10月10日は銭湯の日
10月10日の「銭湯の日」は、「1010(せんとう)」という語呂合わせと、1964年10月10日の東京オリンピック開会日にちなみ、汗を流して健康増進を願う趣旨が重なって生まれた記念日です。数字の語呂とスポーツの記念日を掛け合わせて、入浴文化の魅力を再確認しようという意図が込められています。
当日は、各地の浴場組合や銭湯でイベントが行われ、東京都内では毎年恒例の「ラベンダー湯まつり」や先着配布の記念タオルなど、家族で楽しめる催しが実施されます。実施日や配布数は店舗により異なるため、出かける前に各店の案内を確認すると安心です。
銭湯に子どもが入れるのはいつから
銭湯やスーパー銭湯は赤ちゃん連れのファミリーも多く訪れますが、「何歳から入浴してよいの?」と疑問に思う方も多いでしょう。一般的に生後すぐは皮膚が敏感で体温調整も未熟なため避けるべきとされており、首がすわる3〜4か月頃から入れる目安とされています。
ただし施設ごとにルールは異なります。なかには「生後3か月から入浴可能」「オムツが取れてから」と条件を定めている場合もあり、事前に確認することが大切です。また、赤ちゃんの肌は大人よりも刺激に弱いため、湯温はぬるめを選び、長湯は避けるのが安心です。
初めての銭湯デビューでは、脱衣所や浴場で授乳やオムツ替えができるか、ベビーバスやベビーチェアの貸し出しがあるかなど、子育て世代にやさしい設備が整っているかどうかもチェックポイントになります。
銭湯は家族で一緒に楽しめる場でもあるので、子どもの成長に合わせて無理なくデビューさせてあげましょう。
銭湯などの混浴制限は何歳まで

銭湯では「小さな子どもと親が一緒に入れるのは何歳まで?」という混浴制限に関心を持つ家庭も多いでしょう。実はこの基準は全国で統一されているわけではなく、各自治体によって異なります。
厚生労働省が2015年に出したガイドラインでは「おおむね7歳以上の子どもは異性の浴場に入れないことが望ましい」とされています。しかし実際の運用は自治体ごとに条例や規則で定められており、多くの地域では「10歳まで」や「小学校3年生まで」といった基準を採用しているケースもあります。
たとえば東京都や神奈川県は「おおむね7歳まで」と明示しており、愛知県や大阪府では「10歳未満」までとするなど、地域によって幅があります。そのため旅行や帰省先で銭湯を利用する場合は、事前に自治体や施設のルールを確認しておくことが大切です。
子どもが大きくなるとプライバシーや本人の気持ちにも配慮する必要があり、親子で「一緒に入るのはいつまで?」を話し合うのもよいきっかけになります。混浴制限は安全や安心のために設けられているルールなので、子どもの成長に合わせて柔軟に対応していきましょう。
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「子ども銭湯」とは?

子どもたちにとって銭湯は、お風呂に入るだけでなく地域の大人や仲間とつながれる場所でもあります。そんな銭湯の魅力を活かした取り組みのひとつが、名古屋市西区で行われている「子ども銭湯」です。
ここでは銭湯の待合スペースを活用し、放課後の子どもたちが宿題をしたり、本を読んだり、おしゃべりを楽しんだりできる居場所として提供されています。希望すれば入浴体験もでき、地域ぐるみで子どもを見守る温かい試みです。
また、全国の銭湯業界をまとめる全浴連(全国公衆浴場業生活衛生同業組合連合会)でも、子どもや親子に銭湯をもっと楽しんでもらうための工夫が広がっています。
入浴マナーをわかりやすく伝える啓発ポスターや、スタンプラリー形式で銭湯を巡るイベント、親子で一緒に楽しめるキャンペーンなどを実施。銭湯を「親子で安心して行ける場所」として再発見してもらえるような活動が続けられています。
名古屋市の「子ども銭湯」も、全浴連の全国的な取り組みも、どちらも子どもたちに銭湯を好きになってもらうための工夫。銭湯が世代を超えてつながる憩いの場であることを実感できる取り組みといえるでしょう。
キッズや家族向けの全国スーパー銭湯15選
週末や連休に家族で楽しめるレジャーとして人気が高まっているのが「スーパー銭湯」。広い浴槽や露天風呂はもちろん、子ども向けの浅いお風呂や遊び場、家族一緒にくつろげる休憩スペースや食事処を備えた施設も多くあります。銭湯デビューを考えているパパ・ママにも安心の設備が揃っているため、家族旅行やお出かけ先としてもおすすめです。
ここでは、全国から「キッズや家族向けに特化したスーパー銭湯」を15カ所ご紹介します。
北海道・東北
「湯の郷 絢ほのか」(北海道・札幌市)
札幌市清田区にある大型スーパー銭湯「湯の郷 絢ほのか」は、天然温泉を中心に岩盤浴やサウナなど多彩なお風呂が揃う施設。館内には授乳室やキッズコーナーも完備されており、子育て世代が安心して利用できます。広々とした休憩スペースや漫画コーナーもあり、一日ゆったりと過ごせるのが魅力です。
「ゆっぽ とみや大清水」(宮城県・富谷市)
宮城県富谷市の「ゆっぽ とみや大清水」は、地域密着型のスーパー銭湯。広めの大浴場や露天風呂のほか、子どもと一緒に利用しやすい浅めのお風呂も用意されています。地元の食材を使ったレストランも併設されているため、入浴後に家族で食事を楽しめるのも人気の理由です。
「極楽湯 福島郡山店」(福島県・郡山市)
全国展開する人気スーパー銭湯「極楽湯」の郡山店は、子ども連れにも優しい充実施設が魅力です。天然温泉を使用した広い大浴場や露天風呂に加え、ジェットバスやサウナも完備。休憩スペースには漫画コーナーやキッズが喜ぶ畳スペースがあり、家族で一日ゆったり過ごせます。リーズナブルな料金設定もうれしいポイントです。
関東
「泉天空の湯 有明ガーデン」(東京都・有明)
東京ベイエリアの複合商業施設「有明ガーデン」内にある大規模スパ。露天風呂・高濃度炭酸泉・サウナなど多彩なお風呂に加え、館内休憩スペースも充実。小学生以下は保護者同伴が必要で、親子で安心して利用できます。買い物・食事とあわせて一日楽しめる立地も魅力です。
「箱根小涌園ユネッサン」(神奈川県・箱根町)
「箱根小涌園ユネッサン」は、温泉テーマパークとして有名な施設。水着で入れるプール型の温泉エリアがあり、ワイン風呂やコーヒー風呂などユニークなお風呂が子どもに大人気。全天候型の屋内エリアがあるので、雨の日でも家族で安心して楽しめます。
「おふろの王様 和光店」(埼玉県・和光市)
埼玉県和光市にある「おふろの王様 和光店」は、都心からのアクセスも便利な日帰り温泉施設。広い大浴場や露天風呂のほか、子連れにうれしいベビーベッドや休憩スペースも用意されています。リーズナブルな価格設定で、気軽に家族で訪れやすいのが魅力です。
中部・近畿
「RAKU SPA GARDEN 名古屋」(愛知県・名古屋市)
広々とした露天風呂や炭酸泉、岩盤浴など多彩なお風呂を備え、館内には休憩スペースや漫画コーナーも充実。子どもと一緒にゆったり過ごせる雰囲気があり、都市部からのアクセスも便利です。
「草津湯元 水春」(滋賀県・草津市)
滋賀県草津市にある「草津湯元 水春」は、大型ショッピングモール「イオンモール草津」に隣接する温泉施設。広々とした天然温泉の露天風呂をはじめ、炭酸泉やジェットバス、家族で楽しめる多彩なお風呂が揃っています。館内にはキッズスペースや休憩エリアも充実しており、買い物とあわせて一日中遊べるのが魅力。子ども連れの家族に非常に人気のスポットです。
「天然温泉 延羽の湯 鶴橋店」(大阪府・大阪市)
多様な温浴施設に加え、11室もの貸し切り家族風呂を備えており、家族単位でゆったり楽しめる配慮がされています。都市部で利便性が高く、子ども連れでも気兼ねなく利用できる点が魅力です。
中国・四国
「大家族の湯」(岡山県・岡山市)
岡山市北区にある「天然温泉 大家族の湯」は、プールやキッズプール、ジェットバスを備えた温浴複合施設。11歳以下の子どもは保護者同伴での利用が規定されており、親子で水遊び感覚の入浴も楽しめます。露天風呂や薬湯なども充実しており、幅広い年齢層を受け入れる施設です。
「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉(あすかのゆ)」 (愛媛県・松山市)
日本最古の温泉地・道後温泉にある別館施設。豪華な和風建築で、親子で一緒に歴史や文化を体感できるのが魅力です。貸し切り湯もあるので小さな子ども連れでも安心。館内の休憩室では家族でゆっくり過ごせます。
「天然温泉 きらら」(香川県・三木町)
香川県三木町にある天然温泉施設。広々とした大浴場や露天風呂に加え、家族で利用できる貸し切り風呂も完備されています。キッズスペースや休憩所もあり、小さな子ども連れでも安心。讃岐平野を望むロケーションも魅力です。
九州・沖縄
「照葉スパリゾート 門司店」(福岡県・北九州市)
海を望む露天風呂や複数の岩盤房、家族風呂を備え、エンタメ性も豊かなリゾート型温浴施設。家族風呂はテレビ・内・外風呂・空調完備で、子どもと一緒にゆっくり過ごせます。施設内にはさまざまな湯処があり、1日ゆったりできる構成。
「別府温泉 杉乃井ホテル 棚湯」(大分県・別府市)
大分県別府市にある大型リゾート温泉施設。5段に広がる大展望露天風呂「棚湯」からは別府湾を一望でき、開放感抜群です。プールやボウリング場、キッズ向けのアミューズメント施設も揃い、家族旅行にぴったり。温泉だけでなく一日中楽しめるレジャー型温泉リゾートです。
「琉球温泉 瀬長島ホテル 龍神の湯」(沖縄県・豊見城市)
那覇空港から車で約15分、瀬長島にある絶景温泉リゾート。オーシャンビューの露天風呂や大浴場からは飛行機の離発着も眺められ、子どもも大人もワクワク。宿泊も可能で、家族旅行の立ち寄りスポットとしても人気です。
家族みんなで楽しめる銭湯の魅力
銭湯の日をきっかけに、子どもと一緒に楽しめる温泉やスーパー銭湯に注目してみると、家族の時間がより豊かになります。地域ごとに特色あるお風呂や施設が揃っており、親子で安心して入れる配慮も増えています。混浴の年齢制限や利用マナーを知っておくことで、さらに快適に過ごせるでしょう。
忙しい毎日の中で、湯船につかってゆっくりと過ごすひとときは、親子の思い出づくりにもぴったり。次のお休みには、家族みんなで銭湯やスーパー銭湯に足を運んでみてはいかがでしょうか。
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文・構成/HugKum編集部