韓国版「コンフィデンスマンKR」のキャスティングも最強!
長澤まさみ、東出昌大、小日向文世ら豪華キャストが共演した、古沢良太のオリジナル脚本による一大エンターテインメント「コンフィデンスマンJP」シリーズ。きっとみなさんも、家族で楽しまれてきたのでは? ここでは、先週9月6日(土)よりPrime Videoにて、240以上の国と地域で世界独占配信された韓国リメイク版「コンフィデンスマンKR」の魅力をお届けします。

「コンフィデンスマンJP」といえば、フジテレビの月9ドラマとしてスタートし、その後シリーズ化され、スペシャルドラマやスピンオフドラマ、映画も作られ、今回のように海外でもリメイクされるなど、ワールドワイドな大人気コンテンツとなりました。個性豊かな3人がメインのコンフィデンスマン(信用詐欺師)チームが、悪徳企業のドンやマフィアのボスなど欲望にまみれた金の亡者たちから、あらゆる手段を使って金を騙し取ります。その手さばきが実に鮮やかかつ痛快で、観終わったあとにスカッとするところが最高です。

日本では、長澤さん演じるダー子、東出さん演じるボクちゃん、小日向さん演じるリチャードの3人がメインキャラクターでした。韓国版の主演は、大ヒットドラマ「私の夫と結婚して」でヒロインを演じたパク・ミニョン。彼女が演じるダー子のポジションは、幼少期のある出来事により表舞台から遠ざかった財閥令嬢のユン・イランです。鋭い直感と卓越した集中力、そして知性を兼ね備えた天才詐欺師として、仲間のジェームズやグホとともに、悪党たちが不正に得た金を奪い取っていきます。
続いてリチャードとボクちゃんの韓国版キャストをご紹介。「イカゲーム」シーズン3にも出演したベテラン俳優パク・ヒスンが、新たな冒険に胸を躍らせる寡黙な詐欺師ジェームズを、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」で注目を集めたチュ・ジョンヒョクが、明るく情にもろい性格でチームのムードメーカーとなるミョン・グホを演じます。この3人の絶妙な掛け合いが本シリーズの肝となります。
大ピンチに陥っても、まさかのどんでん返しで伏線回収!

第1話と第2話を観たところによると、主要キャラクター3人については、少しアレンジが入っていますが、かなり古沢良太脚本に忠実であることが伺えます。改めて感心させられるのは、古沢脚本の絶妙なストーリーテリング! お国は変われど、そこは健在なので、少しだけ、2話分の見どころをざっくりとご紹介。
ユン・イラン(パク・ミニョン)、ジェームズ(パク・ヒスン)、ミョン・グホ(チュ・ジョンヒョク)ら“チーム・コンフィデンスマン”が、まずターゲットとしたのは、困っている人につけこんで、金を騙し取るインチキ占い師(詐欺巫女)のペクファ(ソン・ジヒョ)。3人が、彼女を、私設カジノに連れ出します。
イランを相手に、カジノに白熱する中で、次から次へと大金を注ぎ込んでいくペクファ。どんどん負けていくイランですが、もちろん、最後の最後に形勢逆転! ネタバレは避けますが、イランたちならではの準備万端な作戦により、彼女から20億ウォンを巻き上げることに!

続いて、イランたちが目につけたターゲットは、公益財団「モレ」の会長を装いつつ、実は高利貸し業界でその名が知られているチョン・テス(チョン・ウンイン)。国税庁からマークされていたテスは、近々莫大な現金資産を海外に持ち出そうとしていました。イランたちは早速、プランを考えますが、なんとグホが「詐欺師稼業が性に合わない」と去ってしまいます。え! これは大変!
そんな中、ジェームズが船の船長に扮しテスにアプローチし、信用を勝ち取って、テスの現金を海外に輸送する依頼を取り付ける寸前までいくも、用心深いテスにそのウソを見抜かれ、病院送りとなってしまいます。そのことを知ったイランはジェームズの仇討ちを決意。もちろん、グホも、入院中のジェームズの姿を目にしたことで、詐欺師に復活することに! 果たして2人は、どう動いていくのでしょうか? 仇討ちは無事、成功するのでしょうか?
毎回、予想を大きく上回るどんでん返しが何重にも用意されているのが、「コンフィデンスマンJP」の醍醐味です。もちろん、詐欺師が主人公のエンターテインメントなので、当然そうなるのですが、本シリーズでは、一大事が起きたとしても、「きっとこれは、あとで上手く行くに違いない」と疑いつつも、さらに事態が悪化していくことで「さすがに万事休すでしょ!?」となります。もう、そうなったら、脚本家の思うツボ! 当然、その斜め上を行く展開が用意されています。

加えて、時間軸をシャッフルさせて、伏線をわかりやすく解説してくれるので、「なるほど!」と、毎回うならされること間違いなし。スキルの高さがハンパなく、観終わったあと、気分爽快となります! もちろん、本作でも愉快な3人の変装シーンが盛りだくさんなので、そちらもたっぷりと堪能していただきたい。
その仕掛けられたトラップが用意周到すぎて、まったく先が読めないから、終始ドキドキハラハラの連続に。もちろん、どんな窮地に追い込まれても、ぬかりのないのがイランたちで、そこもわかっちゃいるけど、やっぱりとことん翻弄されてしまいます。
強気をくじき、弱気の味方でもあるコンフィデンスマン

イランたちが金を巻き上げるのは、いわゆる社会における“ずるい悪人”の金持ちたちです。視聴者たちにとっても、ぜひとっちめてほしいと思ってしまう悪人たちだからこそ、イランたちを心から応援したくなるところがミソ。時には、困った人に温情をかけたり、誠実に生きている人たちに寄付をしたりするところも、彼女たちが愛されるゆえんです。本作を観ていると「世の中、捨てたもんじゃない」と感じられる点が、たまらなく好きです。
また、個人的にはリメイク版が制作されることには大賛成です。なぜなら、優れたコンテンツは国境を超えて、多くの方々に観てほしいから。「コンフィデンスマンKR」が制作されたことによって、オリジナル版「コンフィデンスマンJP」にもスポットが当たります。思えばパク・ミニョン主演ドラマ「私の夫と結婚して」も、小芝風花、佐藤健共演の同名ドラマとしてリメイクされ、大きな反響を呼びました。
「コンフィデンスマンKR」の演出は、「ボイス3 ~112の奇跡~」、「キス・シックス・センス」、「オー! マイベイビー ~私のトキメキ授かりロマンス~」のナム・ギフン。脚本は、「クリミナル・マインド: KOREA」、「チョヨン ~幽霊が見える刑事~」のホン・スンヒョンとキム・ダヘが担当。本作も、オリジナル版に韓国ならではの味つけがされ、テンポ感の良いクライムアクションエンターテインメント作品に仕上がっています。
また、本作を観たら、「コンフィデンスマンJP」をまた観たくなること、間違いなし! ぜひ両作ともご家族で楽しんでください!
『コンフィデンスマンKR』はPrime Videoで配信中(※毎週土曜日・日曜日に新エピソードを配信 全12話)
出演:パク・ミニョン、パク・ヒスン、チュ・ジョンヒョク…ほか
演出:ナム・ギフン 脚本:ホン・スンヒョン、キム・ダヘ
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文/山崎伸子