ほめられる子ほど能力も思いやりも育つ!500組の親子の実証実験で明らかになった、幼少期に大事な関わり方とは

やってみよう! 毎日の子育ての中でできること

 

お世話や遊びの中で「大好き」の気持ちを伝える

 

日常生活の中で子どもが必要としているお世話をしたり、遊びの中で子どもの行動や言葉におうちの方が笑顔でこたえたりすると、子どもは「自分は愛されている存在なんだ」と実感できます。抱っこをする、手をつなぐといったスキンシップも交えつつ、「あなたのことが大好きよ」の気持ちを伝えていきましょう。

 

 

いろいろな人と出会う機会をつくる

 

日常のお世話をしている人以外の家族、園や習い事の先生、同年代のお友だちやその家族など、いろいろな人とかかわることで子どもは社会性を身につけていきます。平日家族が全員そろわないことが多いなら休日はみんなで食卓を囲む、ママ友と家族ぐるみのおつきあいをするなど、実行しやすいことから始めてみましょう。

 

 

さまざまな場所に行ってみる

 

自然の中でピクニックをしたり、動物園や水族館に出かけたりすることは、外の世界への興味が芽生えるきっかけに。近所のスーパーや公園へのお出かけでも、見聞きすることすべてが子どもには新鮮な刺激になるので、身近な場所のお出かけから始めてみましょう。おうちの方もいっしょにさまざまな体験を楽しめるといいですね。

 

 

叱ったあとは抱きしめるなどしてフォローを

 

叱るときは、「ダメな子ね」などと人格を否定するような叱り方はせずに、どういう行動をとればよいのかをシンプルな言葉で伝えましょう。叱った後にはギュッと抱きしめるなどして、「あの行動はよくないからやめてほしいけれど、〇〇ちゃんのことは大好きよ」という気持ちを伝えると、子どもは安心できます。

 

 

「自分でやる!」と言われたら止めずに見守る

 

 

1~3歳は自分でできることがどんどん増えていく年代なので、発達に応じて、おうちの方はかかわり方を変えていく必要があります。1歳6か月ごろからは自分の好きな服を自分で選べるようにする、3歳ごろからは何をして遊ぶかを自分で決める機会をつくるなど、子どもが自分で考えて行動できるような働きかけを。うまくできなくても、「自分でやってみた」ということが子どもの自信につながります。

 

 

子育てをサポートしてくれる人を見つける

 

 

おうちの方が周囲のサポートを受け、不安やストレスの少ない状態で子育てに取り組めると、子どもものびのびと成長できます。悩みはひとりで抱え込まずに、パートナーや家族の手を借りたり、話を聞いてもらったりしましょう。地域の子育てひろばや子育て支援センターなどに出かけてスタッフに育児相談をしたり、同じくらいの年齢の子どもをもつママ友・パパ友と交流したりするのもおすすめです。

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記事監修

筑波大学医学医療系教授 保健学博士
安梅 勅江

子どもからお年寄りまで、一生涯にわたる発達を踏まえて本人の力を引き出すための活動(エンパワメント)について研究している。

 『ベビーブック』2020年2月号 別冊付録『café BB』 イラスト/三角亜紀子 デザイン/平野 晶 文/安永 美穂 構成/童夢

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