二十四節気とは、太陽の公転周期を分割して一年を二十四の季節に分けたもの。春分、夏至、秋分、冬至など、季節を表す言葉として、暮らしの中のさまざまな場面に登場します。そんな二十四節気は、忙しい毎日の中で忘れてしまいそうになる豊かな季節の恩恵を思い出させてくれるとてもいい機会。ぜひ、子供と一緒に季節の巡りを感じるひとときをもってみてください。ささやかだけれどゆるぎない幸せの経験は、子供たちの“いのちの根本”を長きに渡り支えてくれることでしょう。
今日8月23日は二十四節気「処暑」です
処暑(しょしょ)
処暑とは、暑さが止まるということを表している言葉です。昼間はまだ日差しが強く残暑が続きますが、朝夕には「過ごしやすくなってきたな」と感じることも多く、暑さが収まってくる頃。夏の暑さの疲れが出やすい時期なので、冷たい食べ物や飲み物をとるのを控えめにして、体調管理に気を配りましょう。元気に次の季節を迎えるための準備をしておくとちょうどいい頃。子供たちは夏休みの宿題に“冷や汗”をかいているかもしれませんね。
夏バテ気味の体を整えてくれる「梅しょう番茶」が欠かせません
暑い暑いと思っているうちに暦の上ではいつの間にか立秋を過ぎ、処暑を迎えてもう秋。ふとした瞬間に吹いてくる風の温度や空を見ていると、確かに変わっていく季節を感じます。
夏バテに悩む人も出てくるこの時季。体にもひと足早く秋の準備をしてあげると、気持ちよく新しい季節を迎えられます。
体を冷やす夏野菜や冷たいものをひかえて小食にし、体を温めるものを増やします。
梅しょう番茶は体を整えてくれます。湯のみにつぶした梅干しを入れてすりおろしたショウガの絞り汁を2、3滴。しょうゆを大さじ1ほど入れて、あつあつの番茶を注ぐだけ。夏バテ、疲労回復にはぴったりの飲み物です。
広田千悦子さんの『口福だより』には、季節を楽しむヒントが満載!
https://www.shogakukan.co.jp/books/09388359
広田千悦子(ひろたちえこ)
日本の文化・歳時記研究家。文筆家。新聞や雑誌、WEBにてコラム・挿絵を執筆。企業アドバイザー。ラジオ、TVなどのメディアに出演。ライフワークは季節のしつらいと祈りのかたちづくり。築80年の日本家屋スタジオ秋谷四季、東京、鎌倉、名古屋などで、季節のしつらい教室を開催。日本の行事の源流に触れつつ、現代のくらしや世代に合わせて提案。中日新聞、東京新聞の連載「くらし歳時記」は11年目。著書は、ロングセラーの『おうちで楽しむにほんの行事』(技術評論社)など25冊。
撮影/広田行正 イラスト/広田千悦子 構成/神﨑典子