正座しても足がしびれない方法とは? 座り方のコツや、しびれを早く治す方法を解説

冠婚葬祭や習い事に参加するときなど、大人も子どもも正座をする機会があります。正座をした後に足がしびれて立ち上がれなくなり、気まずい思いをしたことがある人も多いのではないでしょうか。足がしびれにくい正座のコツや、しびれの治し方を解説します。

正座をすると足がしびれるのはなぜ?

正座のように床の上に直接座ると、なぜ足がしびれるのでしょうか。また、姿勢を崩して座ることで、少しは楽になるのでしょうか。正座によって足がしびれる理由を見ていきましょう。

正座で足がしびれる理由

人間の体には、刺激や痛みを感じる「知覚神経」と、脳の命令を筋肉に伝える「運動神経」が通っています。

正座をすると、上半身の重みでふくらはぎや足の甲、かかとなどが圧迫され血流が悪くなります。血流が滞ると神経のはたらきも低下し、痛みを感じにくくなったり、思うように動かせなくなったりするのです。

正座を終えて血がスムーズに流れてくると、二つの神経も正常にはたらき始め、徐々に感覚が戻ってきます。そうすると正座特有の「ジンジン」したしびれを感じるようになるのです。

猫背、横座りもしびれやすい

足がしびれるのは、体重によって血管が圧迫され、血流が滞ることが原因です。

猫背になったり、足を横に投げ出したりしても、足が圧迫されることに変わりはありません。足がしびれることを避けるために、姿勢を崩して座ってもあまり変わらないのです。

猫背の姿勢はだらしなく見えますし、体の重心が後ろにくるので足の甲に大きな負担がかかります。横座りも一見楽そうに思えますが、片方の足だけがしびれてしまううえに、正式な場ではそもそもマナー違反です。

正しい姿勢を身に付けて正座をする方が、美しく見えて、足もしびれにくいでしょう。

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足がしびれない方法、コツはある?

習い事などで正座をするたびに足がしびれてしまっては、通うのが憂鬱になりますよね。葬儀や法要の場で足がしびれ、しばらく立てないといった事態も、できれば避けたいものです。

足をしびれさせず、正座の時間を乗り切るコツを紹介します。

ひざを少し開けておく

正座のときは、両ひざをぴったりとくっつけずに、少し離して座ってみましょう。男性はこぶし1個分、女性は3~4cm程度が適切です。ミニスカートやショートパンツのような、座ったときにひざが丸見えになる服装は印象がよくありません。タイトスカートやスリムなパンツも、ひざを開けているのが分かってしまうので、避けるようにしましょう。

また、体を締め付けるタイプの洋服や下着類は、血流をさまたげ足がしびれる原因になります。正座をすることがあらかじめわかっているなら、ゆったりとした長めのフレアスカートや、和服を着ていくとよいでしょう。

かかとを開いて親指を重ねる

お尻を乗せるときは、かかとを外側に開き、両足の親指を軽く重ねておきます。足で作った円の中に、お尻をすっぽりと収めるイメージです。座ったら血流が滞らないように、重ねた親指をときどき動かして上下を入れ替えましょう。指先をできるだけ座布団の端に寄せておくと、動かしやすくなります。

慣れていない人は親指を動かしたときに足がつる可能性があるので、自宅で何度か練習しておくことをおすすめします。

しびれた足の治し方もチェック

足のしびれは、血流が戻れば解消します。しびれにくい座り方が身に付いていれば、短時間ならそれほど困ることもないでしょう。しかし長時間座ったままの状況が続くなどして、しびれがひどくなると解消に時間がかかったり、痛くて動けなくなったりします。痛みを感じにくく、早めに治す方法を見ていきましょう。

体育座りでしびれを治す

足がしびれているときに、急に足を伸ばしたり、立ち上がったりすると血液が一気に流れて痛みを感じることがあります。

一度、ひざを曲げる姿勢の「体育座り」をして、ゆっくりと血流を戻していきましょう。無理に動かそうとせずに、しびれが取れるまでじっとしているのがポイントです。

後ろ向きに歩いて治す

立ち上がって歩ける場合は、後ろ向きに数歩歩いてみるのもおすすめです。後ろ向きに足を動かすことで血流がよくなり、しびれが早く治るといわれています。

近くに階段があれば、後ろを向いたまま3~4段昇り降りするのも効果的です。人や物にぶつかったり、転んだりしないよう、注意しながら行いましょう。

しびれた場所を圧迫する

しびれた場所を10秒ほど圧迫すると、痛みも少なく早めにしびれを解消できます。おすすめは「跪座(ぎざ)」の姿勢です。

立ち上がる前に、床にひざをついたまま足指を反らせてかかとを立て、お尻を乗せて指先を圧迫します。最初はつま先に少し痛みを感じますが、比較的すぐにしびれが取れて痛みもなくなるでしょう。

正座をする機会に試してみよう

椅子で生活することが多い現代の日本人は正座が苦手で、できれば避けたいと思っている人も少なくありません。

しかし正座にはコツがあり、何度か練習してみれば足をしびれにくくすることも可能です。万が一しびれたときも、治し方を知っていれば慌てずに済みます。

しびれにくい座り方や治し方をおさえて、正座をする機会があればぜひ試してみましょう。

文・構成/HugKum編集部

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