雨の季節だからこそ、絵本で雨を楽しみたい
雨の多い季節はどうしても部屋の中で過ごす時間が長くなりますね。外で遊べないお子さんはちょっとつまらなさそう……。
そんな雨だから、雨を楽しく思えるような絵本を読んでみてはいかがでしょうか。たくさんある雨の本の中から、おすすめ4冊をご紹介します!
雨の絵本読み聞かせのポイント
・雨の日が楽しくなる
・オノマトペが豊富でリズミカル
・くり返し読めば子どもたちも覚えて参加
●0歳から2歳向け
『ぴっちゃん ぽっちゃん』
accototo(ふくだとしお+ふくだあきこ)/作・絵 大日本図書 838円+税
子猫のプチュが雨のなか散歩に出かけ、アリやチョウなどの友達に出会います。場面ごとに、「ぴっちゃん ぽっちゃんみずのおと/きょうは あめがふってるね」「ぴっちゃん ぽっちゃん みずのおと/あとからあとから ふってくる」「ぴっちゃん ぽっちゃん みずのおと/わたしも あちらであまやどり」と、リズムの良い言葉がくり返されます。雨を楽しんで散歩する子猫をイメージして読みましょう。巻頭の「ブチュヘ」は読みません。
●2歳から4歳向け
『コッコさんと あめふり』
片山健/作・絵 福音館書店 900円+税
毎日降り続く雨に、コッコさんはてるてる坊主を作ります。「てるてるぼうず/てるてるぼうず/あした てんきに/してください」ところが雨は降りやみません。コッコさんは、てるてる坊主の中に手紙や宝物を入れてみましたが、やはり、雨降りは続きます。「てるてる〜」は節をつけて読んでも、つけずに読んでもOKですが、言葉は忠実に読みます。「きっと、てんきになるよ」のあとは十分に間を取り、次のページを軽やかに開きましょう。
●4歳から6歳向け
『あめふりの おおさわぎ』
デイビッド・シャノン/作 小川仁央/訳 評論社 1300円+税
土曜日の朝、雨が降り出します。ニワトリが鳴き、ネコがフッーとうなれば犬がほえ。通りは車が渋滞して、人々は大げんか。果物が転がり始めたそのとき、雨があがって……。雨が引き起こす大混乱がユーモアたっぷりに描かれています。テンポのよいおもしろさが伝わるよう、何回も読んで練習しましょう。少し大きな本ですが、文字が決まった場所にあるので読みやすく安心です。見返しのブルーの美しさや、広げた表紙画の迫力も、子どもたちと楽しみましょう。
●異年齢向け
『あめあめふれふれ ねずみくん』
なかえよしを/作 上野紀子/絵 ポプラ社 1000円+税
雨のなか、傘をさすねずみくんのところにいつもの仲間がやってきて、「カサなんて いらないよ」。『ねずみくんシリーズ』は表紙を見せたとたんに「知ってる!」と声が聞こえてくるかもしれません。でも大丈夫。「知ってる!」は「好き!」の気持ちです。「ねずみくん、好き?」など、軽く応じて読み始めましょう。言葉がシンプルなその分、絵で伝えたいことがたくさんあります。余分な言葉を加えず、子どもが〝絵を読む時間″を十分にとってください。
出典/『新 幼児と保育』 監修/児玉ひろ美 再編集/HugKum編集部