今あなたはどんなワンオペ状態? 「不本意なワンオペ」の解消のヒント、今すぐ見つけてみませんか?

どうしてワンオペ育児にモヤモヤしてしまうのでしょうか。
自身もワンオペ育児を経験し『ワンオペ育児モヤモヤ脱出ガイド』を出版されたコミックエッセイストのハラユキさんのお話をお聞きしながら、今、自分自身が置かれているワンオペ状態の解消法について、一緒に考えてみませんか?

ワンオペにも種類があった! 避けたいのは「不本意なワンオペ」

家庭によりワンオペの状況は違いますが、ハラユキさんの著書『ワンオペ育児モヤモヤ脱出ガイド』には、常態化するワンオペで、家庭に疲れてしまわないための31のヒントを掲載しています。本記事では、その中からいくつかのヒントをご紹介。「わが家でもできそう!」と思えるものがあったら、試してみてはいかがでしょうか。

あなたのワンオペはどのタイプ?

「ワンオペ育児」と一言で言ってもどういう環境でその状況に陥っているかで「ワンオペ」のタイプが違ってくるようです。要素を分解して種別したワンオペタイプはどんなものでしょうか。

①シングルワンオペ:離婚、未婚、死別などでパートナーがいない。

②やむなしワンオペ:パートナーが長時間労働だったり出張が多めだったり。または海外赴任など。夜や休日が仕事時間になっている。

③ポジティブワンオペ:お互いに合意の上で、あえて別々に育児を担当すること。役割分担や交代制、別居婚など。

④いるのにワンオペ:近くにいるのにパートナーが育児をしない。

ワンオペはどのタイプでも大変なことに変わりはありません。でも上記のタイプの中で、ワンオペ育児にモヤモヤを感じてしまうのは②と④で、これが「不本意なワンオペ」にあたります。今回はワンオペにおける「不本意」を解消させる方法を2つ、本書からご紹介します。

「不本意なワンオペ」を解消させるヒントを提案!

ヒント:「ママっ子」にしないで、「パパっ子タイム」を増やす

パパが留守がちだと、ワンオペ育児になるだけでなく、子どもがパパになつかないことでさらにママが疲れることも……。パパの存在感を増す戦略は?

ハラユキさん:ママっ子にしないためにパパのポジティブ情報を子どもたちに伝える作戦は、子どもが小さいほどうまくいくと、マンガに登場する妻の美帆さんは説明してくれました。
こう書くと、逆にママっ子になってしまった家庭の原因は妻側にあるのでは? と思ってしまうかもしれません。でもそうではなく、夫側も普段から妻に感謝、愛情を伝えることが大切です。そうすると、パパのいない家庭でも自然とパパの話題が出てくるんですよね。

 

ヒント:「夫育て」担当はプロがベスト

スキルアップには「ほめて伸ばす」が効果的と言うけれど、夫に対してそれをするのが妻の役割、と言われるとつらいですよね。「夫育て」をプロに頼める仕組みも登場し始めているようです。

ハラユキさん:SNSまたは自治体の育児ガイドなどで「夫はほめて伸ばして」という文言を見るたびにモヤモヤするママは多く、私もその一人です。ちなみに「夫育て」を妻に要求するのは、マンガに描いたような理由で問題ですが、実際には「夫をほめてたら家事育児スキルが上がった。分担が進んだ」という事例はたくさんあるようです。

 

もともとの「やむなしワンオペ」からバルセロナ移住で「海外ワンオペ」にレベルアップ

これまでいろいろな夫婦の形や家族のスタイルについて取材をしてきたハラユキさんですが、そのきっかけはハラユキさん自身がワンオペや、子育て環境に不本意な思いを持っていたからだそう。そこでハラユキさんに当時のお話と、ハラユキさんご家族の“現在地”について伺います。

ーーハラユキさんはどのようなワンオペ育児を経験しましたか?

ハラユキさん:夫の仕事は出張が多く、一度行ったら数週間不在にすることもあります。物理的に一人で家事を回さなくてはならず、それは子どもが生まれても変わらなかったので、わが家は完全な「やむなしワンオペ」でした。

写真はイメージです

さらに息子が5歳のとき、夫の仕事で家族そろってバルセロナに行くのですが、引っ越してすぐに夫が日本出張で3週間いなくなることもあって……。私は英語もスペイン語も堪能ではないなか、日本とは違う環境に対応しながら、小さな息子をワンオペ育児するという事態に本当に苦労しました。そんな感じで夫の仕事が激務であることは国が変わっても変わらず、「海外ワンオペ」が始まりました。

ーー「海外ワンオペ」はどのようにやりくりしていましたか?

ハラユキさん:スペインで暮らしているうちに、現地で暮らす日本人から日本では使ったことのなかった家事ヘルパーやシッターを紹介してもらったり、サービスの利用法を教わったりして助けられたことも多くありました。

そんなところから、「これってみんなどうしているの?」と疑問を持つようになり、最初は身近な家族から、そのうち違う国の家族まで、国をまたいで取材に出かけるようになっていきました。

当時の取材で知った食洗機、ホットクック、ぶんぶんチョッパーなどを取り入れることで日常がかなり楽になりましたね。食洗器などの大物家電は夫のほうが詳しいから相談をするのですが、こういうときに第三者からの提案を持ち込むことで、夫の協力を得やすくしました。提案の発信源が自分以外だと、受け入れやすかったりするんですよね。

夫婦の形、家族の形は変わっていくもの

ーー現在のハラユキさんご夫婦の“現在地”を教えてください

ハラユキさん:今が完璧ではないけれど、帰国、コロナ、息子の中学受験、私のうつ病……といろいろな変化を続けながら、改善を図っている状態ですね。お互いが「得意・不得意」を発揮し合って役割分担が自然と生まれてきています。

写真はイメージです

今家を建てているのですが、夫の仕事は変わらず忙しい中で、その方面のことを夫がほとんど担当しています。何かしたいと思いながら知識もないし得意ではないから、私はなんとなく協力者のような立ち位置に。それで「あぁ、こうやって悪気なくワンオペをさせてしまうんだな」と気づきました。

ーー長く夫婦をしていると、そのような違うシーンで逆転みたいなことが起きて、そのときに初めてあのときの相手の気持ちを知ることもできるんですね。

ハラユキさん:20年一緒にいると、子どもの成長で夫婦の形もどんどん変わりました。恋愛的な時期もあれば仲間みたいな時期もあり、また、立場が逆転することもあるんだなと。変化し続けること自体がおもしろいと思うようになりました。

今までいろいろな方たちを取材してきて、うまくいっているところは両方が変わって歩み寄っている。どちらか一方だけが合わせている関係は、いつか破綻してしまうんですよね。

それから疲れや不満を口に出せること。それは単に「疲れた」と言えるってことじゃなくて、自分の状態を言葉にしてちゃんと相手が受け止めてくれること、それが家族の関係を保つために大切なことだと感じています。これからも完璧を求めず改善のヒントを探し続けることが、私たち夫婦を支え続けてくれるのかもしれません。

 

ハラユキ 講談社 定価:1,760円(本体1,600円)

《「不本意なワンオペ」のつかれとモヤモヤをどうする!?》
―――国内外のいろいろな家族への取材から、「実用的なヒント」をギュギュッと詰めた、ワンオペ育児本の決定版!

お話を伺ったのは

ハラユキ イラストレーター・コミックエッセイスト

雑誌、書籍、広告、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイの著書も出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『オラ!スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、『ほしいのは「つかれない家族」』(講談社)、『誰でもみんなうつになる』(KADOKAWA)、『ワンオペ育児モヤモヤ脱出ガイド』(講談社)など。オンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰し「つかれない家族をつくる方法」を日々探求、発信中。ハラユキさんのHPはこちら

プロフィール画像/山中散歩

ハラユキさんが体験した息子さんの中学受験について

hugkum.sho.jp/754675

ハラユキさんのバルセロナ生活の連載はこちら

ハラユキの発見!子育てダイバーシティ

取材・構成/HugKum編集部

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