目次
3日目は農山村へ。野菜の種まきを体験
前日のハードな予定でも疲れを溜めないようにと気遣っていただき、朝はゆっくりめに朝食をいただき、午前中は農山村体験へ!
農山村体験は、民宿の外に出て種まきをしました。私達が泊まった民宿はプロ農家さんで、地元の中学生の農山村体験も頻繁に受け入れているそうです。
蒔いた種は、キャベツと白菜。自宅でも家庭菜園をしているのですが、手探りでやっているため、今回は正しい種の入れ方や土の作り方などを教わることができて、学びの多い時間となりました!
息子は、「簡単だった!」と満足気。どんな風にしても、優しいお母さんに「上手だね」と褒めてもらえるので、民宿にいる間は何をしても楽しかったようです。
演劇練習も佳境に!
午後は子どもたちは演劇体験へ。
さすが3日目!小道具も使い、体も大きく動かしていますね。
親は最後の発表まで子どもたちの練習している様子を見ることができないため、どこまで進んでいるのかは知ることができません。この家族留学のプログラムのメインが演劇なので、レポートできずにもどかしいのですが…。
子どもたちが演劇を練習している間、大人たちは武家屋敷の観光へ。各々のペースで自由に周りました。
幼児連れ家族や、祖父母と参加している家族もあり、興味や歩くペースはまちまち。レンタサイクルを借りて散策している方も。
桜や紅葉の季節が有名ですが、緑いっぱいの夏も素敵でした!
最終日は温泉宿へ宿泊
最後の宿泊はみんなで温泉宿に泊まりました。とは言っても感染対策のため食事も家族ごと。それでも大浴場で一緒になったりと、程よい距離感で楽しめました。また、我が家は母と息子のペアだったため、お父さんと一緒に来ている家族に息子を大浴場に連れて行ってもらったので、母はゆっくり羽を伸ばせました(笑)
4日目は探究学習からスタート
最終日の朝は、息子が待ちに待った探究型学習の時間です。
田沢湖にある「クニマス未来館」で、以前自分たちが出した問いの答えを見つけることに挑戦!
まずは「クニマス未来館」の館長さんからお話を聞きます。
この段階で、すでに数日前に立てた問いの謎が解けることも。
問いを解決する手法について説明を受け、各々調べに行き、
自分が見つけた答えを報告し合い、グルーピングして、まとめます。
大人は伝承話体験へ
探求型学習の様子を一部見学した後、伝承話体験という、一番謎だったプログラムへ。
廃校を見学して少し眠くなるようなお話を地元の方から聞くのかな…と実は期待値は低めでした。
ですが、ふたを開けてびっくり!
元市長さんを中心としたグループの方たちは、皆さん底抜けに明るくて惹きつけられてしまいました。
子どもサポート、文化・経済活動、健康増進、移住定住対策などに草の根で取り組まれていらっしゃる皆さんは、それぞれの方が個人の明確な目標も持っており「夢を叶える」と宣言し、若々しく輝いてらっしゃる人生の先輩方の姿に勇気と活力をいただきました。
ちなみに、伝承話は田沢湖にちなんだ言い伝えの名所を訪ね歩いた話だったのですが、芸人さんのような語りに笑いっぱなしでした。
普通の旅行だとこの場所も見て回るだけですが、地元の方と交流できるのがこの家族留学の醍醐味!
地元の皆さんに見送っていただき、大人たちは子どもたちのいる場所へ戻り合流。お昼ご飯を食べて湖で虫を採ったり魚にエサをやるなど自由時間を過ごしたら最後の仕上げ、演劇の発表のため舞台のある場所へ移動です。
子どもたちが最終のリハーサルをしている間、大人たちは少しの間、渓谷散策を楽しみました。
いよいよ!巨大ステージで演劇発表
客席数710の巨大ステージでの発表はこれまでとは違って子どもたちも緊張したようです。でも、みんな立派に4日間の成果を発表していました!
発表が終わり、各自学んだことや良かったことなどを発表しています。
これで楽しかった4日間のプログラムは全て終了。
私たちは解散から1時間後の新幹線だったのですが、スタッフさん達は待ってくれて見送りをしてくださり、最初から最後まで温かさでいっぱいの4日間でした。
普通の旅行では得られない経験がたくさん
では実際に期待通りだったかどうかというと、一言で言えば、「普通の旅行では得られない経験」に大満足しています。具体的に振り返ってみました。
探究型学習体験
探究型学習は、予想以上に子どもが目をキラキラさせて楽しんでいました。「もっと探究型学習の時間がほしい!」と何度か言っていたほど、自分たちで問いを立て、それを解決していく学び方は楽しかったようです。
また、見学して感じたのは、先生の導き方がとても良かったこと。子どもの発言をとにかく褒めて肯定する声掛けをされていたことなどは、さすがプロフェッショナルだと感じました。
演劇体験
実はこれは息子にとっては外れでした…!「演劇体験、楽しくない。」に続き「探究型学習をやりたい」と言っていました。
ですが最後の舞台では、他の子が恥ずかしがってなかなか言葉が出てこない中、息子は演劇体験の感想を自分の言葉でハキハキ表現できていたことに彼の個性や成長が見て取れました。
他の子ども達からは「演劇体験が一番良かった」という声も多く聞こえたので、参加者全体としては満足度が高かったプログラムだと思います。
農家民宿の温かさ
終了時にどのプログラムが一番良かったかというアンケートに回答した際、私も息子も答えは「農家民宿」。
我が家は、自然を求め都会から田舎に移住した過去もあり、普段から家庭菜園も行っているため、今さら農家体験には興味がなかったんです(※参加者のほとんどの方は都会暮らしのため、私たち親子がかなりレアケースであることはお伝えしておきます。)
ではなぜそれが一番良かったのかというと、民宿のお母さんの温かさと美味しいお料理!!
長引くコロナ禍で、人との触れ合いに飢えていたのかもしれません。優しく温かい民宿のお母さんと少し話すだけで気持ちがあったまり、それだけで遠路はるばる秋田に来た甲斐があったと思えるほどでした。
ちなみに、各家庭が異なる民宿にステイするのですが、皆口々に「とても温かく楽しい経験をさせてもらった」と大絶賛の嵐。実際に参加者同士で後日写真をシェアし合ったのですが、たしかにどの民宿も楽しそうでした!
地元の方との交流
「伝承話体験」は、実は名前だけ見たときは少し眠くなりそうな印象を受けました。ですが蓋を開けてみると、元市長さん含む4名の人生の先輩方が、自分の夢を叶えたいと明るく話される姿に、活力をいただきました。
家族留学に関わる多くのスタッフさん達も良い人ばかりで、気づけば秋田が大好きになってしまいました。
子どもたちの仲間意識
出発前は子どもたち同士の仲間意識は想定していなかったのですが、最終日にはみんな前から友達だったように和気あいあいとしていて、みんなと別れた日の夜に息子は「さみしい…」と夜ご飯を食べながら涙をポロリとこぼしたほど。同じように以前泣いたのは転校した時だったので、短期間でこんなに離れがたい仲間ができたことに驚きました。
家族留学に参加したい場合の方法は?
家族留学をしてみたい、と思った方もいるかもしれません。今回私たちが参加した家族留学は、2021年度から始まったものだそうです。コロナにより昨年は夏の実施予定が冬に延期に。そしてこの2022年夏は2回目だったそうです。
次回実施予定は2022年冬
私達親子が参加した家族留学は、この冬にも実施予定があるそうです。
仙北市は「家族留学Ⅱ(冬期)(昨年度は令和4年1月上旬の2泊3日)」の実施を予定しております。今後も引き続き本ホームページをご確認ください。
出典: https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/25674
参加してみたい方は、上記HPをこまめにチェックしてみてください。
また、家族留学ではありませんが、不登校傾向のある県外の小学5年~中学3年生を対象とした長期留学の参加者を現在募集しているようです。こちらもご興味のある方はHPで詳細を確認してみてくださいね。
【家族留学レポ】前編はこちら
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文・構成/田邊紗耶香