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年々増加する紫外線…子どもたちへの影響は?
長かった今年の夏。たっぷり日やけをしたお子さんも多いのではないでしょうか。小麦色の肌は健康的な印象がある一方で、近年の厳しい日差しは親として心配になることも。特に、野球やサッカーなど野外スポーツを行うお子さんは、日やけ後に真っ赤になってしまうこともありますよね。
今回は、子どもたちに向けて紫外線対策の啓発活動を行っている株式会社コーセーの皆さんに、お話をお聞きしました。
お話を伺ったのは…
株式会社コーセー 左から角田菜津子さん 今田拓志さん 山内鞠那さん
スポーツを頑張る子どもたちを日やけから守る!
―コーセーさんが子ども向けに行っている活動について教えてください。
山内さん:私たちはスポーツを頑張る子どもたちを紫外線から守り、応援する「雪肌精 SUN BLOCKERS」という活動を行っています。日やけ止めは美容のために行う、という認識の方が多いと思いますが、健康を維持するためにも必要であることを、多くの方に知っていただきたいという思いから始まりました。
今年の春、活動を広めてくれるチームメンバーを募集。50チームにご参加いただき、メジャーリーガーの大谷翔平選手からのメッセージカードとともに、雪肌精の日やけ止めをお配りしました。参加いただいた方々からは、子どもたちと一緒に親御さんや監督・スタッフの皆さんも日やけ止めを塗る習慣ができた、とご好評をいただきました。今後は、子どもたちに限らず多くの方にご参加いただける活動にしたいと考えています。
生涯に受ける紫外線量の半分は18歳までに浴びる!?
―日やけにはどのようなリスクがあるのでしょうか?
山内さん:太陽光に当たることは、骨や歯を作るビタミンDが産生されたり、生活リズムが整ったりするメリットがある一方で、シミ・シワという「美」への影響はもちろん、免疫低下や皮膚がんリスクが高まるなど、健康にも悪影響を及ぼしていると言われています。
気象庁が発表している「紫外線量の経年変化」によると、1990年の観測開始以降、紫外線量が増加しており10年あたりで約4%ずつ紫外線量が増加している※そうです。
また、WHOは「生涯に受ける紫外線量の半分は18歳までに浴びる」と公式見解を発表しており、子どもの頃から対策することが必要です。
※ 気象庁HP「つくばの紅斑紫外線量年積算値の経年変化」より
日やけによる疲労は、プレイ中のパフォーマンスにも影響
―今年は高校球児が日やけ止めを塗っていることも話題になりましたが、日やけはプレイにも影響しますか?
今田さん:そうなんです。日やけをすると肌に炎症が起きるため、回復するためのエネルギーが必要となります。スポーツによる疲労に加え、日やけによる疲労がWで溜まると充分なパフォーマンスが発揮できないことがありますので、日やけ止めを塗って対策することが重要と考えています。
―確かに、日やけ後にぐったりと疲れた経験があります! 子どもに日やけ止めを塗るうえで、気を付けた方が良いことはありますか?
今田さん:肌が敏感なお子さまもいますので、低刺激なタイプからお使いいただくと良いですね。
また、日やけ止めは、正しい量をムラなく塗ることがとても大切。肌を触ったときに「しっとりしているな」と感じる量が目安です。一日中外で活動するような場合は、汗やこすれの状況にもよりますが、当社では2~3時間に1回塗り直すようにとお伝えしています。
―スポーツをして汗をかいているとき、その上から塗り直しても良いのでしょうか?
今田さん:汗や皮脂が出ているときは、タオルやティッシュでおさえてから塗り直していただくと良いですよ。その際、お子さまの肌は刺激を受けやすいので、こすらないのがポイントです。
幼児のうちから紫外線対策を当たり前に
―子どもたちに紫外線対策を習慣づけるためにはどうしたら良いでしょうか
今田さん:子どもたち自身が、日やけ止めはなぜ必要なのかを納得することが必要ですよね。
コーセーでは幼保施設に、絵本やダンスなどの紫外線対策用コンテンツと大容量の日やけ止めを導入することで、子どもの頃から紫外線対策を習慣づけていただく活動も行っています。
また、スキンケアによって赤ちゃんの頃から肌を健康に保つことは、アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギーの予防など、生涯にわたるQOLの向上が期待されています。そこで、お子さまが楽しみながら日やけ止めやスキンケアの大切さを学べる絵本のほか、保護者の方向けに、子どもの皮膚の特徴やスキンケアの正しい方法をまとめたスキンケアブックも作成・配布しています。
―かわいい絵本! 小さい頃から習慣になってしまえば続けられそうですよね。
α世代にとって、スキンケアやメイクは男女ともに身近なものに
―活動を行う中で、α世代の子どもたちの美容意識について感じることはありますか?
角田さん:当社はキッザニアにもブースを出展しているのですが、メイク体験は男の子にも人気です。少し前までは、男の子は恥ずかしくて体験に取り組めない様子が見られたそうですが、今は真剣に楽しんでくれています。親世代の価値観が変わっている中で、子どもたちのメイクに対するイメージも変わってきているようです。
角田さん:「化粧品は大人の女性のもの」というこれまでの価値観から、あらゆる世代やジェンダーの方のものという意識が広がり始めており、当社のビューティコンサルタントへの教育内容もアップデートしています。日やけ止めも、健康管理の一環としてお子さんのうちから習慣づけていただけたらと思います。
子どもたちの紫外線対策を当たり前に!
今回取材をさせていただき、あらためて子どもの頃からの紫外線対策が必要だと感じました。と同時に、小学生の息子たちに日やけ止めを塗る習慣をつけさせるのは至難の業だな…とも思った次第です。自発的に塗ってもらうには、子どもたち自身も紫外線対策の意味を知り、納得してもらうことが第一歩。スポーツに熱中しているお子さんは「日やけがプレイ中のパフォーマンスにも影響する」という事実が、行動に移すきっかけとなりそうです。
男女問わず、スキンケアやメイクをすることが当たり前の今、子どもの頃から紫外線対策をしてお肌と身体の健康を守ってあげたいですね。
雪肌精 SUN BLOCKERSサイトはこちら≫
【キッザニア東京】コーセー「ビューティスタジオ」の体験記事はこちらをチェック!
撮影/人物:田中麻以 絵本:五十嵐美弥 取材・文/寒河江尚子