AI時代に求められる「考える力」とは? みらいのおねんど教室で見えた、子どもたちの成長

AIが身近になった今、子どもたちには知識だけでなく、自分で問いを見つけ、考えたことを形にし、相手に伝える力が求められています。そんな力を育む「みらいのおねんど教室」の発表会を取材。子どもたちの挑戦や成長、保護者の思い、ゲスト審査員を務めた西山茉希さんの言葉を紹介します。

「みらいのおねんど教室」とは? AI時代に注目される学びの場

レッスンでは、プロクリエイターも使う本格3D制作ソフトを使用します

「みらいのおねんど教室」は、3DCGソフトや3Dプリンターを活用し、子どもたちが思い描いたものを立体作品として形にする教室です。対面教室のほか、オンラインレッスンにも対応しています。

大切にしているのは、上手につくることだけではありません。テーマについて調べ、自分で考え、試行錯誤を重ねるプロセスや、作品に込めた思いを自分の言葉で伝える経験を通して、探究心や創造力、やり抜く力を育みます。

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過去の作品を「もう一度つくる」。子どもたちが大舞台でプレゼンテーション

自分で作成した資料を使い、作品に込めた思いや工夫を発表する子どもたち

2026年8月15日、ザ・プリンス パークタワー東京で「MIRAI no ONENDO AWARD 2026」が開催されました。今回のテーマは「もう一度つくる」。子どもたちは過去の作品を見直し、「どうすればもっとよくなるか」「なぜうまくいかなかったのか」を考えながら作り直しました。

会場には、小学生から高校生までの作品がずらり。選出された子どもたちは審査員や大勢の観客を前に、作品を選んだ理由や改善した点、制作中に発見したことを自分の言葉で発表しました。

子どもたちの作品がすごい、驚きの連続!

小学5年生の作品 ウーパールーパーの表現力に脱帽!

子どもたちのアイデアが形に! プレゼンテーション大会受賞者の発表を紹介

プレゼンテーション大会で受賞した子どもたちの中から、今回は小学2年生のMaoさんの発表を紹介します。

「かわいい」を追求した、Maoさんの「しゅくだいのうま」

「かわいい」を追求して作り直した「しゅくだいのうま」について発表するMaoさん

馬の作品を制作していた時期に学校の宿題がたくさんあったことから、宿題と馬を掛け合わせて「しゅくだいのうま」と名付けたMaoさん。最初の作品は、足が体の中央に寄りすぎて馬らしく見えず、「太っているね」と言われたことも気になっていたそうです。

そこで、「見た瞬間にかわいいと思ってもらえる作品」を目標に、足をあえて短くし、体に丸みを持たせて作り直しました。「もう『太っている』とは言わせません」とユーモアたっぷりに発表し、会場を和ませました。

審査員からは、リアルな馬に近づけるのではなく、「かわいくしたい」という自分の目標に向かって作品を完成させた点に称賛の声が寄せられました。Maoさんは、探究クリエイトコース低学年の部でグランプリを受賞しました。

子どもはどう変わった? 保護者2組に聞いた成長のストーリー

半年間の準備を重ね、大勢の前で作品についてプレゼンテーションを行った子どもたち。日頃のレッスンや今回の挑戦を通して感じた成長について、Maoさん親子とHiyoriさん親子に話を聞きました。

調べて、比べて、考える。探究する習慣が身に付いた

姉妹で「みらいのおねんど教室」に通うMamiさん、Maoさんとお母さん

小学5年生のMamiさんと小学2年生のMaoさん姉妹は、学校から持ち帰ったパンフレットをきっかけに教室へ通い始めました。

――教室に通い始めてから、どのような変化を感じていますか?
お母さん:一つの情報だけで判断せず、パソコンや本など、複数の資料を使って調べるようになりました。家族に質問することも増えました。

――作品作りや発表で、印象に残っていることを教えてください。
お母さん:Mamiは改善点を決めるのが早く、目標に向かって黙々と制作していました。普段は大勢の前であまり話さないので、堂々と発表する姿には驚きました。Maoは初めのうちは、自分が作りたい馬のイメージをうまく言葉にできませんでした。先生との対話から「かわいい馬にしたい」という目標が決まると、一気に制作が進みました。

――次は、どんな作品を作ってみたいですか?
Mamiさん:オリジナルのキャラクターを作ってみたいです。
Maoさん:自分でつくるものを決めて、かわいい作品を作りたいです。

好きな3D制作が、教室の外でも自信に

年中の頃から「みらいのおねんど教室」に通うHiyoriさんとお母さん

小学2年生のHiyoriさんが通い始めたのは年中の頃。ルービックキューブなどの立体物が好きだったことがきっかけでした。

――通い始めた頃と比べて、どのような成長を感じますか?
お母さん:最初は自分の考えを先生にうまく伝えられず、泣いてしまうこともありました。発言や発表を重ねるうちに、少しずつ考えを整理して、相手に伝えられるようになりました。

――発表会に向けて、どのように取り組んでいましたか?
お母さん:学校やほかの習い事と両立しながら、ほぼ毎日自主練習をしていました。「決めたからには頑張る」と話していたことが印象に残っています。3D制作が、「自分には得意なことがある」という自信にもつながっています。年中の頃はパソコン操作のサポートが必要でしたが、今ではトラブルが起きたとき以外、一人でオンラインレッスンを受けています。

――教室で楽しいことと、今後挑戦したいことを教えてください。
Hiyoriさん:自分で想像した立体物を、パソコンで作れることが楽しいです。次は、動く立体物を作ってみたいです。

西山茉希さんに聞く、子どもたちの発表から感じたこと

子どもたちのプレゼンテーションを見守る西山茉希さん

ゲスト審査員を務めたのは、モデル・俳優・タレントとして活躍し、2児の母でもある西山茉希さんです。

子どもたちの才能や能力は、大人には計り知れない

西山さん:私自身も経験したことのない3D作品づくりに、子どもたちが一生懸命取り組んでいました。想像力と、それを形にする力がなければ完成しない作品ばかりで、子どもたちの力に驚かされました。一人ひとりが、大人には計り知れない才能や能力を持っているのだと感じました。

発表する子どもたちを見守る、保護者の表情も近くで見ていました。一人で発表できるようになるまで長い道のりがあったお子さんに審査員が言葉をかけたとき、お母さんが涙を流していたんです。それを見て、私も作品の完成とはまた違う感動を、一人の親として感じました。

この舞台に立った時点で、みんな「100点」だと思います。そのうえで、これからの可能性や、続けていく中で改善したらもっとよくなりそうなところを考えながら評価しました。大人の発想だけでは思いつかない視点や、作品に込められた思いがたくさんあり、私自身も学ばせてもらいました。

審査員を務めた戸田勝也さん、西山茉希さん、松浦雅彦さん

大人がきっかけを作り、子どもの可能性を広げる

西山さん:子育てでは、親が型をつくるのではなく、子ども自身が感じて選ぶことを大切にしています。一方で、大人がきっかけを作らなければ、出会えないことや発揮されない才能もあると思います。

私自身、パソコンを使った創作は経験してこなかったので、今回は新しい景色を見せてもらいました。新しい学び方や遊び方を警戒するだけでなく、「子どもの才能の一つが開花するかもしれない」という視点で触れる機会をつくることも、親にできることなのだと思います。

体験会では、子どもたちが大人に3D制作を教える姿も印象的でした。これからは大人が教えるだけではなく、子どもと大人がお互いに学び合うことも必要なのだと感じました。

AI時代だからこそ、「考える経験」が大切

半年にわたり、生徒たちのプレゼンテーションを支えてきた戸田かえでさん

「みらいのおねんど教室」を運営する株式会社SonoSaki取締役の戸田かえでさんは、生成AIによって便利になった今だからこそ、子どもが自分で考える機会を意識してつくる必要があると話します。

「AIが答えを出してくれる時代に大切なのは、答えを覚えることだけではなく、問いを持つこと。そして、自分なりに考え、形にし、誰かに伝えることです。」戸田さんは今回の発表会を、作品の完成度だけでなく、考えたことや工夫したこと、失敗してもやり直したこと、人前で伝えようとする姿勢そのものを社会全体で応援する機会にしたいと語ります。

子どもたちの挑戦が教えてくれたこと

今回の発表会では、子どもたちが作品と向き合い、自分で見つけた課題を改善し、その過程を自分の言葉で伝えました。AIが答えを示してくれる時代だからこそ、子どもの興味を尊重し、未知の世界に出会う機会や、試行錯誤できる環境を用意することが、未来につながる一歩になりそうです。

みらいのおねんど教室公式サイトはこちら
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この記事を書いたのは

やまさきけいこ ライター

美容師として働いた後、子育てをきっかけにWEBライターとして活動をスタート。現在は親子向けWEBメディアを中心に、子育て・教育・ライフスタイル分野の記事を執筆している。親子イベントや商品レビュー、専門家インタビューのほか、映画や配信作品のレビュー記事も手がける。

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