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「子どもの傘」の選び方についてプロに聞きました!

今回ライターが訪れたのは、世界最大級の傘・日傘専門店「ウォーターフロント(Waterfront)」。累計販売数2億本以上の実績がある傘ブランドです。直営店ではもちろん、バラエティショップなどで商品を見かけたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

店内には、雨傘や晴雨兼用傘、長傘から折り畳み傘まで、様々な傘が並びます。用途やタイプによって売り場が分かれているので、自分に合った傘選びがスムーズにできるのも魅力です。
今回は実際に傘を見ながら、子どもの傘の選び方や正しいお手入れ方法、最新事情について、「傘ソムリエ」として活躍する土屋博勇喜さんに詳しくお話を伺いました。
子どもの傘選びのポイントは「安全性」と「頑丈さ」

まずは子どもの雨傘の選び方。子どもの傘を選ぶいちばんのポイントは「安全性」です。実は傘は選び方を間違えると、思わぬ危険につながることもあるそうです。
「例えば、傘を深く差してしまうことで前が見えにくくなり、車や自転車に気づきにくくなるケースや、暗い色の傘で周囲からの視認性が下がってしまうケースも。また、開閉時に指を挟んでしまったり、ふざけて振り回して先端で友だちにケガをさせてしまったりと、トラブルも少なくありません。さらに、強風の日には体があおられて転倒してしまう危険もあります」(土屋さん)
こうしたリスクを防ぐためにも、子どもの傘は見た目だけでなく、しっかりチェックして選ぶことが大切です。選び方のコツを土屋さんに教えてもらいました。
1.安全に使える構造かどうか

まずチェックしたいのは、ケガが起こりにくい構造かどうかです。先端(つゆ先)が丸くなっているものや、開閉時に指を挟みにくい仕様のものを選んであげると安心です。

軽い力で押すだけで簡単に開くタイプの傘は、傘を固定する「はじき」というパーツがないことが多く、「はじき」に指を挟まれる心配がありません。子どもの使いやすさだけでなく、安全性にも考慮されている構造です。

一方、ジャンプ式の傘は軽い力で開くことができますが、メーカーによっては指が挟まれやすい構造になってしまっている場合も。土屋さんは「ジャンプ式の傘を使うのは、ある程度お子さんが傘を使うのに慣れてからがいいですよ」と教えてくれました。

持ち手がしっかりしていて握りやすいかどうかも大切なポイントです。持ち手が太いものや、滑りにくい加工をしてあるものなどを選びましょう。
2.前が見えやすい工夫があるか

傘を差したときに前が見えるかどうかも重要です。
「透明窓がついているタイプなら、周囲の様子が確認しやすく安心です。透明窓も1か所だけついたタイプのものから、全方位ついたものまでありますので、デザイン性だけでなく、ぜひ安全性にも注目して、透明窓つきのものを選んでみてください」(土屋さん)
また、反射材(リフレクター)がついていると、暗い日や雨の日でも周りから見付けてもらいやすくなります。どの部分にどれくらい反射材がついているかを気にしながら選ぶといいでしょう。
3.風に強く、壊れにくいか

風にあおられやすい子供にとって、耐風性もチェックしておきたいポイント。強風でひっくり返っても元に戻りやすい構造なら、壊れにくいので長く使えます。
また傘本体が回転して衝撃を受け流す「スピナー構造」も注目されているそう。風を受けたり傘同士がぶつかったりしたときに、衝撃をうまく逃がしてくれるため安心です。
4.体に合ったサイズ・重さか

サイズや重さが合っているかも大事なポイントです。大きすぎると扱いにくく、小さすぎると十分に雨を防げないことも。体に合わない大きさや重さの傘だと、傘が故障する原因になったり、子どもがケガをしてしまったりするリスクも高まります。
親骨の長さの目安としては、未就学児~小学校低学年は40~45cm、小学4年生程度までは50cm、高学年以降は55cmです。お子さんの体格によっても異なるので、できれば実際にさしてみて確認してあげるのがおすすめ。
「ランドセルまで守りたいのか、お子さん自身を優先するのかによっても、選ぶサイズは変わってきます」と土屋さん。雨をしっかり防ぐか、扱いやすさを重視するか、バランスを見ながら選んであげてください。

また、レインコートと併用するのもひとつの方法だといいます。とくに傘に慣れていないうちは、併用することでぬれにくくなり安心感もアップします。
「雨の日にどこがぬれているかをチェックすると、その子の傘の差し方のクセが見えてくることもあります。例えば背中がぬれていればカバーしきれていないサイン、左右どちらかがぬれていれば、傘が片寄った持ち方になっている可能性もありますね」(土屋さん)
こうした様子も「次の傘選び」の参考にしてみるとよいでしょう。
親子で学んでおきたい「傘の正しい使い方」

子どもの傘のお悩みのひとつに、「すぐ壊してしまう…」という声も多いのではないでしょうか。実は、傘の壊れやすさには使い方も大きく関係しているそうです。長く大切に使うためにも、正しい使い方やお手入れ方法を知っておきたいところ。
例えばよくある傘の持ち方として、肩に傘をかけるように持つ人がいますが、「実はNG」だと土屋さん。シャフト(持ち手と傘の骨をつなぐ部分)がゆがみ、開閉しづらくなってしまいます。基本的には傘の柄をしっかり持ち、垂直に差すのが正しい持ち方です。

もうひとつ、大人もやりがちな「傘が壊れやすくなる行動」があるのだとか。
「傘を閉じる前の水切りで、バサバサと横方向に振る人も多いですが、この動きも実はNG。傘の骨が外れたり骨を固定している針金が浮いてしまったりと、傘が壊れてしまう原因になります。
傘の骨は想像以上に繊細で、上下の動きに対応する設計になっているため、傘を開いたり閉じたりする動きを素早く繰り返すことで水を切るようにしてみてください」(土屋さん)
また、お手入れとしては傘がぬれたときは風通しのいい日陰に置くのがベスト。
「38度から40度のお湯で表面を洗ってあげると、傘についてる油分や泥、雨の汚れが流れて、生地が傷むのを防げます。また、防水スプレーは買った直後ではなく、しばらくたって防水効果が薄れてきてから使うのがおすすめです」(土屋さん)
お子さんに傘を持たせるとき、重さや持てるかどうかは確認しても、開き方や水の切り方まで教えている保護者は少ないかもしれません。ぜひ親子で「正しい傘の使い方」を話してみてください。
子どもにぴったりな雨傘が誕生!「Waterfront キッズスピンキャノピー 55cm」

今回の取材で土屋さんが実際に手に取りながら、選び方や使い方を教えてくれた傘のひとつが「Waterfront キッズスピンキャノピー 55cm」。ウォーターフロントから2026年3月に新発売されたキッズ用の雨傘です。つゆ先が出ない設計や透明窓、スピナー構造、反射テープなど、子どもの通学時の使いやすさに配慮した仕様となっています。
実際に手に取ってみると、開閉のしやすさや軽さが印象的で、子どもでも扱いやすそうだと感じました。細かな工夫が詰まっているのも納得です。しかも1,650円と比較的お手ごろ価格なのもうれしいポイント!
人気の晴雨兼用傘「COKAGE+」にキッズタイプが登場

昨今、子ども向けの日傘や晴雨兼用傘も注目されています。ウォーターフロントでは大人向けの晴雨兼用傘として人気を博していた「COKAGE+」シリーズから、2026年4月、新たにキッズラインの展開が始まりました。
機能性とデザイン性を追求した国内最⾼⽔準の⽇傘シリーズ「COKAGE+」。東レ「サマーシールドⅡ」を採⽤した⽣地により、遮光率・UVカット率100%に加え、最⼤約40℃の温度差を⽣む優れた遮熱性を実現しています。
「COKAGE+ キッズ50cm」は、遮光率100%、遮熱率最大61%という最⾼⽔準の⽣地を使⽤。外を歩く機会が多い⼦どもだからこそ、本物の⽇傘を使ってほしい、という想いから生まれたアイテムです。

ハンドルには、耐久性の高い楓の木を使用。しっかり持ちやすい太さが特徴です。つゆ先が丸みを帯びているため、ぶつかったときにケガをしにくいデザインとなっています。傘の石づき(先端部分)も丸く、さらに割れてしまわないように金属で加工してあります。

親子でシェアできるサイズとデザインにもこだわっているそうで、実際に手に取ってみると「これ、私がほしい…!」と思ってしまうほどのかわいさ。親子で一緒に使えるのも魅力に感じました。
子どもが使う「折りたたみ傘」を選ぶポイントは?

できれば長傘を持たせたいけれど、ランドセルに入れておきたいときや、遠足のときなど荷物をコンパクトにしたい場面もありますよね。そんなときのために自宅に「子どもでも使える折りたたみ傘」を1本持っておくと安心です。
サッと簡単にたためるタイプや、開閉がラクなタイプがおすすめ。土屋さんからは日傘の生地のたたみづらさを解消した晴雨兼用傘「クイックシャット」と、骨をポキポキと折らずに開閉できる「ポケフラット」をおすすめしてもらいました。

「クイックシャット ライト」は本体の重さが約210g、「ポケフラット 2.0」は約145gととっても軽量なのも◎。コンパクトなタイプなので、ランドセルのスキマや、遠足のリュックにも忍ばせやすいのがうれしいですね。カラーバリエーションも豊富なので、ぜひ親子のニーズに合った1本を常備してみてはいかがでしょうか。
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子どもの傘は、ただ雨を防ぐだけでなく、安全に使えるかどうかも大切なポイント。成長や使うシーンに合わせて選ぶことで、毎日の通学やお出かけが、より安心で快適なものになります。
今回ご紹介したポイントを参考に、お子さんにぴったりの1本を見付けてみてくださいね。
※100%表記は生地の一部に基づくものであり、製品全体の性能を保証するものではありません。試験方法:JIS L 1925(紫外線遮蔽率)JIS L 1055 A 法(遮光率)
※遮熱率はシリーズ商品の最高値であり、色やサイズによって結果は異なります。
「ウォーターフロント」公式サイトは>>こちら
お話を伺ったのは
22歳から、大手ホームセンターでレイングッズを担当。さまざまなメーカーの傘に触れ、つくり手のこだわりや機能性、美しいフォルムに魅了され傘の虜となる。2019年、株式会社ウォーターフロントへ入社。同時に、傘の魅力を広く伝える世界初の「傘ソムリエ」として活動を始める。傘やレイングッズの開発・監修、商品紹介動画の配信、各種テレビ番組への出演など、傘にまつわる幅広い分野で活躍している。「自分でさして納得した傘だけをお客さまに届けたい」という思いから、給与の大半を傘に注ぎ、200本を超えるコレクションを持つ。悪天候時に耐風性や撥水性のテストを自ら行い、説得力のある接客で各メーカーにも高く評価されている。2019、2024、2025年にTBS「マツコの知らない世界」に出演。
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取材・文/伊東ししゃも