「不登校で離婚」夫婦の価値観の違いが浮かび上がりやすく要注意! 力を合わせたいときの関係回復のポイントを紹介します

我が子が不登校になると、夫婦関係が悪化してしまうこともあります。子どものことが心配なのに、夫婦関係まで悪化してしまうと、より心労が増してしまいますよね。夫婦がこのまま離婚などの大きな問題に至らないようにするにはどんな対策が考えられるのでしょうか。

今回は、ご自身の3人のお子さんの不登校を解消させた経験をもとに「ぶり返させない不登校カウンセラー」として活動するMinaさんに、子どもの不登校によって夫婦仲を悪化させないための対策を教えていただきました。

子どもが不登校になってから離婚に至る原因

私は不登校のお子さんを持つお母さんから日々、ご相談を受けていますが、その中でも夫婦関係がうまくいっていないというお話はとても多いです。子どもが不登校になってから夫婦関係が悪化し、離婚に至るケースもあります。その原因として、主に次の3点が考えられます。

1.夫婦間で事実の共有ができていない

夫婦仲がうまくいっていないケースの多くは、事実の共有がきちんとできてないように思います。子どもに寄り添ったり、学校側に相談したりするのはお母さんであることが多く、お父さんが置いてけぼりになっていることもあり、現状の理解に「温度差」が生まれてしまっているのではないかと思います。

まずは夫婦間で「事実の共有」を行うのが先決です。その上で、今後、どうしていくかを話し合っていくのが大事だと思います。私も夫とこの点を意識して乗り越えてきました。

2.夫婦間で子どもの不登校に関しての話し合いができていない

そもそも、夫婦間で話し合いができていないことも大きな原因だと思います。子どもの不登校への対応策を考えるにしても、お母さん一人の考えだけでは不安ですし、うまくいくとも限りません。

私は子どもの不登校対応で何度も学校に出向いたことがありますが、学校外の選択等、大事な局面では「お父さんはどう思われていますか?」と聞かれることが多かったのも事実で、時には夫婦で面談をしたこともありました。そのため、夫婦間できちんと話し合った上で「今後、こうしていきたい」と意向を示す必要があります。

3.不登校に関する意見や価値観の食い違い

不登校に対する意見が夫婦間でかみ合わないことは多いように感じます。「病気じゃないんだったら学校に行け」と言うお父さんもまだ結構いるんですよね。自分たちがそのように育ったと思いますので仕方がないところはあります。

そのため、お父さんが「不登校の対応」を学んだり話を聞けたりする環境を作っていくことが、とても大事だと思っています。

例えば、不登校の子の親が集まる会にお父さんも顔を出してみる、不登校を経験した人の講演会などにお父さんにも参加してもらうのも一つ方法だと思います。

実際、そのようにお父さんに学ぶ機会を持ってもらったことで、うまくいっている夫婦もいます。

子が不登校になったときに夫婦関係を悪化させないためのポイント

いざ、子どもが不登校になったとき、夫婦関係を悪化させないためのポイントをお伝えします。

1.お母さんは子ども中心になりすぎない

不登校の子のお母さんはお子さんとの距離感がとても近いと感じることが多いです。お子さんが不登校になると、確かに生活に影響がありますし、非常に大きな問題なのですが、お母さんが全部解決しようとして、お子さんばかり見ていることで、お父さんとの関係に問題が生じてしまうことが多々見られます。

この場合は、どこまで子ども自身がやるべきか、どこまでお母さんがやったらよいのかの境界線を引いていくことが大事になってきます。

2.お父さんにも子どもを任せてみる

子どもの不登校によって夫婦仲が悪化してしまうケースでは、日頃のお父さんの育児に関わるウエイトが少ない印象があります。

ですので、お子さんの心身の不調が強くないのであれば、お父さんと子どもの関わりを増やし、たまにはお父さんに任せてみるなどして、お母さんが意図的に育児から離れることも一つの方法だと思います。お父さんもお子さんの小さな問題を感じたり、理解したりすることで、同じ目線になり、悩みを共有しやすくなります。

3.第三者に間に入ってもらう

夫婦で「不登校にどう対応していくか」を話し合うときに、意見がかみ合わないときには第三者に入ってもらうのも大事だと思います。

二人だけだと客観視できなくなるので、第三者の意見をお父さんに伝えたり、夫婦それぞれの思いをくみ取ってくれる方がいたりしたことでうまくいった夫婦も実際にいました。
センシティブな内容になるので、公的な機関の方よりも親族や民間のカウンセラーなど、状況を理解して整理しながら進められる方が間に入ると話がスムーズに進むのでおすすめです。

夫婦仲が改善した成功例

不登校が原因で夫婦仲が悪化したけれど、うまく対処したことで、離婚に至らなかった成功例を紹介します。

子どもが不登校になるとお母さんが背負うことが多く、「なんで私ばっかり。夫にいくら伝えてもわかってもらえない」と行き詰まってしまいがちです。

そのようなお母さんには、まず「お母さん自身の状態」を整えることを勧めています。
そしてお父さんを「悪者」にするのではなく「味方」にして、お子さんの状況をシェアしながら、お父さんの思いも素直に聞けるような状態になることが大切だったりします。

実際、離婚に至りそうなほど夫婦関係が悪化して、家庭内別居のような状態になっていた方も、お母さんの状態を整えたことから、夫婦で「この子の将来のために協力してやっていこう」という体制を作れたケースもあります。

成功のポイントは2つ。

1.育児に関してお父さんに同等のウエイトを求めない

もしお父さんがあまり育児に関心がない場合も、同等のウエイトを求めないということです。お父さん側は実際には時間的な制約でサポートできないことも多いので、状況の理解と、ママの生活や心の負担を減らせるように動いてもらいましょう。

2.お母さんが楽になれる方法を考える

お父さんに何かを期待するよりも先に、お母さんが楽になれる方法を考えましょう。

私はカウンセリング時、お母さんがお子さんと一緒に元気になれることを最重要視しています。
お母さんとお子さんの状態が良くなってくると、それに追随して、お父さんもお子さんに寄り添いやすくなるので、まずはお母さんの生活や価値観を緩めることがポイントです。

子どもが不登校になると、夫婦関係が悪化することもありますが、これは実は「不登校前から起きていた問題」だったりします。不登校をきっかけに見直すことで、夫婦関係が改善し、子どもの問題にも協力していけるようになります。ぜひ参考にしてみてください。

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お話を伺ったのは

Minaさん 「ぶり返させない」不登校カウンセラー


Dialog care代表。3兄弟の心身症と不登校を1年半で解消へ。心身症・起立性調節障害・過呼吸・拒食複雑性PTSD・パニック発作を克服。3人共に1年半以内に復学し、その後子ども達の意思を元に「学校外の選択」を選ぶ。不登校解消ダイアログサポート主宰。保育士歴13年子育て支援1000組以上。児童発達心理学・精神医学の学びを基に年間250人以上の相談実績。

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