こんにちは!ロンドンでふたりの息子の子育てをしているYukoです。
前回、前々回は、一斉休校になったロンドンの生活をレポートしましたが、今回は規制が少しずつ緩和されているイギリスの現状と、リモートコミュニケーション術についてお届けします。
規制緩和は第2ステップへ、6月から段階的に学校開始
Year6、Year1、レセプションの3学年が先に授業再開
新型コロナウイルス感染阻止の為に、3月からイギリスで行われていたロックダウンですが、ようやく5月10日に規制を段階的に緩和するロードマップが示されました。ソーシャルディスタンスを保つことなど、殆どの規制は当面継続されますが、ステップ1としては、これまで1日一回のみ許可されていた野外での運動が無制限に認められたり、建設業や製造業など一部の業種の職場復帰が可能になりました。その他の緩和内容も含めてこれらが安定して進められた場合、ステップ2としては6月1日をめどにプライマリースクールのレセプション、Year1、Year6の3学年が他の学年に先駆けて学校に戻ることが検討されています。
子どもを学校に行かせても大丈夫?
セカンダリースクールを控えたYer6の生徒たちが先立って学校に戻ることは納得できますが、レセプション、Year1の生徒は5、6歳がメインです。この年の子供たちにソーシャルディスタンスを守れと言ってもなかなか難しいのでは。というのが率直な親の意見です。そして兄弟がいる場合には、一人が学校に戻ったところで親の負担が軽くなる訳ではありません。子供を学校に戻すことについては各家庭で受け止め方は様々で、果たしてイギリスの今の状況で6月頭に学校がスタートできるかは甚だ疑問です。
息子たちの通うプライマリースクールからは、学校が再オープンした場合には、小さなグループでの授業、曜日をずらしての登校、時間差での給食等々のガイドラインを準備しているとした上で、学校に戻ることに賛成か反対かというアンケートが届きました。
5歳の次男は子の6月1日登校予定グループに入るのですが、学校に行かせるか否かの結論はまだ出ていません。お友達と会わせてあげたいのは山々ですが、これまでのお友達との関わり合いを見ていると、確実にソーシャルディスタンスをキープすることはできないと思うのです。ゆくゆくは少しずつそういった環境に戻してやらなくてはならないと思うのですが、まだ高い感染者数が確認されている上に、大半の人々は未だ友達や別居している家族と会うことを規制されているという状況なのに、今がそのタイミングなのか?という疑問がついて回るのです。
学校でソーシャルディスタンスは難しい
日本では信じられない事ですが、このくらいの年齢だと学校から蟯虫やシラミをもらってくる事が多々あります。蟯虫をもらう=あたりをベタベタわわってその指を舐めている。シラミをもらう=シラミを持っている子とハグをしたり顔を近づけて遊んでいる。という可能性が高いのですが、まさにこの行動はコロナ禍にあって厳禁な事ばかりです。決断には家庭の事情も絡んでくるでしょうが、低学年の父兄は更にリスクを感じつつの決断を迫られることになりそうです。
楽しいリモートコミュニケーション術おすすめ5選
何はともあれ、イギリス中がロックダウン前の生活に戻るまでには、もう少しリモート生活が続きそうです。今回は私たちが楽しんでいるリモートコミュニケーションをいくつかご紹介したいと思います。
【1】リモートクイズナイト
クイズ大好き国民イギリス人。普段はpubクイズが有名ですが、ロックダウン中はそれをもっとパーソナルな形にして楽しんでいる人たちがたくさんいます。例えば、国際色豊かな学校の友だち家族で、それぞれの国に関するクイズナイト。初めて聞く情報もたくさんあって大人も子供も勉強になります。夫の誕生日には彼がコーチをしているサッカーチームの家族や仲良し家族が13組も参加し、プロ顔負けのクイズナイトが開かれました。夫にまつわる問題から、複数の音楽をミックスした曲名当てクイズ、極め付けは夫の名前「アンディ」に因んで6分以内に「アンディ」に仮装してプレゼンするというボーナス問題が!アンディ=ウォーホール、アンディ=マレーなど、想像力を駆使して、家にあるアイテムで仮装するこの問題はみんなノリノリで最高に盛り上がりました。これこそ自宅だからこそできる楽しみ方ですね。
【2】リモート宝探し
一人のジャッジがアイテムを発表します。例えば「赤いもの」「一番好きな本」などなど。それを子供たちは家の中から探してきて、どうしてそれを選んだかをプレゼンします。ジャッジの独断と偏見でポイントをあげてもいいですし、それぞれの持ってきた物に対して質問し合うのも楽しいです。突拍子もない想像力を働かせる子達もいて、こんなことを考えてるんだと、親にも新しい発見 があったりします。
【3】リモートムービーナイト
スカイプやズームをつなぎ、1つの映画をタイミングをピッタリ合わせて一緒に見ます。飲み物やお菓子も同じものを用意するのもいいかも知れません。あーだこーだと話しながら、同じシーンで叫んでみたり、泣いてみたり。そのうち本当に一緒の空間で映画を見ている錯覚に陥ります。もちろん、映画が終わった後のぺちゃくちゃも最高です。
【4】リモートクッキング
なるべく殆どの工程を子供たちで出来そうな物、出来上がりまでに時間がかかりすぎない物などをあらかじめお友達のお母さんと相談して事前にメニューを決めておきます。材料や器具を全て机の上に並べておくとスムーズに進行できます。ひと工程ごとに、進み具合をチェックしたり コツをシェアし合ったりと、思っていたよりコミュニケーションがたくさん取れています。
先日は「簡単プリン」を作りました。同じレシピでも火加減やママの加減(笑)で違う個性のものが出来上がるので、試食タイムはワイワイと突っ込み合い、美味しくて楽しい満足度も高めのアクティビティになっています。
【5】リモート飲み会
今や、ニュースタンダードのリモート飲み会。子供を寝かしつけてからはパパやママの時間です。最近は飲み会にプラスα。ロックダウン中でノーメークにトレーニングパンツと完全に油断した格好で過ごしている自分たちに刺激を。と、テーマを決めた会を楽しんでいます。つい最近は80年代テーマで、青いアイシャドーや肩パッド、ワンレンボディコンに一本眉!思いおもいの80年代コスプレで日本人ママたちと集いました。 あー懐かしかった! 画面から見えない部分はそのままスパッツという笑える下半身も披露しつつ、いつも以上に盛り上り上がりました。BGMは勿論懐メロ歌謡曲です。あまり変化がないロックダウンの日常に、暫くつけていない口紅を一つ引くだけでも気分が上がって 明日へのパワーにつながっています。
ロックダウンがなければリモートでのこういう遊びは生まれなかったかも知れません。規制が緩和されて誰にでも会えるようになっても、遠くに住んでいる友達や家族と今回見つけたこんなリモート遊びでコミュニケーションを取っていきたいと思っている所です。
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氏家祐子