こんにちは。離乳食インストラクターの中田馨です。離乳食づくりに必ず必要な調理器具のひとつが「鍋」。
今日は必需品の鍋について、使いやすいものから鍋を使ったレシピまで、ママたちからいただいた質問にお答えしますね。
目次
離乳食に使う鍋のおすすめは?IH対応のものは使えますか?
「大人のごはんから取り分けて離乳食を作る」という視点で選んでみて
私が勤務している保育所で離乳食づくりに使っている鍋は、ティファールの取っ手が取れて重ねられるタイプのお鍋です。ガス対応、IH対応とありますので、ご家庭のコンロに対応しているかを確認しましょう。
なぜティファールを使っているかというと「幼児食から取り分けて離乳食を作っているから」です。これは、各家庭も一緒ではないかと思います。大きな鍋で大人のメニューを作り、そこから赤ちゃんに取り分けでしたら重宝します。重ねられるので収納も場所を取りません。
また、少量を煮ることが多い離乳食ですので、ホーローのミルクパンも便利です。色もカラフルで取っ手の部分もかわいく、離乳食づくりが楽しくなる鍋のひとつです。IHにも対応しています。ガスを使う場合は、鍋が小さくてガスコンロから落ちてしまうこともありますので、購入前に大きさを確認しましょう。
おかゆを作るのにおすすめの鍋は?
おすすめは土鍋や厚いフタ付きの鍋
おかゆでおすすめの鍋は、内蓋があるタイプのごはん用の「土鍋」です。とてもふっくらした、美味しいおかゆが炊けます。また、ル・クルーゼに代表されるような、フチが厚いフタが付いている鍋もおすすめできます。実際に私の友人も、ル・クルーゼでおかゆを炊いていますよ。
離乳食期の鍋の使い分け方
離乳食づくりをする時期は、サイズに応じて鍋を使い分けると便利です。
・大きな鍋は、だしづくりに重宝します
・中くらいの鍋は、蓋があればおかゆや煮物づくりに重宝します。大人の料理をこの鍋で作って、赤ちゃんに取り分けると便利です。
・小さい鍋は、離乳食づくりに大活躍します。離乳食だけ作る時も、大人の料理から取り分けるときもどちらも使えますね。
土鍋を使った10倍粥の炊き方はこちら
鍋でつくるおすすめ離乳食レシピ
鍋で作る離乳食のおすすめレシピは煮物です。フタのある中くらいのお鍋で、大人の料理と一緒に作ってみましょう。
大人用と同時につくる、かぼちゃと大豆の煮物
<材料>
かぼちゃ 1/4個
ゆで大豆 1/2袋
乾燥ひじき 大さじ1
かつお昆布だし 300ml
しょう油小1
きび砂糖1/2
<大人用の作り方>
・乾燥ひじきは水につけてもどす
・かぼちゃは、一口サイズに切る
1.かぼちゃを鍋に入れ、8割埋まる程度にだしを入れる
2.加熱して沸騰したら、弱火で煮て、もどしたひじき、大豆を加え煮てから取り分ける
3.しょう油、きび砂糖を加え、だし汁が半分になるまで煮詰める
<離乳食の作り方>
かぼちゃ30g
ゆで大豆5~10粒
煮汁80ml
しょう油1滴
1.大人の作り方3で取り分ける
2.かぼちゃの皮と、大豆の薄皮を取り、1㎝程度に切って鍋に入れる
3.50~80mlの煮汁で再加熱する
離乳食用の鍋について、ママたちから寄せられたお悩みは?
少量なので、すぐに焦がしてしまう!
鍋で料理していると、水分がなくなって焦げてしまった!なんて経験をしたというお悩みがいちばん多かったです。鍋の種類や大きさ、火加減によって水分の減り方が変わってきます。特に離乳食は少量の水やだしで煮ますので、気が付いたら水分が全くなくなっていた!という経験は、私も2人の子育て中に何度もしたことがあります。
そんな時は、途中で煮汁の量を途中で足してみたりしても大丈夫ですよ。ただ、すでに焦げてしまった時は、水やだしを途中で足してもダメです。こげの味で美味しくありませんので作り直しましょうね。
離乳食の鍋を選ぶときのポイントは?
最後に、鍋選びのポイントをまとめておきますね。参考にしてみてください。
・離乳食は少量だけ調理することを考えて小鍋が便利
・使っているコンロに対応しているかを確認する
・ママが楽しく料理するためにもデザインも大切にする
お家に鍋がある場合は、特別買う必要はありません。まずはお家にある鍋で、離乳食づくりを始めてくださいね。
記事執筆
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。