子どものスマホに「セックス」の検索履歴。親は見て見ぬふりでよい？【性の赤裸々相談室】

高校や小学校の保健室の先生を経て、現在はフリーランスの性教育講師、思春期保健相談士として各地の学校や講演会で活動しているにじいろさん。小学生ママたちの打ち明けにくい性に関するお悩みや疑問にお答えいただきました。前回も大反響だった【性の赤裸々相談室】シリーズの続編。今回は、子どもの言動に対してしてしまう大人の何気ない対応について、お話を伺いました。

子どもの「知りたい」気持ちにどう向き合う？

Q 小学4年生の息子がネットで「セックス」「おっぱい」と検索していました。見て見ぬ振りをしていいでしょうか？

にじいろさん(以下：にじいろ)　例えば、家族共有のタブレットなどで、検索したページがそのままの状態になっているのを見かけたら、突っ込んでもいいと思います。「今、タブレット見たらこんなページだったんだけど～」なんて話しながら、子どもの反応を見て、話したくなさそうならば、無理に話さなくてもいいと思います。ただ、アダルトサイトや、暴力的な描写があるページなど、注意が必要なページもあるので、話せるタイミングで話していけるといいですね。

―できれば見ないで欲しいと思う反面、話すことが気まずいと思ってしまいます。

にじいろ　そういう親御さんは多いと思います。なので、まずは話せる範囲から話してみましょう。例えば、「ママの友だちの息子さんがエッチなページを見ていて、3万円の架空請求をされてしまったんだって」のような感じで、自分の身近であった話のように話すのもいいと思います。そこで、子どもは「自分も見た」とは言わないかもしれません。しかし、「気をつけなければ！」という抑止力が働きますよね。そのような話から、徐々に踏み込んだ話をしていけるといいですね。「アダルトサイトを見たんでしょ？」と聞いて「見た」と認めさせることは、ゴールではありません。

―性についての話は大切なことなので、しっかり話していきたい気持ちはあります。

にじいろ　性に興味を持つことは、いたって自然なことです。私たち大人は、今となってはある程度の性のことを理解しているものの、子どもの頃はもっと興味津々で、友達と情報共有をしたり、親に内緒で調べたりした経験がある人も多いのではないでしょうか？「ママが子どもの頃は、公園にエッチな本が落ちていることがあって、みんな興味本位で覗いてみたりしていたなぁ」なんて、話してあげるのもいいですね。「興味があるのは自然なことで、悪いことではないんだよ」というメッセージは子どもに伝えてあげたいことです。その上で、アダルトサイトの問題点や現実との違いについても話していく必要があると思います。