なりたい自分に変身! 子どもの写真でからくり人形を作ろう【あそび作家/工作アーティストに教わる】

あそび作家・工作アーティストの吉田麻理子さんが、季節の植物や家にあるものを使ってカンタンに楽しめる工作を教えてくれる連載です。子どもたちが身近な素材を使って楽しみながら学びにもなる、そんな工作を親子で楽しんでみませんか。

からくり人形「ハンペルマン」を作ってみよう!

ハンペルマンは、ひもを引っ張ると手足がぴょこぴょこ動く、ドイツ生まれのからくり人形です。
動きが面白く、小さなお子さんでも楽しめる仕組みなので、昔から子どものおもちゃとして親しまれてきました。

今回ご紹介するのは、そのハンペルマンをアレンジした「変身ハンペルマン」!
子どもの顔写真を使い、体は好きな色でぬったり、紙でアクセサリーをつけたりして、なりたい自分になれる人形を作ります。

工作をしながら、子ども自身が「こんなふうになってみたい!」と想像をふくらませる時間にもなります。

なりたいものは「アイスクリーム屋さんになりたい!」「ネコになってみたい!」「空を飛べるヒーローになりたい!」など、なんでもOK!

自分の想像の世界を自由にカタチにして楽しめます。

作って楽しい、動かして楽しい、自分だけのハンペルマンをぜひ親子で作ってみてください。

用意するもの

子どもの顔写真(縦50mm × 横40mmくらいのサイズのもの)
画用紙(厚口のものがおすすめ)
割りピン(100円ショップ・ホームセンター・ネット通販などで購入できます)
たこ糸 50cm

使うもの

ハサミ
千枚通し
セロハンテープ
ピンセットやペンチ(あれば)

パーツを準備しよう

1. ハンペルマンに使う顔写真を用意します。写真の大きさは、縦50mm × 横40mmくらいがちょうど良いです。

コンビニエンスストアでネットプリントできる証明写真用のアプリやサイトを使うと簡単に準備できます。
サイズを「50mm × 40mm」に指定するか、「司法試験用」などのフォーマットを選ぶとスムーズです。

司法試験用のフォーマットを使う場合は、顔を中央の丸い枠にぴったり合わせるのではなく、少し大きめに拡大して、四角い枠いっぱいに顔が入るように調整してください。

2.  写真がプリントできたら、顔を切り抜きます。

3.  ハンペルマンのパーツを用意します。画用紙に、下記のパーツを描きます。

からだパーツ 80mm×50mm 1つ(上部の中心に、1cm四方の四角を描きます。顔写真を貼るための突起になります。)

うでパーツ 80mm×15mm 2つ
足パーツ上 60mm×15mm 2つ
足パーツ下 60mm×15mm 2つ

4.  割りピンを通すための穴をあける場所に印をつけます。下記の場所に、小さく×印をつけます。

からだパーツ 四隅の近くの4箇所。近い2辺から10mm離す。
うでパーツ 上の端から10mm下がった中心点。
足パーツ上 上端と下端の中心に、上辺・下辺から10mm離す。
足パーツ下 上端の中心に、上辺から10mm離す。

また、紐を通すための穴をあける場所にも印をつけます。下記の場所に、小さく⚪︎印をつけます。

腕パーツ ×印の斜め上。(写真参照)
足パーツ上 上の×印の上。(写真参照)

5.  それぞれのパーツを切り抜きます。

6.  四角の角を丸くカットします。

7. からだパーツの突起と写真を重ねて、裏からテープで留めます。

8.  パーツを写真のように並べます。ここで、何になりたいかイメージして、パーツに色を塗っていきます。将来なりたいものでもいいですし、好きな動物やキャラクターでもいいですね。

お子さんに「何になってみたい?」「何に変身してみたい?」と声をかけて、イメージを膨らませてあげてください。

9.  我が家の息子は、小学校一年生の頃「忍者になりたい!」と言っていたので、忍者の服装に塗ってみました。

10. 次は、割りピンを通すための穴をあけます。千枚通しを使い、×印を描いたところに5mmくらいの穴をあけましょう。穴があけづらい場合は、傷がついてもよい板などの上に段ボールを敷き、その上にパーツを置いて、千枚通しを刺すと、穴をあけやすいです。

11.  からだパーツは、このように4つ穴があいていればOKです。

12.  同様に、うでパーツ・足パーツにも穴をあけます。

13.  糸を通すための穴を開けます。⚪︎印をつけた四箇所に、千枚通しを使って、2-3mmの穴をあけてください。ここまでで、パーツの準備は完了です。

パーツを組み立てよう

1.  パーツを裏向きにして並べ、組み立てていきます。

2.  まず、うでパーツの糸を通す穴に、写真のようにそれぞれ下から糸を通します。

3.  割りピンを穴に通して、からだパーツとうでパーツを留めます。

割りピンの根本を曲げて留めると、からだパーツとうでパーツが密着しすぎて、動かしづらくなってしまいます。 写真のように割りピンの先端をピンセットやペンチで曲げるようにして留めると、後で手足を動かしやすいです。

4.  糸を背中で交差させます。

5.  足のパーツに糸を通します。片方の足の下から糸を通します。

6.  その足を割りピンで留めます。糸を、腕から来ている糸の下に通します。

7. もう一方の足も、同様に糸を通し、割りピンで留めます。糸の端を結びます。

8.  これで、ハンペルマンができあがりました!

9.  パーツや、アクセサリーを紙で作ってテープで留め、カスタムしても楽しいです。手裏剣を持たせてみました。

遊び方

1.  いよいよハンペルマンを動かしてみます。糸を下に、ゆっくり引っ張ると…

2.  手足がだんだん上がって…

3.  ジャンプのポーズ! 糸を引っ張ったり戻したりすることで、手足が動く様子を楽しめます!

いろいろなハンペルマンを作ってみよう!

1.  将来なりたいものや、好きなキャラクターなど、からだパーツに描く絵を変えることで、いろいろなハンペルマンを作ることができます。我が家の娘は小さい頃「天使になりたい!」とよく言っていたので、天使のハンペルマンを作ってみました。

2.  このハンペルマンは、うでパーツの形を翼にしています。

また、足パーツは作らず、腕と足はからだパーツの一部として切り抜いています。

3.  糸を引っ張ると、天使の翼がパタパタと羽ばたきます。

このように、アイデア次第でさまざまなハンペルマンを作ることができます! 自分だけのハンペルマンをぜひ親子で作ってみてください。

↓↓【連載:あそび作家/工作アーティストに教わる  素敵クラフトほかの記事はこちら↓↓

記事監修

吉田麻理子 あそび作家・工作アーティスト・内面探究ワークデザイナー

慶應義塾大学総合政策学部卒業。リクルートライフスタイルにて企画職として勤務し、広告制作・講座運営に関わる。その経験を活かし、身近な素材から子どもも大人も夢中になれるあそびや工作を生み出し伝える活動を行っている。「つくる・えがく×内面探究」をテーマに、自分らしさを表現できる体験や、感性に触れる時間を大切にしている。保育・教育系の雑誌やWeb連載・親子向けワークショップなど幅広く活動中。2児の母。

こちらの記事もおすすめ

ペットボトルキャップがおしゃれなバッジに変身! 世界でひとつだけのアクセサリーを作るワザ【あそび作家/工作アーティストに教わる】
ペットボトルキャップが、アクセサリーの素材に生まれ変わる! さまざまな色のペットボトルキャップをニッパーで細かく砕き、アイロンで溶か...

編集部おすすめ

関連記事