節分の豆が窒息や誤嚥(ごえん)の原因に!誤飲と誤嚥の違い、知っていますか?5歳までは「豆類」は与えないで!【Safe Kids Japan監修】

節分の豆で窒息⁈
2月2日は節分ですね。節分には豆まきをしたり、恵方巻きを食べたりして楽しむファミリーも多いのではないでしょうか。
しかし、豆まきの豆による「誤嚥(ごえん)」や「窒息」が毎年のように起きていることをご存じですか? 

節分の豆で窒息!?

 2月3日は節分ですね。節分には豆まきをしたり、恵方巻きを食べたりして楽しむファミリーも多いのではないでしょうか。しかし、豆まきの豆による「誤嚥(ごえん)」や「窒息」が毎年のように起きていることをご存じですか?

赤ちゃんの気管は、「ストロー」くらいの太さです

人間の気管(空気の通り道)はその人の小指の太さと同じくらい、と言われています。お子さんの小指を見てみてください。子供、特に赤ちゃんの場合、小指は細いストローくらいの太さしかないですね。

また、赤ちゃんはおとなに比べると喉の位置が高く、口と喉の間が短いことがわかっています。息を吸うと、口の中にあるものがすっとそのまま喉の奥に入ってしまうのです。

イラスト 久保田 修康

知っていますか?誤飲と誤嚥のちがい

「誤飲」、「誤嚥」という言葉を聞いたことがあると思います。似た言葉ですが、実は意味が違います。「誤飲」は、本来、飲み込んではいけないものが胃に入ってしまうことです。口または鼻から喉、食道を通って胃に入り、子供の健康を脅かす事態になることを言います。一方、「誤嚥」とは、食べ物やおもちゃなどが気管に入ってしまうことを言います。気管を部分的に閉塞することを気道異物といい、気管が完全に閉塞した状態を窒息といいます。誤嚥が起きると空気を肺に取り込むことができず、窒息した場合は命にかかわる重大な事態となることがあります。

誤嚥や窒息を予防するために

この「誤嚥」や「窒息」を防ぐために、お願いしたいことがあります。

①お子さんが5歳になるまでは、ピーナッツなどの豆類は要注意!

ピーナッツなどの豆類を常備しているファミリーも多いでしょう。しかし小さな子供にとって乾いた豆はとても危険。乾いた豆は口の中で小片となって吸い込まれやすく、肺に入ると呼吸困難や肺炎を引き起こします。豆の小さな破片が気管の中でふくらんで、気管をふさいでしまうこともあります。お子さんが5歳になるまでは、ピーナッツなどの乾いた豆類は家の中に持ち込まないことが一番です。節分の豆はパックごとまき、子供にはボーロなど豆に変わる安全なものを与えましょう。中身の豆を食べるのは、5歳になってからです。

パックに入った節分の豆

②丸くてつるつるした食べ物も要注意。4歳になるまでは、ミニトマトやぶどうは4つに切って!

ミニトマトやぶどうのように、丸くてつるつるしたものは、子供の喉の奥にすっと入って詰まってしまうことがあります。このようなものは、4つに切って食べさせるようにしてください。煮豆や枝豆も同様です。

ミニトマト

 

記事監修

Safe Kids Japan|

事故による子どもの傷害を予防することを目的として活動しているNPO法人。Safe Kids Worldwideや国立成育医療研究センター、産業技術総合研究所などと連携して、子どもの傷害予防に関する様々な活動を行う。

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