「性の話」はタブーじゃない! 男女のからだ、セックス、生理を子どもにきちんと伝えるために作られた「性とからだとこころを知るカード」とは?

子どもへの性教育、やらなくては!と思いつつ、私たち親からすると「どう伝えればいい?」「何から話せばいい?」「正直抵抗がある」など、いろいろな思いがありますよね。そんな中、フェリシモのフェムテックプロジェクト、gokigen Lab.(ゴキゲンラボ)が制作した「性とからだとこころを知るカード」が、今話題となっています。どんなカードなのか、制作に携わった方にお話を聞きました。

今回は「性とからだとこころを知るカード」の制作に携わった赤松さんにお話を聞かせてもらいました。

制作の気づきは実体験から

フェリシモ gokigen Lab.の赤松さん

私が小学2年生の時、夏休みの図書館からの帰り道、見知らぬおじさんに路地裏につれられスカートの中に手を入れられるという性被害にあったことがあります。しかし、なぜか「自分が悪いことしてしまった」そんな罪悪感を抱いてしまい、母親や警察官に事実を伝えることができませんでした。「太ももをさわられた」と嘘をついたのです。

断言できないのですが、何となく小2の段階で性やからだの話が、悪ではないですが、してはいけないことのように感じていたのかもしれません。嘘をついている自分にも、嘘の自覚がありました。

監修をしていただいた宋美玄先生とお話をする中で、「被害者が罪悪感を抱くことがある」と教えていただき、私自身もそうだったんだろうと気がつきました。そのため、家庭内で性の話をしやすい環境を作ることがとても大切だと感じたのです。

親は性の話を子どもにしづらい、気まずいと思っている

gokigen Lab.では、おうちでの性教育について7000人ほどの方を対象にアンケートを実施しました。

その中で見えてきたのは、子どもに伝えるのが大切だとわかっていても、伝え方が分からないという人が多いということでした。そこで、産婦人科医の宋美玄先生と一緒に作ったのが「性とからだとこころを知るカード」だったんです。

このカードは全部で15枚(保護者向け2枚、子ども向け13枚)あり、それぞれのカードにテーマが決まっています。

それぞれのカードのテーマ
おしゃれなイラストが描かれたカードの表紙
分かりやすく解説されたカードの中ページ

表紙と中ページはこのようになっており、わかりやすいイラストと解説が書かれています。また、文字数もあまり多くなく、小学校低学年からのものはふりがなもふってあるので、子どもが自分で読むこともできます。

一緒に読む、一人で読ませる、手に取りやすい場所に置く。なんでもOK!

子どもと話している時、ふと「赤ちゃんってどうやって生まれるの?」のような、“性”に触れる会話になることがあります。そんな時に、口頭で説明してもいいですし、このカードを渡して一緒に読んだり、子どもに読んでもらったりするのが良いでしょう。

しかし、そのような会話を待っているだけではなく、以下のような伝え方もおすすめです。

「このカード面白いから見てみて」と1枚ずつ渡す

本とは違い、読むのに時間がかからないので、子どもでも飽きずにサクッと読むことができます。「今日はこのカードにしようか?」などと日替わり感覚で渡したり、「1週間に1枚見ようね」とルーティーンにするのもいいですね。

子どもの目のつくところに置いておく

小学校高学年くらいになってくると、面と向かって性の話をするのが恥ずかしい、抵抗があるという子どもやママパパがいると思います。そんな時は、リビングのテーブルなど、子どもの目がつくところに置いておき、自然と手に取れるようにするのもいいですね。

イラストがおしゃれな雰囲気なので、何気なく置いておいても違和感を感じにくくなっています。

トイレ文庫にする

トイレで手持ち無沙汰になった時、サッと手に取ることができ、読んでいることがバレないというのがトイレ文庫の特長なので、それを利用するのもひとつ。読んで欲しい内容のカードをトイレに置いておくと、読んでくれる可能性大!

性の話が当たり前にできる親子関係を目指したい

※写真はイメージです

このカードを子どもに見せることで性教育に触れてほしいというのはもちろんですが、子どもだけではなく、夫婦間で子どもの性教育について話をするきっかけにもなると思います。

以前、神戸のナイトマーケットでこのカードを販売していた際、お子さん連れの方に多く手に取ってもらったのですが、中には16歳、20歳、22歳のお子さんがいるという方にも購入していただきました。子どもが何歳になっても、性教育はとても大切なことです。なので、親が子どもに一方的に話すためのツールとしてだけではなく、性教育について対話する時の材料としても使っていただけたらうれしいです。

第二弾はナプキン入れとショーツがセットに!

フェリシモ gokigen Lab.から第二弾として登場したのが「はじめての生理に 女の子のお守りボックス」。オリジナルのボックスに入ったこのセットには、はき心地にこだわったサニタリーショーツ、モレを防ぐオーバーパンツ、ナプキンを隠して持てるハンカチポーチ、産婦人科専門医の宋美玄先生監修の生理の仕組みやナプキンの使い方も学べるリーフレットが入ったスペシャルなセット。

我が子にはもちろん、お友達へのギフトにも喜ばれること必至です。フェリシモ gokigen Lab.のアイテムで、家族みんなで性教育を始めてみましょう!

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取材・文/本間綾

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