スワドルミーとは?
『スワドルミー』はアメリカで生まれたおくるみの一種で「赤ちゃんが泣き止む」「すぐに寝付く」とママの間でも定評があります。
新生児用のおくるみ
スワドルミー(Swaddle Me)は、アメリカに本社を構えるサマーインファント社が開発した袋状のおくるみです。
生まれたばかりのあかちゃんは首が座っておらず、抱きかかえるとすぐに手足がだらんとしてしまいます。新米ママはおっかなびっくりで手になかなか力が入りませんが、おくるみで包むと抱っこも寝かしつけも格段に楽になるでしょう。
日本のおくるみはほとんどが正方形や長方形の大判布のため、巻き方に多少のコツがいります。
スワドルミーは赤ちゃんの両足をポケット部分に入れ、両サイドを胴体に巻き付けるだけなので、誰でも簡単に扱えます。
スワドルミーを使うメリット
赤ちゃんを優しく包むスワドルミーは、出産前にぜひ準備しておきたいアイテムです。絶対に必要というわけではありませんが、あれば育児がぐっと楽になるでしょう。
モロー反射を防ぐ
月齢の低い赤ちゃんは、大きな音を立てた際に反射的に両手を広げて抱きつくような動作をします。
この動作は『モロー反射』とよばれますが、起きているときだけでなく就寝中にも起こるのが特徴です。寝ているときに自分の反射に驚いて起きてしまい、その後なかなか寝つけないというケースが少なくありません。
スワドルミーを使うと手足がしっかり固定されるので、モロー反射特有の動きが抑えられます。お昼寝中に何度も起きてぐずることがなくなるため、赤ちゃんにとってもママにとってもメリットは大きいでしょう。
赤ちゃんが安心感を得られる
スワドルミーはモロー反射を防ぐだけでなく、赤ちゃんに安心感を与えるのにも一役買ってくれます。
赤ちゃんは母親のお腹の中にいるとき、羊水に包まれた状態で手足をぎゅっと閉じているのをご存じでしょう。そのため、生まれたばかりの頃は、手足が自由に動く状態よりも何かに包まれているほうが安心感を覚えるのです。
スワドルミーは適度なホールド感と温かさがあるため、赤ちゃんはママに抱かれているような気分になります。
ぐずってなかなか寝つけないときや授乳時はもちろん、赤ちゃんと一緒に病院などに出かける際は、バックの中にスワドルミーを入れておくと安心です。
また、包むことでうつぶせになる可能性が低くなり、SIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクの軽減にもつながります。
おむつ替えも簡単
日本の昔ながらのおくるみも、赤ちゃんに安心感を与える点では同じですが、スワドルミーと比べておむつ替えの手間がかかってしまうのがネックです。
おむつ替えのたびにほどき、最初から巻き直さなければならないため、『おくるみ=面倒』というイメージがあるのも事実でしょう。
スワドルミーは赤ちゃんをくるんだままおむつ替えができます。足だけがポケットから出る構造なので巻き直しの手間がかかりません。外出先でもパパッと作業ができるので、赤ちゃんとのお出かけがより楽しくなるでしょう。
スワドルミーの人気商品
スワドルミーの生みの親であるサマーインファント社では、赤ちゃんの快適さやパパ・ママの利便性を追求したラインアップを展開しています。素材や機能性にこだわったおすすめの商品を紹介します。
オーガニックコットンのスワドルミー
オーガニックコットンのスワドルミーは赤ちゃんの肌に優しいだけでなく、デザインもキュートです。脚の部分は開閉可能で、おむつ交換もかんたん。赤ちゃんをくるむことにより、うつぶせになる可能性が低くなり、SIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクを軽減します。またびっくとした反射による目覚め対策にも効果的です。
スワドルミー アームスフリー
通常のスワドルミーは両腕がくるまれた状態になりますが、アームスフリーは腕を出すことができるのが特徴です。足元がファスナーで開くため、おむつ替えがより楽にできるでしょう。赤ちゃんが寝がえりをはじめたら、通常のスワドルミーから腕が出せるこのタイプに変えてみるのもおすすめです。伸縮性のあるコットン100%素材が赤ちゃんの肌を優しく包んでくれます。
スワドルミーPOD
PODタイプのスワドルミーは、新生児や小柄な赤ちゃんも使えます。PODタイプは双方向ファスナーのため、着せたままのおむつ替えが可能です。
スワドルミーの正しい使い方
一般的なおくるみはさまざまな巻き方がありますが、スワドルミーは誰でも簡単に扱うことができます。赤ちゃんは暑さに弱いため、スワドルミーで体温が上がりすぎないように注意しましょう。
スワドルミーの使い方
スワドルミーは、赤ちゃんの両足が入るポケットがついた逆三角形のような形をしています。
赤ちゃんを包むときは両方の羽根が赤ちゃんの両腕を完全に包み込んでいるか、足がしっかりポケットに入っているかを確認しましょう。スワドルミーは以下の方法で赤ちゃんを包みます。
- スワドルミーを広げ、赤ちゃんの肩を布の上端にそろえる
- 足元のポケットに赤ちゃんの両足を入れ、ポケットの折り返しを広げる
- 左側の羽根を赤ちゃんの胴体に巻き、先端を左腕の後ろに挟む
- 同様に、右側の羽根を胴体に巻き、面ファスナーで固定する
使用時の気温に注意
体温調節中枢が未発達の赤ちゃんは周囲の温度に影響を受けやすく、冬は寒く、夏は暑くなりがちです。
特に、じめじめした梅雨時や夏の暑さには注意が必要で、体温が上がりすぎると乳幼児突然死症候群(SIDS)を引き起こすリスクがあるともいわれています。
スワドルミーは通気性に優れた素材で作られていますが、夏場や暖房のきいた室内で使う場合は体温が上がりすぎないようにしなければなりません。
スワドルミーの使用時はやや薄手の衣類を着用するか、空調で室温の調整を行いましょう。
いつまで使える?卒業時期をチェック
スワドルミーのサイズはSサイズとLサイズの2種類です。日々大きくなっていく赤ちゃんの身長に合わせてサイズを変えていく必要があり、体が窮屈になる前にスワドルミーの使用をやめるのが基本です。
寝がえりができるくらいに成長すると、赤ちゃんはスワドルミーを自分から取ってしまうかもしれません。
手足が自由に動かせないと不快感を覚えてぐずついてしまうので、スワドルミー卒業のサインを見逃さないようにしましょう。
スワドルミーで赤ちゃんを優しく包んで
スワドルミーはシンプルながらもママの育児をサポートしてくれる心強い味方です。シンプルな素材と構造ですが、着脱が容易で深夜や外出時のおむつ替えも楽にできます。
赤ちゃんがモロー反射で突然泣き出す、またはなかなか寝付かないときはスワドルミーで優しく包んであげましょう。
構成/HugKum編集部