「G」は「Group(グループ)」の頭文字
ニュースを見ていると、「G7」や「G20」という言葉がよく出てきます。どちらも国際社会で重要な話し合いの場ですが、何が違うのでしょうか。
まず、「G」は英語の「Group(グループ)」の頭文字です。つまりG7は「7つの国のグループ」、G20は「20のメンバーからなるグループ」という意味です。
G7、G20の参加国
G7に入っているのは、日本、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダの7カ国です。これらは、いずれも大きな経済力を持つ先進国です。G7では、経済だけでなく、国際情勢、安全保障、エネルギー、気候変動など、世界のさまざまな問題について話し合います。

一方のG20は、もっと多くの国や地域が参加します。現在のG20は、19カ国に欧州連合(EU)とアフリカ連合(AU)を加えたメンバーで構成されています。
日本、米国、中国、インド、ブラジル、韓国、サウジアラビア、南アフリカなど、先進国だけでなく新興国も参加していることが大きな特徴です。
G20参加国
G7(先進7カ国)
日本・アメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・イタリア・カナダ
その他のメンバー国・地域
アルゼンチン・オーストラリア・ブラジル・中国・インド・インドネシア・韓国・メキシコ・ロシア・サウジアラビア・南アフリカ・トルコ・欧州連合(EU)・アフリカ連合(AU)
G20の誕生は、アジアの金融危機がきっかけ
では、なぜG20ができたのでしょうか。1990年代後半、アジアで大きな金融危機が起きました。その経験から、世界の経済について話し合うには、G7のような先進国だけでなく、経済成長が進んでいる新興国も参加する必要があると考えられるようになりました。
こうして、1999年にG20の財務相・中央銀行総裁会議が始まりました。その後、2008年の世界的な金融危機をきっかけに、首脳会合も定期的に開かれるようになりました。

G7とG20に上下関係はない
では、G7とG20では、どちらが「上」なのでしょうか。実は、単純に上とか下とかを決めるものではありません。参加する国や目的が違うからです。
G7は少ない国で話し合うため、参加国同士で意見をまとめやすい面があります。一方、G20は参加メンバーが多く、世界の経済をより幅広く反映しています。そのため、同じ問題でも、G7とG20では話し合いの内容や意見が違うことがあります。
たとえば、世界で大きな経済問題が起きたときには、G20のように多くの主要国が集まることが重要です。一方、安全保障などについて、同じような考えを持つ国々が深く話し合う場合には、G7が重要な役割を果たします。
ニュースで「G7」や「G20」に注目しよう
G7もG20も、国連のような世界政府ではありません。そこで決めたことが、すべての国を法律のように直接しばるわけでもありません。各国の首脳や政府が集まり、共通の考え方を確認したり、協力の方向を決めたりするための国際的な枠組みです。
ニュースで「G7首脳会議」「G20首脳会議」と聞いたら、参加する国の顔ぶれと、何について話し合っているのかに注目すると、内容が分かりやすくなります。それぞれの国が意見を持ち寄り、協力できる方法をともに探すための場なのです。世界の未来にも関係します。
この記事を書いたのは
国際政治学者として米中対立やグローバルサウスの研究に取り組む。大学で教壇に立つ一方、民間シンクタンクの外部有識者、学術雑誌の査読委員、中央省庁向けの助言や講演などを行う。
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