて簡単にできるゲームです。
文字や言葉への興味が深まった!
いざ始めてみると……
「こんなところにこの字が使われているんだね!」
「食べ物について書いてないページが当たってて最悪~!」
「……あ!アメがあった!(アメコミ)、日米の米も食べ物だ!」
「テレビ欄っていろいろな言葉が書いてあって最強!」
文字を探す楽しさに目覚めて、3人は大盛り上がり!
未就学児のさらちゃんの助っ人としてはパパが参入。遊んでいるうちにさらちゃん自身も言葉への興味が刺激され、親御さんもまた知らない言葉を学べて充実した時間が過ごせたようです。
すごろく形式にも挑戦!
さらに、『しんぶんちゲーム』をすごろく形式で楽しめる『しんぶんの“ワッ!”すごろく』にも挑戦。
『しんぶんの“ワッ!”すごろく』とは、「新聞記者になりきって『どうぶつタウン』を取材し、自分だけの『どうぶつしんぶん』を作っていく」というシチュエーションのもとに、コマが示したマスに書かれた『しんぶんちゲーム』に取り組むというすごろく形式のゲーム。
マスを進むごとに「小記事」「中記事」「大記事」をゲットし、自分の『どうぶつしんぶん』を埋めていく、という独特のルールによって、
「最初のページには大きな事件や、目に付く事が書かれているんだね!」
と、新聞の構成を学ぶことができたそう。新聞づくりを疑似体験することで、新聞に書かれた情報の読み解き方への理解も深まりますね。
「実は親世代の私たちもネットニュース世代。新聞は習字の時に使うものでしたが、子どもと共に新聞について学ぶことができました。新聞を読むのはハードルが高いと思っていましたが、実はそんなこともないと分かりました」と稲葉さん。
冬休みや年末年始など、いろいろな世代のご親族と集まる機会に、会話やコミュニケーションのきっかけとして『しんぶんちゲーム』をおすすめしてくれました。
新聞は難しくない! 新聞が身近に思える知育ゲーム
モニターファミリーのレポートからも伝わってくるとおり、『しんぶんちゲーム』は新聞とじっくり向き合うきっかけとして最適なゲーム。
新聞紙を使って手先や身体を動かせるほか、新聞にはどのような情報が凝縮されているのかといった基本的な構成を把握することもできます。無数の情報が錯綜するインターネット時代に必要な、正しい情報を精査する力にも繋がっていくのではないでしょうか。
新学習指導要領の3つの資質を育てる
さらに、『しんぶんちゲーム』では、「スピードゲーム」「アクションゲーム」「コミュニケーションゲーム」に分類される遊びを通じて、新学習指導要領で示された3つの「育成すべき資質・能力」を育くむことも期待できます。新聞から得られる学びを存分に体感でき、能力としても身につけていけるゲームです。
新聞紙でさまざまな楽しみ方ができるゲーム。おうち時間に家族で挑戦してみよう
今回は、新聞が持つ魅力を最大限に活かした『しんぶんちゲーム』をご紹介してきました。
新聞紙があればさまざまな楽しみ方ができる『しんぶんちゲーム』。新聞に触れたことのない子でも、ゲームに夢中になっているうちに新聞という媒体が身近なものに思えてくるはず。ご家族でのちょっとしたおうち時間にも楽しめるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
◆しんぶんの“ワッ!”公式サイトはこちらから≪
オンラインコミュニティでは参加型企画も
『しんぶんちゲーム』を作った日本新聞協会は、子育てについて気軽に話せるママパパ向けのオンラインコミュニティ『おうち学習の“ワッ!”くらぶ』も開設しています。
「子どもが楽しく学べる工夫」や「親子の対話を深めるのに役立つツール」を、コミュニティ内のママパパからもアイディアを募りながら紹介しています。全国の新聞社が主催する親子向けのイベントやオンラインセミナーなどの教育事業も定期的にお知らせ中。
『しんぶんちゲーム』にちなんだ参加型の企画もあるので、ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。
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文・構成/羽吹理美