金柑は、実は手軽に洗ってそのまま食べられる!
金柑と聞いて、まず思い浮かぶのは甘露煮、という方も多いかもしれません。けれど実は、金柑は生でこそ本領を発揮するフルーツです。
金柑の魅力は、何といっても手軽さ! 洗って、ヘタを取るだけで、そのまま食べられる数少ない柑橘です。
ひと口かじると、まず広がるのは爽やかな香り。そのあとに、果肉のやさしい酸味とじんわりとした甘み、皮のほろ苦さが重なります。この味わいの重なりは、他の柑橘にはなかなかありません。
特に旬の金柑は、皮が薄く、えぐみが少ないのが特徴。「皮ごと食べるなんて苦そう」という印象は、きっとここで裏切られます。
実は金柑は、皮に栄養と香りが集まる果実。だからこそ、生で味わうと、“香りごと食べる”贅沢が楽しめるのです。ぜひ、まずは一粒、そのまま味わってみてほしいフルーツです。
のせるだけで完成。フルーツぜんざい
フルーツぜんざいの作り方も、とても簡単。
温めたぜんざいを器に盛り、仕上げに生の金柑をのせるだけ。煮ない、混ぜない、失敗しない。それだけで、香りが立ち、後味がすっと軽くなります。
ここで迷うのが、あんこの種類。金柑の香りをいちばん引き立ててくれるのは、やさしい甘さの白あんです。
白あんは、豆の風味が控えめなので、金柑の爽やかさや、皮のほろ苦さがふわっと前に出ます。「甘いのに軽い」「和菓子なのにフルーツ感たっぷり」そんな仕上がりになるのが魅力です。
とはいえ、「白あんは手に入りにくい」と感じる方もいるかもしれません。最近はスーパーの和菓子コーナーや、製菓材料売り場で少量パックが見つかることもありますが、なければ、いつもの小豆あんでも大丈夫。おなじみのぜんざいに、柑橘の香りが加わり、それだけで、いつもとは少し違う味わいになります。
金柑を主役にしたいなら白あん、定番の安心感を残したいなら小豆あん。その日の気分で選べるのも、フルーツぜんざいの楽しさです。
金柑をスライスする魅力

金柑は、丸ごと食べてもおいしいけれど、薄くスライスすると、味も見た目もぐっと楽しくなるフルーツです。
一番の魅力は、薄くても、しっかり味わえること。皮の香り、果肉の酸味、ほろ苦さと甘みが一体になり、一枚でも、金柑らしさがきちんと伝わります。スライスすることで、口当たりがやさしくなり、皮ごとのフルーツに少しハードルを感じている方にも食べやすく。香りも立ちやすくなり、器にのせた瞬間、柑橘の爽やかさがふわっと広がります。
そして、もうひとつの魅力が、断面のかわいさ。輪切りにすると、つやのある皮と、透ける果肉、中に並ぶ小さな種の穴までがお花模様のように見えて、うっとり。並べるだけで、和菓子のようなさりげない華やかさが生まれます。
金柑の断面は、主張しすぎないのに目を引く存在。器に浮かべるだけで、「これ、何が入ってるの?」と、思わず聞きたくなるような一皿になります。
薄く切って、のせるだけ。それだけで、味も、香りも、見た目も整います。では、金柑を、スライスしてぜんざいに飾ってみましょう。
準備するもの
- ・まな板
- ・ナイフ
- ・金柑
・ぜんざい(白あんは手亡いんげん豆から作ることもできます)
金柑スライス
1.金柑を横向きにおいて、薄く切ります

(食べるときは取ってください)
2. 2mmくらいの厚さでスライスします


3.種が出てきたら、種を取り除きます


4. 焼き餅を入れたぜんざいを用意します

5. スライスした金柑をやさしく並べます



旬のフルーツで鏡開きをもっと楽しく!
金柑は、特別な道具も、難しい下ごしらえもいらないフルーツ。
まずは一粒、生で。そして、鏡開きには、スライスしていつものぜんざいにそっと添えて。
「これならできそう」「ちょっと食べてみたい」そんな気持ちが、冬の食卓を少し軽やかにしてくれます。
年の始まりに、いつもの食卓を少し軽やかに。次回は節分に向けて、季節を楽しむフルーツアレンジをご紹介します。
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記事監修
フルーツギフトクリエイター。
理系大学院を修了後、メカエンジニアに。長男出産後、一度復職したのち、子育てに専念。
その中で出合った「フルーツカッティング」に魅了され、ディプロマを取得。
現在は東京都世田谷区を拠点に、自宅での少人数レッスンのほか、カフェやマルシェでのワークショップ、ギフト製作・販売などを展開中。大切なひとの笑顔と、日常を彩るフルーツの魅力を伝えています。
三兄弟の母。
特に好きなフルーツは、柿、いちじく。趣味は、キャロットケーキ巡り。
文/さちこ