TVや雑誌でよく目にする「整理収納アドバイザー」とは、どんな人なのでしょうか? そこで当記事では、整理収納アドバイザーの仕事内容から、実際に仕事を依頼した場合どんなことをしてくれるのか、依頼方法や費用の相場までをチェック。また、整理収納アドバイザーの資格の種類や試験内容や難易度、資格取得の勉強方法からおすすめの参考書までをご紹介しましょう。
目次
整理収納アドバイザーとは
どんな家でも、衣類、食器、小物などは整理して収納しなければならないものです。そのような部屋の片付けの問題点を見つけ出して、解決方法を提案してくれるのが「整理収納アドバイザー」。「整理収納アドバイザー」は、特定非営利活動法人ハウスキーピング協会が認定を行っている民間資格となります。
整理収納アドバイザーは何をする人?
整理収納アドバイザーとは、簡単に言えば「片づけのプロ」。不要なものを捨てて、必要なものを整理して、使いやすいように収納するためのスキルや知識を持っています。
整理収納アドバイザーの資格を持つ有名人は?
整理収納アドバイザーの試験を受けて、見事この資格を取得した人の中には芸能人もいます。女優の多部未華子さんは整理収納アドバイザーの資格取得にチャレンジし、見事2級を取得しました。また北川景子さんの夫で、タレントのDAIGOさんは2016年に整理収納アドバイザーの資格を取得。タレントの藤崎奈々子さんも、整理収納アドバイザー1級の資格を持っています。
整理収納アドバイザーの仕事内容
整理収納アドバイザーの資格を持っている人は、具体的にどんな仕事ができるのでしょうか?
仕事内容1:家事代行サービス
部屋の掃除から食材の買い物、料理までの家事全般を行う家事代行サービスでは、忙しい方はもちろん、部屋の整理や掃除が苦手な方が依頼することもあり、整理収納アドバイザーのスキルを存分に活かせます。整理収納アドバイザーの有資格者を指名して依頼されることも少なくありません。
仕事内容2:整理や収納に関するコンサルティング
整理収納アドバイザーになったら、部屋の整理整頓に悩む人のコンサルティング業務ができます。依頼主の整理や収納に関する悩みを聞いて、適切なアドバイスをして解決策を提案していきます。企業に所属するほか、フリーランスとして活動する方もいるでしょう。
仕事内容3:セミナーなどの講師
テレビ番組で、荷物や衣類で散乱した部屋をきれいにしてビフォー&アフターを紹介したり、雑誌などで部屋の収納特集が組まれたり、お部屋の整理整頓は私たちにとって身近なテーマ。そのため整理や収納に関するセミナーが行われたら、そこに講師として講演を行うこともできるでしょう。またインターネットを使って、自分のスキルを人々に教える講座を開いたり、収納についてアドバイスしたりすることもできるでしょう。
仕事内容4:メディア出演
整理収納アドバイザーとして名前が知られるようになれば、テレビ出演や雑誌などでの執筆、記事監修といった、メディア関連への出演・出稿の可能性も広がっていきます。
整理収納アドバイザーに仕事を依頼してみよう!
では一般の方が整理収納アドバイザーに相談したいと思ったとき、どんなことをしてくれるのか、依頼方法や料金の相場を確認してみましょう。
どんなことをしてくれるの?
実際に自宅に来て、整理収納で悩んでいることを相談すると、それに対して適した解決策をアドバイスしてもらえます。
具体的には、最初に悩みや問題点のヒアリングから始まり、実際の整理整頓と収納が行われます。仕上げには、きれいな状態を維持するためのアドバイスをもらえるでしょう。
依頼方法
整理収納アドバイザーの方を探すのは、インターネットを使うのが一般的です。ハウスキーピング協会のホームページでは1級の資格を取得した人の一覧が掲載されており、自宅近くで活動している人を探すことができます。そのほか、家事代行のサイトやSNSなどで探すことも可能です。
料金の相場
整理収納アドバイザーに依頼する場合、料金は1時間3000~5000円ほどが相場になるでしょう。そのほか、交通費や駐車場料金などがかかる場合など条件はそれぞれ異なります。
整理収納アドバイザー資格の種類
誰だって部屋はきれいに気持ちよく整えていたいもの。そのため、整理整頓のコツや収納のスキルがあれば毎日の生活に役立つので、整理収納アドバイザーはとても生活に根ざした身近な資格と言えます。
資格を仕事に活用したいと思う方のほか、自分の生活のために資格取得を考える方もいるでしょう。ここからは、整理収納アドバイザーの資格を取得する上で知っておきたい、試験内容や費用などについてチェックしてみましょう。
1級・2級・3級の違い
整理収納アドバイザーの資格は、1級、2級、3級とあります。
もっとも基本的なところから学べるのが3級で、ハウスキーピング協会の認定講座を受けることで認定されます。講座はインターネットでも3時間程度で視聴できるので、自宅から受けられます。
2級は講座を1日受講して、最後に「まとめテスト」を受けることで取得できます。3級を取得していなくても、最初から2級にチャレンジできます。
そこからさらに、ステップアップを目指す方は、1級があります。1級の取得には、準1級認定講座を2日間受講した後、1次試験と2次試験に合格しなければなりません。プロの整理収納アドバイザーとして活躍したい方は、まず2級を取得した上で1級の取得を目指す必要があります。
試験内容
1級取得のための1次試験は、マークシート形式かCBT(コンピューター試験)のどちらかを選択できます。マークシート形式の筆記試験で100問が出題されます。CBT(コンピューター試験)は、コンピューターによる受験で100問が出題され、70点以上で合格となります。
マークシート形式の場合は試験会場と試験日が限られているのに対して、CBTは全国260か所のテストセンターで受験でき、マークシート形式より数多くの日程から試験日を選ぶことができます。またCBTでは即時判定のため、試験終了後にその場で合否結果がわかります。
2次試験では、会場受験または動画提出試験のどちらかを選択できます。プレゼンテーション形式で整理や収納に関する研究発表を行い、動画提出試験の場合はプレゼンテーションを行っている様子をスマートフォンなどで撮影して、その動画を提出します。
費用
資格取得の費用は次の通りです。
- 3級認定講座 9,900円
- 2級認定講座 24,700円
- 準1級認定講座 36,300円
- 1級1次試験 マークシート形式11,000円 CBT17,600円
- 1級2時試験 会場受験13,200円 動画提出試験19,800円
難易度・合格率
1級取得のための1次試験は70点以上で合格となり、合格率は70~80%です。2次試験は70点以上で合格となり、合格率は80~90%です。
整理収納アドバイザーになるための勉強方法
整理収納アドバイザーの資格を取得するためには、どんな勉強方法があるでしょうか?
講座に通う
もっとも簡単なのは、先ほどご紹介したハウスキーピング協会が開いている講座を受講することです。オンライン講座が多数開かれているので、自宅での受講も可能です。
通信教育
通信教育を受けて、資格取得を目指すのも一般的です。学習内容がわかりやすくまとめられたテキストが用意されるので、効率よくスキマ時間を使って学べるでしょう。
本や参考書
市販されている本や参考書をもとに、独学してもOK。もともと整理整頓が好きな方などは、独自で勉強してもいいでしょう。
独学におすすめ!整理収納アドバイザーになるための本・参考書
空いた時間を使って自分のペースで勉強したい方に、おすすめの参考書をご紹介します。
「一番わかりやすい整理入門」
一般社団法人ハウスキーピング協会が監修する、整理収納アドバイザー2級取得のための書籍です。整理収納上手を目指す第一歩にピッタリ。
「整理収納を仕事にする 片づけのプロ10人に聞く、暮らしと人生の整え方」
日々の「片づけ」が仕事になる! 整理収納アドバイザーとしての仕事の始め方やSNS活用術、コミュニケーションのコツなど、人気整理収納アドバイザーたちから学ぶお仕事術。 整理収納を仕事にする 片づけのプロ10人に、暮らしと人生の整え方を聞きました。
「私は整理収納アドバイザー」
整理収納アドバイザーとして活躍する筆者が、整理収納ビジネスの現場の裏側を紹介する一冊。資格取得の後に、どのように生活や仕事に活かせるか参考にできそうです。
整理収納アドバイザーの資格を活用しよう
毎日の生活に役立つ整理収納アドバイザーのスキル。自分で勉強して自宅でその技術を活用することはもちろん、資格を取得して仕事につなげたり、自分以外の家の快適な部屋づくりをサポートしたりなど、活用の方法はいろいろ。ぜひ自分にあったやり方で、整理収納アドバイザーの資格を活かしてみてはいかがですか?
文・構成/HugKum編集部