紙袋にエコバッグ、ペン…放っておくとついつい増えがちアイテム、収納アドバイザーならこう攻略

収納圧迫、ついつい増えがちアイテム

「家事育児に追われて家の中がゴチャゴチャ!」「本当はスッキリ暮らしたいのに」という悩みを抱えていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。子どもとの暮らしに“整理収納のコツ”を取り入れると、親の負担やストレスが減り、子どもの生活力を育むことができます。

7歳、5歳、3歳の3児の母である整理収納アドバイザー・水谷妙子が隔週でお届けする「整理収納のコツ」シリーズ。

今回のテーマは「ついつい増えがちアイテム攻略法」です。

「こんなに持っていたっけ?」家の中からどんどん出てきて、気がつかないうちに収納スペースを圧迫していたと気がつく増えがちアイテム。目にするたびにモヤモヤするけど、どうしていいかわからない。今回は、そんな増えがちアイテムを少しずつ減らしていくアイデアをご紹介します。皆さんのお家でも取り入れていただき、スッキリした暮らしに近づくことができれば嬉しいです。

紙袋

どのご家庭にもあり、多くの方が頭を悩ませているアイテムの代表格が紙袋です。どんどん増えるし、色々なサイズがあるから管理しにくい。キレイな柄やブランドのものはもったいなくて使えないなど。よく聞くお声です。

最近は持ち帰り用の袋は優良になりましたが、現実的な話をすると、お店から家、家からどこか別の場所などの運搬手段にすぎない紙袋は使い捨てを前提に考えられています。そのため紙が劣化することも十分考えられるので、長期間の保管にはあまり適しません。

まずは、紙袋を何のために取っておくか明確にします。「人に差し上げる時に」という場合は、誰にどんなものを入れて渡すことが多いか考えてみましょう。そして、使う頻度がどのくらいあるのか、その時に便利なサイズはどれか、今あるものの中からピックアップします。

そこでもし使用シーンがパッと思いつかない場合は、実は自分が思っているより出番が少ないのかも。なんとなくで取っているだけで、改めて捨てる機会がないために溜まっている可能性があります。「紙袋ベスト10」と具体的な枚数を決めて、あとは手放してもOKかも。

ちなみに、わが家で紙袋をよく使うシーンは、子どもが遊びに行く時に何か手土産を持たせる時。大きいサイズはほとんど使わず、小さめサイズのみ使います。大きい紙袋は、普段はゴミ箱の上に置いておきます。紙ゴミを入れて古紙回収の時に出します。

そして、小さめサイズのみキッチン収納の奥の5.5cmのスキマに数枚ストックするので溢れることはありません。「ここに入るだけ」と面積を決めてしまうのも、スマートな管理方法のひとつですね。

世の中には大量の紙袋を収納する便利グッズなどもありますが、それらを購入する前に「そもそも、この量必要?」と立ち止まって考えてみてくださいね。

エコバッグ

昨年からレジ袋が有料化になり、日常的にエコバッグを持ち歩く方も多くなりました。実は、紙袋に続き、エコバッグも家の中のあちこちから出てくるアイテムです。何かのノベルティ、雑誌の付録、お土産、エコバッグ持参を忘れて買い物先で間に合わせで購入したものなど。エコバッグは、通常のバッグと比べると手に入れやすい=増えがちなアイテム。しまいこむと余計に使わなくなりやすいアイテムなので、この機会に見分けをしてみましょう。

まずは、日常的にエコバッグを使うシーンを具体的に想定します。どこで買い物をし、どんなものを入れる?使い勝手はどう?大きさ、素材、持ち手の長さ、荷物を入れた時の安定感、たたみやすさ、コンパクトさなど。総合的に考えます。明らかに出番がなさそうなものは思い切って手放して、使えるものだけを残していきましょう。イマイチわからない場合は、一度試しに普段の買い物で使ってみることをオススメします。

私の場合、メッシュのエコバッグを毎日のバッグに忍ばせています。このタイプは洗濯機で丸洗いしてもすぐに乾くので、衛生面が気になるこのご時世、とても重宝しています。この他にも、よく使うものは2枚。このメッシュタイプでは少し不安な重いものを入れる時用、ちょこっとしたものを買いに行く時用、というように、買い物に合わせて使い分けます。それらは毎日持ち歩くわけではないので、収納場所は玄関のすぐ近くにして、買い物に行く直前にピックアップしています。

それぞれの買い物習慣が違うので、エコバッグに求める条件も違います。新たに購入する前に、まずは今あるものの中から自分にピッタリなエコバッグが見つかるといいですね!

化粧品サンプル

洗面台の収納や化粧ポーチの中を圧迫しがちな化粧品サンプル。1回分でパウチされたもの、小さめのチューブ、紙のパレット型など、ものによってさまざまな形状です。

化粧品サンプルは、あくまでお試し用。長期保管されることを前提に考えられているわけではありません。もったいないからといって使わずに大事に取っておくと、中身が劣化してしまい、肌トラブルの元になる可能性も。

まずは、手持ちの化粧品サンプルを全部出してみましょう。使用期限が書いてある場合は必ず確認を。「これは、いつもらったもの?」と自分の記憶にないものは思い切って捨てましょう。

そして、再びしまいこまないよう、目に見える場所に置いて今日からどんどん使っていきましょう。存在が際立つように立てて収納したり、浴室内にひっかけてすぐに使えるようにしたり。普段お使いものより優先して使うようにすると化粧品サンプルがどんどん消費されていくので、収納に困ることはなくなります。

特に、メイクアップアイテムのサンプルは、そのシーズンの新色のプロモーションになっている場合も。あまり長期間保管していると、使う頃にはトレンドとズレてしまう場合もありますので、もらったらすぐに使うようにしましょう。

よくあるエピソードとして「旅行の時に使うために、しまっておく」というものがあります。旅行先にもアメニティが用意されていることが多く「旅行に行っても結局減らなかった」というケースも。また、なかなか旅行しにくいこのご時世です。いつになるかわからない予定よりも、普段使わないアイテムを取り入れてリフレッシュしたり、自分では改めて買わないものを使って特別感を演出してみたり。楽しみながら化粧品サンプルを使ってみてはいかがでしょうか。

ペン

文房具の中でも、特にペンは増えがちなアイテム。ノベルティでもらったもの、外出先でふと買ったものなど、単価が安いので気軽に手に入りやすいアイテムです。

ペンの量が必要以上に多いと、いざ使おうと思った時にお目当てのものが見つからない、インクがつかないなどイライラ&モヤモヤしがち。まずは試し書きしてみて「書けるかどうか」をチェックしましょう。カスレはないか、不具合はないか、しっかりチェックしていきます。長期間保管しているペンの場合、インクが固まったり変質している場合もあるので書いて確認してみましょう。ちなみに、私は先日、キャップをなくしてしまったペン、出すぎて周りを汚す修正ペン、先割れして上手に書けない筆ペンを捨てました。

ペンは卒業記念やお祝いなど、ネーム入りで記念品として使われることもあります。ペンとしては寿命を終えたけれども、捨てることはできないというアイテムもあるかと思います。その場合は、ペンの収納には戻さずに、自分の趣味&思い出エリアに移動させましょう。

見分けをする中で、同じようなペンが何本もあって困るという方。「ペンがあったらいいな」という場所に設置するのもひとつの方法です。わが家の場合は、母子手帳ケースの中、防災グッズの中、玄関先などにペンを置いています。もしペンが迷子になりそうであれば、マステやシールなどで場所をラベリングするのもいいでしょう。

ペンをはじめとする文房具は細々しているので特に増えがちです。ただ、ものが小さくテーブルの上で完結するので、整理に取り組みやすく、短時間で完了します。上でご紹介した紙袋やエコバッグなど、いきなり大物に取り掛かることがハードルが高い場合は、まずは気軽なアイテムであるペンからスタートしてみることをオススメします。

 

いかがでしたか?「ついつい増えがちアイテム攻略法」をご紹介しました。どれも暮らしの中にスッと入り込んで、収納を圧迫してしまうものばかり。適切な量を見極めて、スッキリした暮らしへの一歩を踏み出してみましょう!

記事監修

整理収納アドバイザー
水谷妙子
無印良品で商品企画&デザインを13年間務める。手がけた商品は500点超。調べた他社商品は5,000点超。2018年「ものとかぞく」を起業し、個人宅や店舗などの整理収納サービスやお片づけ講座を行うかたわら、雑誌やWebでも活動中。フォロワー6万人を超えるInstagramでは、マネしやすい整理収納アイデアやモノ選び情報を発信中。7歳5歳3歳の3児の母。
公式ホームページ:http://taekomizutani.com/
Instagram:@monotokazoku
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