
まだ3歳なのに…。娘の”あまのじゃく”な物言いを過度に心配する義父
義父母と同居しており、主人、子ども(3歳長女、1歳次女)の6人家族です。義父は長女の言うことを、“あまのじゃく”で人の気持ちを逆なでするようだと心配しています。『今の時代、変な男はたくさんいる。逆上して刺されたら取り返しのつかないことになる。今のうちにダメなことは教えていかないと』という具合です。
義父の考えもわからなくもないのですが、子どもをマイナスに見ているように思えて、これでいいのかとモヤモヤします。いろんな大人がいて、いろんな考えがあるということを娘たちは感じ、吸収すると思い、そこまで悲観的にはなっていないのですが、私自身、自分の考えも伝えつつ、今の娘のありのままの姿を受け止めていきたいです。“あまのじゃく”と言われている部分は否定はしなくてもよいかと思うのですが…
3歳児は自己主張が強くて当たり前。義父との良好な関係のために、今はうまくやり過ごして
3歳頃の”あまのじゃく”な言動って、例えば、おじいちゃんが「そんなことすると恥ずかしいよ」と言うと「いいもん! 恥ずかしくないね」とか、「ちゃんとしなさい」と言うと「ちゃんとできない!」と言い返すとかかしらね。
「逆上して刺されたら…」と心配しているというのは、おじいちゃんが心配もしているけど頭にきているってことですよね。ちゃんとしつけをしたい祖父に対して、まったく周りの目を気にしていない自己主張だけの3歳という構図でしょうか。
確かに、おじいちゃんが言うようにどんなに小さくてもきちんとしつけるというやり方もあるかと思います。けど、思うようにいかないのが子どもです。子どもの育ちを見ていくと今が永遠ではないですし、ちゃんと育っていくので見守ることができます。
客観的に見るとまだ3歳の子に目くじら立てているおじいちゃん、どうしたの? って、言いたいくらいですが、実はおじいちゃんは子育てをしてこなかったのではないですか? 特に年配の方の時代は、男は仕事、女は家事と育児という役割分担がありました。なので、子どもの面倒な部分や手に負えない部分、小学校高学年くらいの話が通じる以前の子どもとは深く関わってきていないと推測します。なので、初めて孫で子どもの育ちを体験しているということではないでしょうか?
イヤイヤ期でもある3歳はわがままで言いたい放題。自分の気持ちが前面で、人の気持ちを察することは未熟です。この時期が自分を自覚して育っていく土台になるので、大事だと私は思っています。今は早くから人を不快にしない空気を読む子を要求しがちですが、この時期にそれを押しつけすぎると自我が育ちきれないばかりではなく、自分の気持ちが見えなくなってしまいかねないと思っています。ですから、私はあなたの育て方に賛成です。
かわいい孫に嫌われたくない、がおじいちゃんのホンネのはず
やがて、5歳ともなると、人の気持ちもわかるようになり、自分にブレーキをきかせられるようになります。
今、家の中でおとな同士が議論し始めると、義理の父との関係がギクシャクして住みにくくなってしまいます。それぞれが自分のまま、子どもに接すればいいんじゃないですか? 「義理の父」であるおじいちゃんがあなたに文句を言うなら、こんなふうに返してみてはどうでしょう。
「どうやら5歳くらいになるとわきまえられるようになるらしいです。もう少し見守ってから、おじいちゃんの気持ちを子どもに伝えていきたいと思っています」
だいたい口うるさいおじいちゃんを子どもは避けるようになっていきます。かわいい孫から嫌われたくないという本音はおもちでしょうから、少し寛大になれるかもしれないし、許せなくて距離をあけていくかもしれない。それはおじいちゃん自身の問題です。
おとなが険悪ムードにならない程度にうまくすり抜けながら、子どもの育ちを待ちましょう。もう少し大きくなって話が通じる年齢になると爺孫の関係も変わってくるでしょう。
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記事監修

保育者。自主幼稚園「りんごの木」代表。子どもの気持ち、保護者の気持ちによりそう保育をつづけて半世紀。小学生ママ向けの講演も人気を博している。ロングセラー絵本『けんかのきもち』(ポプラ社)、『こどものみかた 春夏秋冬』(福音館書店)、『あなたが自分らしく生きれば、子どもは幸せに育ちます』(小学館)、親向けに『保育歴50年!愛子さんの子育てお悩み相談室』(小学館)など多数。最新刊は、「みんなの学校」の木村泰子さんとの対談『保育も教育も「教える」から「学び」に変わらなきゃ』(小学館)。
イラスト/海谷泰水