生涯で浴びる紫外線の約半分は18歳までに浴びている!?子どものスキンケア強化の季節がスタート

発達段階にある幼児期の肌は、大人よりもデリケート。外部からの刺激を受けやすいので、日頃からケアが必要です。春から夏にかけてのスキンケアで大切なポイントを、皮膚科専門医にうかがいました。

子どもは大人以上に日焼けしやすい

子どもの肌は、皮膚の一番外側にある表皮の厚さが大人の半分程度しかありません。紫外線をはじめとするさまざまな刺激をブロックする力が弱く、ダメージを受けやすい状態にあります。

子どもは地面から照り返す紫外線を大人よりも多く浴びる

紫外線の照射量は4月ごろから増え始め、8月にピークを迎えます。子どもは背が低く、地面から照り返す紫外線を大人よりも多く浴びています。また、紫外線の一種「UV│A」は窓ガラスを通過するため、部屋の中でも紫外線にさらされています。紫外線量が増える春・夏のスキンケアは、日焼け防止の対策をしっかり行いましょう。

生涯で浴びる紫外線の約半分は18歳までに浴びている

紫外線を浴びると、肌が炎症を起こし皮膚トラブルの原因となるだけでなく、紫外線によって細胞のDNAが傷つけられ、将来的に皮膚がんや白内障などの病気になるリスクも高まります。生涯で浴びる紫外線のうち、約半分は18歳までに浴びているといわれています。

特に公園遊びなど屋外で過ごす機会が多い幼児期の紫外線対策はとても重要です。子どもは自分で紫外線を避けることができないので、おうちの人が意識して対策するよう心がけましょう。

春夏・子どものスキンケアこれだけは!の2大ポイント

子どものスキンケアは、意外と知られていませんよね。ポイントをチェックしましょう。

①屋外・屋内で紫外線から肌を守る

家の中ではなるべく日差しの当たらない場所で過ごしましょう。外出時は帽子や紫外線カット加工がされたパーカーなどを活用し、顔や腕、足など露出する部分には日焼け止めを塗りましょう。無香料・無着色で刺激の少ないものがおすすめです。

②丁寧に洗って保湿する

肌表面に汗がたまりあせもになったり、日焼け止めの洗い残しが肌荒れの原因になったりするので、丁寧に洗って清潔に保ちましょう。紫外線や冷房、プールの塩素などの影響で、春・夏も肌は乾燥しています。乾燥が進むとトラブルを起こしやすいので保湿を忘れずに。

受診の目安

肌のトラブルはひどくなるほど治るまでに時間がかかります。気になる症状があれば、なるべく早く皮膚科を受診しましょう。皮膚科では、薬の量や塗り方なども指導してくれます。

赤いぷつぷつができている

あせもが炎症を起こすと赤くなり、かゆみを伴います。かきこわすとトラブルになるので早めに受診を。

虫に刺された個所が硬く腫れている

冷やしたり市販薬を塗ったりしてもよくならないときは受診を。

 水ぶくれが破れてただれたりかさぶたになっている

細菌が入り「とびひ」になっている可能性があります。広がらないうちに急いで受診を。

か。

\教えてくれたのは/

皮膚科専門医・Mスキンケアクリニック院長
松本 由香 先生

慶應義塾大学法学部、東海大学医学部卒業後、東京医科大学病院皮膚科で研鑽を積み、2021年5月に同院を開業。2児の母。

イラスト/とみたみはる 出典『めばえ』2022年5月号

親と子をつなぐ、2・3・4歳の学習絵本『めばえ』。アンパンマン、きかんしゃトーマスなど人気キャラクターと一緒に、お店やさんごっこや乗り物あそび、シールあそび、ドリル、さがしっこ、めいろ、パズル、工作、お絵かきなど、様々なあそびを体験できる一冊。大好きなパパ・ママとのあそびを通して、心の成長と絆が深まります。

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