夫はなんでも聞いてきます
朝はいつもバタバタです。
着替え、歯磨き、朝ごはん、子どもの学校の準備…。家の中をあちこち走り回っている私に、スウェーデン人の夫がのんきに聞いてきます。
「何かできることある?」と。
「あるに決まってるでしょ! 見たらわかるでしょ!!」
そんな風に、トゲトゲしく返してしまう私です。
よくよく考えてみると、こうやって聞かれるのは朝だけではありません。
「今日の夕飯何が食べたい?」
「週末何したい?」
「どこに行きたい?」
気づけば、なんでも聞いてきます。

子どもにも「どうしたい?」と聞く
これは夫だけかと思っていましたが、どうやらそうではないみたい。
スウェーデンに住む友人ファミリーは、食事ひとつとっても、「何食べたい?」と、まず本人の気持ちを確かめているのを何度か見かけたことがあります。
親が提案することはあっても、先に答えを決めるのではなく、まず本人の気持ちを聞く。
子どもだから、妻だからではなく、「相手の気持ちは本人に聞く」。 そんな考え方が、スウェーデンの家庭ではごく当たり前に根づいているのかもしれません。

勝手に答えを決めないだけなのかもしれない
疲れているときも、夫は「大丈夫?」と聞くのではなく、「何かできることある?」と聞きます。
その理由を聞いてみると、「休みたい」のか、「話を聞いてほしい」のか、「一人になりたい」のかは、人によって違うからなのだとか。
今まではわかっていないとイライラすることが多かったけれど、勝手に答えを決めないだけなのかもしれない。
今ではそんなふうに、思うようになりました。
まずは聞くところから始まる
夫はいつも、子どもたちにこう聞きます。
「今日は何が食べたい?」
我が家は4人とも違う意見が出ることも多く、なかなか決まらなくて、「はぁ〜」とため息が出ることもしょっちゅうです(笑)。
そんなある日、夕飯が決まらず困っていたら、息子がこんなことをいいました。
「前回はぼくが食べたかったピザだったから、今日はママとパパが決めていいよ!」
思わず、夫と顔を見合わせたことを覚えています。
時間はかかるし、毎回スムーズに決まるわけではありません。それでも、「どうしたい?」と聞き合う毎日は、少しずつ子どもたちの中に残っているようです。「わかってあげる」より先に、「まず聞いてみる」。
家族って、これくらいシンプルでもいいのかもしれないなぁと今では思います。

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プロフィール
イケア勤務を経て、ウェブメディア&ショップ「北欧、暮らしの道具店」の初期スタッフとして約6年間働く。その後、スウェーデン人の夫である、オリバー・ルンドクイスト氏と一緒にノルウェーのトロムソに移住。1年半滞在したのち帰国し、現在は長野県松本市に在住。著書に『北欧で見つけた気持ちが軽くなる暮らし』(ワニブックス)、『北欧の日常、自分の暮らし』(ワニブックス)、夫との共著書に『家族が笑顔になる北欧流の暮らし方』(オレンジページ)がある。
自家焙煎のコーヒー豆と小冊子のお店「Hej Hej COFFEE(ヘイヘイコーヒー)」はじめました。
文・構成・写真/桒原さやか
