子どもの視力が落ちてきた!? 両親が近視の場合、子どもに遺伝する? 子どもの視力について【専門医が回答】

学習雑誌『小学一年生』(小学館発行)では、日常の子育てや発達・健康上の心配など、読者のママ・パパのお悩みを募集しています。今回は、子どもの視力についてのお悩みです。日本小児科医会「子どもの心相談医」川上一恵先生にアドバイスしてもらいました。

Q:黒板の字が見えづらいようです。このまま様子を見てもいいですか?

学校公開の際、子どもが黒板の字を見るとき、目を細めていることに気づきました。帰宅してから本人にたずねると、「見えるけれど、ぼやけることがある」と言います。メガネをかけなければならないほどではなさそうですが、眼科で診てもらったほうがよいでしょうか。ちなみに、夫も私も近視です。子どもに遺伝するのではと心配しています。  (K・Sさん)

A:気になったら眼科を受診し、早めの治療を開始しましょう。

学校の視力検査は、A、B、C、Dの4段階で判定されます。Aは1.0以上(一番後ろの席でも黒板の文字はよく見える)、Bは0.7~0.9(教室後方の席でも見える)、Cは0.3~0.6(教室後方の席では見えにくい)、Dは0.2以下(最前列の席でも見えにくい)となります。このうち眼科受診が必要とされるのがC、D判定です。

お子さんがどのような判定を受けたかは書かれていませんが、仮に1学期の検査で問題がなくても、その後、視力が落ちてくることは考えられます。「黒板の字が見えにくい」と本人が言うのであれば、眼科でもう一度視力検査を受けてみましょう。

その結果、視力の低下がみられたとしても、子どもの場合はすぐにメガネが必要になるとは限りません。大人になると、一度下がった視力を戻すことは難しいのですが、低年齢の子どもの場合、視力回復を促す投薬や日常生活の見直しなどによって、視力を取り戻すことは十分に期待できます。子どもの視力を回復させるためにはどうしたらよいか、眼科の先生のアドバイスにしたがいましょう。

家庭で実行に移しやすいのは、生活習慣の見直しです。スマホやタブレットなどの使用時間が長くなっていないか、目を近づけて画面を見たり字を書いたりしていないか、確認しましょう。問題があれば、子どもと話し合って直していくことが大切です。

生活習慣の見直しに加えて、ぜひやってもらいたいのが、「20・20・20ルール」です。

これは米国眼科学会が推奨している眼精疲労対策で、やり方はとても簡単です。20分間スマホなどの画面を見たり、本を読み続けたりしたら、20フィート(約6m)先を20秒間見るようにします。これを習慣にすることで、目の緊張が緩み、疲れを軽減することができます。

それから、両親とも視力が悪い場合は、眼球の形や骨格などが子どもに受け継がれるため、近視になるリスクが高まります。また、暗い部屋で本を読むなど、同じ環境で生活することが要因となる場合もあります。家族で生活環境を見直し、眼科の先生とともにお子さんの視力を守りましょう。

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私がお答えしました

川上一恵先生 かずえキッズクリニック院長・ 医学博士

診療の傍ら、地域の小学校、幼稚園、保育園の校医、園医も務める。日本小児科学会認定専門医。日本小児科医会「子どもの心相談医」。

1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子どもたち各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心がけています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。

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イラスト/メイボランチ 構成/天辰陽子

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