今日は小暑。暑中お見舞いのおたよりで季節の挨拶を【広田千悦子の子供と楽しむ二十四節気】

二十四節気とは、太陽の公転周期を分割して一年を二十四の季節に分けたもの。春分、夏至、秋分、冬至など、季節を表す言葉として、暮らしの中のさまざまな場面に登場します。そんな二十四節気は、忙しい毎日の中で忘れてしまいそうになる豊かな季節の恩恵を思い出させてくれるとてもいい機会。ぜひ、子供と一緒に季節の巡りを感じるひとときをもってみてください。ささやかだけれどゆるぎない幸せの経験は、子供たちの“いのちの根本”を長きに渡り支えてくれることでしょう。

今日7月7日は二十四節気「小暑」です

 

小暑(しょうしょ)

夏至を過ぎ7月も上旬になると、だんだんと本格的な夏の暑さへと向かって行きます。梅雨が明けるのも、もうすぐ。湿気を帯びた空気に暑さが加わり、さらにむしむしとしてくる頃。暑中お見舞いのお便りを出すのは、小暑から立秋までなので、季節のご挨拶をハガキや手紙に託してみるのもいいでしょう。まだ梅雨の真っ最中である地域が多いですが、約15日後には真夏の「大暑」がやってきます。蒸し暑い夏を乗り越えるため、体力と気力を整えておきたいですね。

 

 

 

初夏の疲れをいやしてくれる甘酸っぱい「アンズの実」

 

7月上旬、七十二候では「至る」の時節です。もわっととした熱い風を感じはじめ、体力の消耗が気にかかる人も多いかもしれません。

そんな時季に旬を迎えるのがアンズ。子供のころから、とてもよい香りのする乾燥アンズや縁日のアンズあめが大好きでした。

実際にどんな実がなるのか知りませんでしたが、数年前に知人の庭のアンズの木を見せてもらう機会があり、梅の実と似ているなあ、と思ったものです。

 

なっている実を採って食べても甘くないそうですが、落ちる寸前や落ちたときに食べると甘いとか。ジャムやシロップ漬けがおすすめです。甘酸っぱい滋味で初夏の疲れをいやしましょう。

 

 

広田千悦子さんの『口福だより』には、季節を楽しむヒントが満載!

口福だより

https://www.shogakukan.co.jp/books/09388359

 

広田千悦子(ひろたちえこ)

日本の文化・歳時記研究家。文筆家。新聞や雑誌、WEBにてコラム・挿絵を執筆。企業アドバイザー。ラジオ、TVなどのメディアに出演。ライフワークは季節のしつらいと祈りのかたちづくり。築80年の日本家屋スタジオ秋谷四季、東京、鎌倉、名古屋などで、季節のしつらい教室を開催。日本の行事の源流に触れつつ、現代のくらしや世代に合わせて提案。中日新聞、東京新聞の連載「くらし歳時記」は11年目。著書は、ロングセラーの『おうちで楽しむにほんの行事』(技術評論社)など25冊

 

 

撮影/広田行正 イラスト/広田千悦子 構成/神﨑典子

編集部おすすめ

関連記事