ペットボトルキャップがおしゃれなバッジに変身! 世界でひとつだけのアクセサリーを作るワザ【あそび作家/工作アーティストに教わる】

あそび作家・工作アーティストの吉田麻理子さんが、季節の植物や家にあるものを使ってカンタンに楽しめる工作を教えてくれる連載です。子どもたちが身近な素材を使って楽しみながら学びにもなる、そんな工作を親子で楽しんでみませんか。

ペットボトルキャップが、アクセサリーの素材に生まれ変わる!

さまざまな色のペットボトルキャップをニッパーで細かく砕き、アイロンで溶かして薄いシートにすると、アクセサリー作りにぴったりのカラフルな素材に生まれ変わります!

今回はそのシートを使って、自由な形のブローチを作る方法をご紹介します。

材料

・ペットボトルキャップ・リング(3~6色)
・ブローチピン(コサージュピン)
・多用途接着剤

【光沢のある仕上がりにする場合】
レジン液(UVまたはLED対応のもの)
竹串
ビニール手袋(肌荒れやアレルギー対策に、必要に応じて使用)
UVまたはLEDライト(レジン液に合わせて)

※レジン液は種類によって硬化に必要なライト(UVまたはLED)が異なります。
パッケージを確認し、対応するライトをご用意ください。

使うもの

ニッパー
タオル
ステンレスのバット
クッキングシート
軍手

※レジン液・ライト・ブローチピン(コサージュピン)・ニッパーは、100円ショップでも販売されています。
お近くのお店に在庫がない場合、ネット通販でも購入が可能です。

ペットボトルキャップ・リングからチップを作ろう

1.  まず、ペットボトルキャップを集め、シートを作るためのチップを作ります。飲み終わったあとのペットボトルを見てみると、キャップと、キャップから分離したリングがあるのが分かります。キャップとリング両方とも、素材として使うことができます。

2.  今回は6色のペットボトルとリングを集めました。PP(ポリプロピレン)またはPE(ポリエチレン)の表記があるものであれば、ペットボトル以外の飲料のキャップも使うことができます。今回は、PE表記のある乳飲料のキャップも使ってみます。

3.  まず、リングをニッパーで5mm四方程度の大きさにカットしていきます。

※小さなお子さんの場合は怪我をしないよう、保護者の方が行ってください。また小さな破片を飲み込んだり、破片で体を傷つけないようじゅうぶんにご注意ください。

4.  日付など文字の表記がある部分は、制作するシートに文字が入るのが嫌であれば、使いません。逆に文字を入れたい場合は、素材として一緒にカットしましょう。

5.  次にキャップをニッパーで、同程度の大きさにカットします。最初に側面に切れ込みを入れます。

6.  開くとお花のような形になります。

7.  お花のような形になったら、花びらにあたる部分をカットします。

8. キャップには文字が入っていることが多いです。こちらも、文字を入れたくない場合は、文字の無い部分のみを使います。

9.  キャップからカットした破片も、5mm四方程度の大きさにカットします。

10. 一対のペットボトルキャップ・リングから、たくさんのチップができあがりました。

11.  ほかのキャップ・リングも同様にチップにしました。

チップを溶かしてシートを作ろう

1.  チップをアイロンの熱で溶かし、シートにします。

このとき、チップの下には熱に強く、硬い素材を敷く必要があります。今回は、家庭にあるものを土台にする方法をご紹介します。

ステンレスのバットの上に、クッキングシートを敷き、その上にチップを直径5cm程度に広がる量を、隙間なく載せます。バットの下には、机に熱が伝わることを防ぐため、タオルを敷きます。

PE・PPが熱で溶ける際には、有害物質や悪臭は発生しませんが、独特の匂いがする場合があります。窓を開ける・換気扇を回すなど、換気をしてください。

※アイロン使用の際は火傷に注意し、お子さんが作成する場合の溶解作業は保護者の方が行ってください。

2.  チップの上に、クッキングシートをかぶせます。

3.  クッキングシートの上から、最高温度に熱したアイロンを掛けます。バットに熱が伝わってきますので、アイロンを持つ手と逆の手は軍手をしてください。

20秒ほどアイロンを動かさずにチップを熱し、溶かします。

4.  20秒ほどたつと、チップが溶けて広がり始めています。

5.  今度はアイロンをチップに押しつけるように、力を入れてアイロンを掛け、シートを薄く伸ばします。

6.  薄く伸ばせたら、すぐに図鑑などの重い物を上から置き、そのまま5分ほど冷まします。重い物を置くことで、平らなシートができあがります。

7.  5分たったら、クッキングシートをゆっくりとはがします。

8.  カラフルで素敵なシートができあがりました!

シートからバッジ(ブローチ)を作ろう

1. できあがったシートを、バッジにしたい形にハサミでカットします。このシートは、このままでもお花のような形でかわいいので、周りのはみ出した部分だけをカットすることにしました。

2.  マットな仕上がりにしたい場合は、このまま「8」に進んでください。光沢のある仕上がりにしたい場合は、表面にレジンを塗布します。作業をする台の上には、クッキングシートを敷きましょう。

まず、中心にレジン液を載せます。肌が敏感な方や、レジンによるアレルギーが心配な方は、ビニール手袋を着用してください。

3.  レジン液を竹串で全体にまんべんなく伸ばします。

4.  このように、端までレジン液を伸ばせたら、硬化します。

5.  ライトでレジンを硬化します。5分ほど硬化させ、軽く触ってみて表面がベトベトしているようであれば、さらに5分ライトを当ててみてください。硬化するまで繰り返します。レジンが手についた場合は、すぐにせっけんと水で洗い流してください。

6.  硬化したところで、再度レジンを重ね塗りし、硬化してみました。表面がぷっくりツルツルのバッジができあがりました。

7.  ほかのシートも作り、ちょうちょとネコの形にカットしてみました。こちらはレジンを塗らず、マットな仕上がりにしています。

8.  裏面に、ブローチピンを多用途接着剤で接着します。

9.  早速胸元につけてみました。とってもかわいいバッジができあがりました!

10.  シートは少し硬いため、ちょうちょ・ネコ・イヌなどの生き物や、お花・雲・星など、細かいパーツのない、シンプルな形にするのがおすすめです。

世界にひとつだけのバッジづくりを楽しんでくださいね!

↓↓【連載:あそび作家/工作アーティストに教わる  素敵クラフトほかの記事はこちら↓↓

記事監修

吉田麻理子 あそび作家・工作アーティスト・内面探究ワークデザイナー

慶應義塾大学総合政策学部卒業。リクルートライフスタイルにて企画職として勤務し、広告制作・講座運営に関わる。その経験を活かし、身近な素材から子どもも大人も夢中になれるあそびや工作を生み出し伝える活動を行っている。「つくる・えがく×内面探求」をテーマに、自分らしさを表現できる体験や、感性に触れる時間を大切にしている。保育・教育系の雑誌やWeb連載・親子向けワークショップなど幅広く活動中。2児の母。

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