ズッキーニを長持ちさせる保存のコツ
ズッキーニを保存する際に注意するポイントは、温度と乾燥です。
ズッキーニは、寒さと乾燥に弱い野菜。保存に適した温度は10℃~20度と、他の野菜に比べると適温が高いですよね。そのため、常温保存ができる野菜です。しかし、気温が25℃を上回る夏日などは、冷蔵保存や冷凍保存が良いでしょう。
そして、ズッキーニの乾燥を防ぐためにキッチンペーパーやラップなどを活用して、みずみずしさをキープすることが長持ちさせるポイントです。
ズッキーニとは?
ズッキーニはその外見からキュウリの仲間かと思われがちですが、カボチャの仲間なんです。しかし、カボチャに比べると糖質やデンプンが低く、低カロリー。そして、ビタミンCやβ-カロテンを含みます。オリーブオイルなどの、油で調理することでβ-カロテンの吸収率を高めることができますよ。
店頭で黄色のズッキーニ を見かけることがあると思います。黄色のズッキーニは、緑色のものと比べると皮が薄くあっさりとした淡白な味わい。サラダなどにして生で食べる場合は、黄色のズッキーニがおすすめですよ。
旬の時期
ズッキーニの旬は6月~9月。日本における主な生産地は、宮崎県と長野県です。
美味しいズッキーニの選び方
ズッキーニは、鮮度と美味しさが比例します。スーパーなどで美味しいズッキーニを選ぶポイントは以下です。
・ハリがあってツヤツヤのもの
・表面に傷がないもの
・色が濃いもの
・ヘタが変色していないもの
・大きすぎず太さが均一のもの
・持った時にずっしりとした重さがあるもの
食べられないズッキーニの状態
傷み出したズッキーニを見分けるポイントは、以下です。
・萎びているもの
・中身がスカスカのもの
・切り口が変色したもの
・表面がベチャベチャしたもの
・臭いもの
・酸っぱい味がするもの
苦いズッキーニは毒がある!?
ズッキーニを食べて「苦い」と感じたら食べないでください。食中毒を引き起こす可能性があるからです。この苦味の正体は、「ククルビタシン」という毒素。キュウリやスイカといったウリ科の植物に含まれる苦味成分で、多量に摂取すると腹痛や下痢を起こします。
食用のウリ科の野菜は、品種改良により毒素はほとんど含まれていません。しかし、まれに毒素を含んだものが発生する場合があるんですよ。
・口がしびれるような苦味や渋味がある
・薬品のような味がする
以上のような違和感を感じたら食べないようにしましょう!
残念ながら、外見から苦いズッキーニを見分けることは困難。この毒素は、ズッキーニのヘタ付近に多くあります。ヘタの近くを切って、少し舐めて苦味がないか確かめるのも手ですよ。
常温保存
まだ切っていないズッキーニは、気温が10℃~20度であれば常温保存がおすすめ。ズッキーニを常温保存する方法をみていきましょう。
用意するもの
・新聞紙もしくは、キッチンペーパー
・ビニール袋
手順
1、ズッキーニを1本ずつ、新聞紙で包みます。
2、ビニール袋に入れ、風通しの良い冷暗所で保存しましょう。
保存期間
約5日~1週間の保存が可能。しかし、時間とともに水分が失われやすく、実がスカスカになりやすいので、なるべく早く食べてください。
冷蔵保存
使い切れなかったズッキーニは、冷蔵保存しましょう。また、使っていないズッキーニも気温が高い真夏日は、冷蔵保存が適していますよ。そして、冷蔵保存する際は、温度が低すぎない野菜室で保存しましょう。
用意するもの
【使いかけのズッキーニを冷蔵保存する場合】
・ラップ
・フリーザーバッグ
【1本丸ごと冷蔵保存する場合】
・キッチンペーパーまたは新聞紙
・ビニール袋
手順
【使いかけのズッキーニの場合】
1、使いかけのズッキーニをラップで包みます。
2、乾燥しないようにフリーザーバッグに入れて野菜室に入れましょう。
【1本丸ごとの場合】
1、濡らしたキッチンペーパーでズッキーニを包みます。
2、ポリ袋に入れ、袋の口を軽く結んで野菜室で保存しましょう。
保存期間
およそ4~5日の保存が可能です。しかし、冷蔵保存も乾燥しやすいので、できる限り早く食べましょう。
冷凍保存も可能
ズッキーニは冷凍保存することで、保存期間がグンと長くなります。また、冷凍保存する場合は加熱調理をしてから保存するのがおすすめ。加熱して冷凍保存したズッキーニは、そのまま調理に使えるため、その後の調理に便利ですよ。
用意するもの
・フライパン
・油
・ラップ
・フリーザーバッグ
手順
1、ズッキーニを洗い、使いやすい大きさに切ります。
2、油をひいたフライパンを温め、ズッキーニを炒めます。
3、ズッキーニに火が通ったら、バットに上げ粗熱をとりましょう。
4、粗熱がとれたら、ラップでつつみます。この時、ズッキーニ同士がくっつかないようにしましょう。
5、フリーザーバッグに入れ冷凍庫に入れます。
保存期間
約3週~4週の保存が可能です。
ズッキーニを使った簡単レシピ
ズッキーニは生で食べられるのをご存知ですか? 生で食べるとみずみずしく、爽やかな味わいを楽しめます。また、火を加えると損なわれるビタミン類も生で食べることで効果的に摂取できますよ。
生で食べられるズッキーニのツナマヨサラダ
【材料(作りやすい量)】
- ズッキーニ …1本
- 塩 …少々
- ツナ缶 …1缶(70g)
- マヨネーズ …お好みの量
- ブラックペッパー …少々
【作り方】
1、ズッキーニを水で洗い、スライサーで薄く切ります。
2、切ったズッキーニをボウルに入れ、塩で揉みます。
3、5〜6分程おいたら、ズッキーニの水気を絞りましょう。
4、水気を切ったズッキーニに、ツナ、マヨネーズを入れ混ぜ合わせます。
5、お好みでブラックペッパーをかければ、出来上がり。
ズッキーニとトマトのチーズ焼き
【材料(2人分)】
- ズッキーニ …1本
- トマト …1個
- ピザ用チーズ …適量
- オリーブオイル …大さじ1
- 塩コショウ …少々
【作り方】
1、洗ったズッキーニを1㎝幅の輪切りにします。
2、トマトも1㎝幅の輪切りにしておきます。(トマトの大きさによって半月切りにしましょう)
3、フライパンにオリーブオイルをひき、温まったら、ズッキーニを炒めます。
4、塩コショウをし、ズッキーニに焼き色が付いたら火を止めます。
5、耐熱皿に、ズッキーニとトマトを並べ、その上からピザ用チーズをふりかけます。
6、オーブントースターで焼き、チーズに溶けて焦げ目が付いたら完成です。
ズッキーニ は正しい保存で長持ち
ズッキーニは調理しやすく、ご家庭でもさまざまな料理に活用できる便利な食材です。正しく保存すると美味しさをキープしつつ長持ちさせることができますよ。色鮮やかで、さわやかな味わいのズッキーニ。レシピの一つに加えられてみてはいかがですか。
構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)