【石井あみさんのセブ島移住・出産エピソード】きっかけは「子育て環境を変えたい」。海外生活を楽しむコツは“なにごとも挑戦”マインド

日本から一番近い英語圏として初めての留学に人気のセブ島。そんなセブに家族で移住し、留学エージェントサービスをスタートさせた石井あみさんに、決心をされたきっかけやセブ島での子育て、生活について伺いました。

前回はセブ島留学事情のお話をお伺いしました。後編となる今回は、石井さんご自身のセブ島移住に至るまでのお話。知り合いもいない土地での子育て、不安もあった出産エピソードなどをお伺いします。

長女がうまれて考え始めた“子育て環境”

HugKum:石井さんご自身が海外移住を考え始めたきっかけは何だったのでしょうか?

石井さん:長女がうまれ、東京で子育てをしている中で、ちょっと息苦しさのようなものを感じていたことが最初のきっかけでした。私自身、生まれも育ちも東京で、約40年東京にいたので“環境を変えたい”と思っていたこともあります。夫も私も留学などで海外生活の経験があり、旅行も好きなので、「海外移住もありだよね」という話に自然になっていきました。

HugKum:セブ島以外にも候補地はありましたか?

石井さん:最初はマレーシアやタイも候補にあがっていて、実際に旅行をして、下見をしたこともありました。そんな時に、親戚が「日本から近いこともあって、移住や留学はセブ島が人気みたいだよ」と話してくれたことがきっかけでセブ島にも目を向けるようになったんです。

HugKum:最初はセブにも旅行で?

石井さん:はい、4~5時間ですぐ着くし、“行ってみよう”という感じで旅行に行きました。旅の中でセブの空気に触れているうちに夫と「ここ、住めるんじゃない?」なんて話すようになっていて。
コロナ禍を経て制度が変わってしまったのですが、当時は35歳以上であればリタイアメントビザが取れたので、永住権が取りやすいところも魅力でした。その旅行から、半年後には、セブ移住がスタートしていました。

半年で決意。夫と2歳の子どもと共に移住へ

 

HugKum:まだお子さんも小さかったと思うので、不安も大きかったのではないでしょうか?

石井さん:もちろん全くなかったわけではないですが、「何かあったら帰ってきたらいいや」という楽観的な気持ちでした。ただ、知り合いが1人もいなかったので、セブの街で日本人らしき人を見つけたら「すみません、もしかして日本の方ですか?」と話しかけてお茶をしに行ったりして、知り合いをつくっていました(笑)。

HugKum:すごい!(笑)セブ島に行ってからは具体的にどのような手順で移住に向けて動いていましたか?

石井さん:Airbnbで1か月部屋を借りて、そこに住みながら、子どもの学校の見学や住居探しなどをしていました。リタイアメントビザもその期間に取得しました。セブのお家は家具や家電なども全部最初から付いているので、洋服や身の回りのものだけ持ってきて、ほとんど身一つで引っ越しできるのも助かりましたね。

“なにごとも挑戦”精神で次女はセブ島で出産

 

HugKum:2人目のお子さんはセブで出産をされたとお聞きしました。

石井さん:そうです(笑)。安定期に入って、日本で紹介状を書いてもらって…。その頃には家族で仲良くしている日本人の知り合いもできて、中にはセブ島で出産されている方もいました。その方に、日本人の分娩を何度も経験している先生を紹介してもらって、セブで産むことを決めました。

HugKum:それこそ、言葉の面など不便さもあったのではないでしょうか?

石井さん:検診も聴診器をおなかに当てる程度で、超音波などもなくて、日本とは違うなという印象はありました。でも人生1回きりですし、何事も挑戦だと思って前向きに過ごしていました。出産時も先生は英語しか話さないこともあって、なんとなくで乗り切った感じはあります(笑)。麻酔科の先生を呼び忘れていたり、渋滞で先生の到着が遅れたりと小さなトラブルはありましたけれど、無事出産できてよかったです。

ママも気兼ねなくゆっくりできる“シッターさん文化”

HugKum:コロナ禍には一時帰国をして、福岡でも生活されていたそうですが、日本と比べてセブでの子育てに関して感じることを教えてください。

石井さん:一番大きいのはヤヤさん(シッターさん)の存在ですね。セブでは家事代行、ベビーシッターなどを兼任してくれるヤヤさんを雇うのが一般的で、1か月日本円で2万円程でお願いすることができます。
子どもたちの送り迎えや料理は私がやって、その他の掃除や洗濯や子どもたちの宿題を見るなどをヤヤさんにお願いしています。その間に私はのんびりしたり、仕事をしたりしています。日本だとママがゆっくりすることに罪悪感を感じるという人も多いと思うのですが、セブでは当たり前に、ママも自分のための時間を確保している印象です。

HugKum:すごくいいなと思います。日本とセブの学校生活の違いも大きいのではないでしょうか?

石井さん:はい。セブの学校は夏休みが3か月あるので、毎年その期間には帰国して、子ども達には日本の学校生活も経験させています。「日本では、みんな椅子にちゃんと座っている!」なんていう会話が出るほど、日本は学校の規律もしっかりしているし、宿題も毎日あって。セブの学校とは少し雰囲気が違うかもしれませんね。

シャイな子が社交的に。セブでの生活から得たこと

HugKum:親側も縛られることなく、自分のリズムで子育てができるのではないかなと感じました。

石井さん:そうですね。日本にいると「うるさくしないで!」「他人に迷惑かけないように!」と過度に他人の目を気にしてしまうシーンがあると思うのですが、セブでは皆、自分のことにフォーカスしていて、良い意味で他人にあまり興味がないんです。気楽ですし、親も自分の好きなことを楽しんで良いんだという気持ちになれます。

HugKum:子ども達の成長や変化も感じられるのではないでしょうか?

石井さん:コロナ禍だったこともあり、次女は4歳までほとんど英語に触れない生活でした。でも、セブに戻ってきて半年で、普通に周りと会話ができるようになっています。長女はもともとシャイな性格でしたが、原宿の竹下通りで通りすがる観光客に英語で話しかける程、社交的な子に成長中です。

HugKum:子ども達にとっても良い経験でしょうね。旅行の延長で移住できるような気軽さは本当に魅力です。

石井さん:そうですね。実際に運営をしている“セブヨロ”でも旅行で来たことをきっかけに、セブ移住を決める方がしばしばいらっしゃいます。現地にいるからこその情報も提供できるので“いつかは海外で生活してみたい”という人がセブでその一歩を踏み出してくれたならうれしいです。

「人生ネタの数ですから!なんとかなる」と笑いながら育児やセブ島での出産のお話をしてくださった石井さん。すぐに帰国できる距離にあるうえ、キッズフレンドリーなセブ島であれば、子連れでのはじめての海外移住も夢ではないと感じました。

海外移住を視野に入れている方はぜひ、旅行がてらセブを訪れてみては?

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お話を伺ったのは

石井あみ|セブヨロ運営
 セブ島を愛する40代2児の母。 タレント活動を経て結婚し、2018年から家族でセブ島に移住。 現在は夫である175RのSHOGOが代表を務めるCEBUYOLOの留学プランナーとしてセブ島語学留学のサポートを行う。

文・構成/茂木雅世

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