子どもの「好き嫌い」克服アイディアをアンケート調査! 好き嫌いの原因や改善のためのポイントも解説

「ピーマンはきらい!」
「しいたけは絶対に食べない!」
などなど……ママパパの悩みのタネになりがちな、子どもの好き嫌い。
あまりにも好き嫌いが多かったり、頑なだったりすると、栄養が偏ってしまわないか心配になってしまいますよね。

そこで今回は、Hugkumメルマガ読者のママパパに「子どもの好き嫌い改善・克服のためのアイディア」をアンケートで聞いてみました。子どもの好き嫌いの原因や、改善のポイントを解説の上、ママパパから寄せられたアイディアをご紹介します。

お子さんに好き嫌いはありますか? ママパパにアンケート調査!

「こんなに好き嫌いがあるのはウチの子だけ?」「ウチの子ってもしかして偏食?」と心配されているママパパはきっと多いはず。よそのお子さんの好き嫌い事情も気になりますよね。

まずは、Hugkumメルマガ読者のママパパに「お子さんの好き嫌いの有無」をアンケートしてみました。

Q.お子様には食べ物の好き嫌いはありますか?

アンケートの結果では「少しある」が41.7%、「ある」が36.7%と、「好き嫌いがある」という回答が、多かれ少なかれ全体の大部分を占める結果に。
好き嫌いの内訳は、野菜が嫌いな子もいれば、きのこが食べられない子、卵焼きは嫌いなのにゆで卵は好きな子もおり、多岐にわたるようです。

「トマト、ブロッコリー、ピーマンなどの野菜が苦手です。」(40代・東京都・子ども1人)
「偏食がひどく、食べられる物のほうが少ないです。」(30代・北海道・子ども2人)
「みそ汁や鍋に入っている長ネギが苦手。でも麻婆豆腐の長ネギは気にならないみたい。」(30代・埼玉県・子ども1人)
「きのこ類全般。毎日食べさせたのが良くないのか今も避けて食べています。」(40代・長野県・子ども2人)
「玉子焼きが好きじゃないのにゆで卵は好き。意味わからない。」(40代・神奈川県・子ども2人)

なぜ? 子どもの好き嫌いの原因

子ども・大人にかかわらず、人間が食べ物を「好き」「嫌い」と感じる理由には、大きく分けて2つの要因が考えられます。ここでは、その2つの要因を簡単に解説していきます。

本能的に受け付けない

好き嫌いが生まれる理由として、まず挙げられるのが本能的要因です。
人間は見た目や食感によって、それが「食べられるものか」「食べられないものか」を本能的に判断するため、ぐちゃぐちゃしたものや固いものなどに抵抗感を持つことがあります。

また、食べ物を口に入れたときに感じる味覚(甘味・塩味・酸味・苦味・うま味の5つ)は、その食べ物が身体に有益か、無益かを伝えるためのセンサーです。
甘味や塩味、うま味には、必要な栄養素が含まれるシグナルを。苦味や酸味からは、毒や腐敗物など、身体に害をもたらすシグナルを、味覚によって感じ取るため、にがいものや酸っぱいものが苦手な人が多いといえます。

加えて、子どもの味覚は大人の2倍以上敏感といわれます。大人には理解の及ばない「好き嫌い」があるのも頷けますね。

環境的要因で受け付けないことも

もうひとつの原因として考えられるのは、生まれてからの食生活など、環境による影響です。
たとえば、「食べてみたけれど、体調を悪くしてしまった」「ママやパパがその食材を避けているのを見て、苦手意識を抱いてしまった」などなど。後天的要因によって、特定の食材に苦手意識を持ってしまうのは珍しいことではありません。

また、「食べている最中に喧嘩をしていた」「無理に食べさせられた」など、ネガティブな記憶と結びつき、特定の食材が苦手になってしまうこともあるようです。

子どもの好き嫌いを直すポイント

以上の「好き嫌いの原因」を踏まえて、ここでは子どもの「好き嫌いを克服するポイント」をご紹介します。

味付けや大きさを変える

味付けや大きさへの工夫は、すでに多くのママパパが試していることかもしれませんね。
たとえば、苦味を感じやすいピーマンなら、みじん切りにして、ミートボールに混ぜてみたり。カレーに投入してしまうのもよさそうです。お子さんはその食材のどんなところが苦手なのかを考えて、味付けや大きさに変化を加えてみましょう。

絵本に頼ってみる

大きな本屋さんに行ってみると、子どもの「好き嫌い」をテーマにした絵本がバリエーション豊かに揃ってますよね。時には、そういった絵本に頼ってみるのもおすすめです。
「どうして野菜を食べなくちゃいけないの?」「どうしてご飯を残しちゃいけないの?」といったお子さんの疑問に応えてくれたり、食べることの楽しさや食材のおいしさを教えてくれる絵本もあります。絵本の中のフレーズをまねして食べさせてしまう、という手も使えそうです。

一口でも食べられたら褒める

いままで食べられなかったものを一口だけでも食べられたら、たくさん褒めてあげましょう。
ネガティブな記憶から特定の食材が苦手になってしまうのとは逆に、ポジティブな記憶によって、その食材が好きになる可能性もあるといえます。
ママやパパに褒められて嬉しかったこと、そして、できなかったことができたという達成感は、その食材にまつわる良い経験としてお子さんの記憶に残るはず。

無理に食べさせなくてもいい

とはいえ、どんなに工夫をしても、嫌いなものは絶対に食べない子も中にはいますよね。無理に食べさせてしまうと、それがまたネガティブな経験となって、苦手意識がより強くなってしまうおそれもあります。
栄養は他の食材から補いつつ、「そのうち食べてくれる」とおおらかに構えることも大切です。

子どもの好き嫌いを克服&改善したママパパのアイディア

では、実際のところ、Hugkum読者のママパパはどのような方法でお子さんの好き嫌いを克服・改善できたのでしょうか? アンケートに寄せられた回答をご紹介します。

見えないように隠して調理する

まず寄せられたのが、「見えないように隠して調理する」というアイディア。
「入っていることを知らなければ食べられる」という子も案外多いようです。好き嫌いの原因が見た目などの先入観である場合、成功率が高そうですね。

「苦手な食材が直接見えないような調理法にすること。春巻きの具として使ったりします。本人は食材そのものが見えないので、知らぬ間に食べています。」(40代・長野県・子ども2人)
「無理に改善させようと思っていないが、ハンバーグや焼売やチャーハンなどに細かく刻んで入れて、知らない間に摂取できるようにしている。気付かずに食べている。」(40代・京都府・子ども2人)

好みの味付けにする

馴染み深いアイディアながら、「嫌い」を超えてしまうほど子どもが「好き」な味付けって、なかなか悩みどころですよね。
今回挙がったママパパたちのおすすめは、マヨネーズとカレー。ケチャップも食材の特徴的な味を隠してくれそうです。普段の食生活から、お子さんがどんな味付けが好きなのかを探ってみましょう。

「気にいる味付けを見つけること。きゅうりは中華サラダ風の味付けにしたらもりもり食べてくれました。」(40代・神奈川県・子ども1人)
「野菜はマヨネーズでどうにかごまかして食べています。マヨネーズの味が好きなので喜んで食べていました。 (40代・千葉県・子ども1人)
「カレーに混ぜれば大体食べる」(30代・群馬県・子ども2人)

ゲーム感覚で楽しむ

なかには、「苦手なものを食べるごとにシールがもらえる」スタンプカードを作ったり、「これを完食できたら〇〇できるよ」といったゲーム感覚の演出を加えてあげて、どうにか食べさせているご家庭も。
苦手なものを食べることで達成感を得られるような工夫ができるといいですね。

「ご飯の時間になると『何を食べたらシールもらえる?』と聞いてきて、前よりチャレンジすることが増えました。」(30代・北海道・子ども2人)
「これを食べたら、好きなおやつが待ってるよと言うと頑張って食べようとする姿がよくみられます。」(30代・香川県・子ども1人)

親が美味しそうに食べる姿を見せる

「親が嫌いなものは子どもも苦手になってしまう」といった例がある一方で、「親が好きなものは子どもも好んで食べる」という例もあるようです。
お子さんが苦手なものを「おいしいおいしい」と食べてみたり、「食べないならママ/パパが食べちゃおうかな」と刺激してみたら案外成功するかも。

「親がおいしそうに食べている様子を見て興味を持つことがある。手を付けようともしなかったほうれん草が食べられるようになった。」(40代・埼玉県・子ども2人)
「えー!?と言いながら食べてくれる」(20代・埼玉県・子ども2人)

工夫を凝らしながら少しずつ改善しましょう

先述したように、お子さんの好き嫌いの理由にはさまざまな原因が考えられます。栄養は他の食材でも補えるので、無理に食べさせようとはせず、工夫を凝らしながら少しずつ改善を試みましょう。今回ご紹介したアイディアも、ぜひ活用してみてくださいね。

構成・文/羽吹理美

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