2022年の海の日はいつ?
「海の日」といえば、7月にある祝日。しかし2020年は東京でオリンピック・パラリンピックが開催されることが予定されていたため、それにあわせて祝日を移動する措置が取られていました。これは東京オリンピック開会式と閉会式の前後は、各国の要人や観光客の出入国が多くなり、東京の交通機関も混雑すると予想されたため。「海の日」は7月にある祝日なので、オリンピック開会式にあわせて移動することが決定していたのです。
しかし新型コロナウイルスの感染拡大により、東京オリンピック・パラリンピックは2021年に延期されました。
2021年の祝日については、東京オリンピック・パラリンピック開催にあわせて変更されることが発表されていました。
2021年の海の日をおさらい
2021年の「海の日」は、具体的にいつの日付になったのでしょうか? 東京オリンピック・パラリンピックの開催にあわせて移動することとなった祝日は、「海の日」と「スポーツの日(体育の日が2020年より名称変更となりました)」「山の日」の3つです。
東京オリンピックの開会式は7月23日でした。そこで、その前日となる7月22日は「海の日」に、開会式当日の7月23日は「スポーツの日」に、東京オリンピック閉会式当日となる8月8日は「山の日」となりました。2021年の3つの祝日の日付は以下の通りです。
- 海の日: 7月22日(木)
- スポーツの日:7月23日(金)
- 山の日:8月8日(日)
2022年の海の日は7月18日(月)
2022年の「海の日」と「スポーツの日」「山の日」の例年の日付は次の通りです。
- 海の日: 7月第3月曜日
- スポーツの日:10月第2月曜日
- 山の日:8月11日
よって、2022年の3つの祝日の日付は以下となります。
- 海の日: 7月18日(月)
- スポーツの日:10月10日(月)
- 山の日:8月11日(木)
海の日とは?どんな祝日?
では、そもそも「海の日」とはどんな祝日なのでしょうか? この祝日がいつから始まったのか、海の日の意味についても調べてみましょう。
海の日はいつから始まった?
「海の日」が国民の祝日として施行されたのは、1996年のこと。このときは7月20日が「海の日」として決められていました。しかし2003年に祝日法が改正となり、一部の祝日を月曜日に移動させて、土曜日、日曜日とあわせて3連休とする「ハッピーマンデー制度」が始まりました。これに伴い、2003年から「海の日」は「7月第3月曜日」となったのです。また7月1日から7月31日までの1カ月間は、「海の月間」となっています。
海の日の意味
元日や憲法記念日など世界の国々に共通する祝日もいくつかありますが、「海の日」という祝日があるのは日本だけなのだとか。日本は海に囲まれた島国であり、身近に海があることで反映してきた歴史があります。そのため「国民の祝日に関する法律」で「海の日」の意味については「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」と記されています。
昔から日本では、魚や貝、海藻など海の恵を食料として得るほか、海を通して世界の国々から荷物を受け取ったり送ったりしてきました。そのように海は日本の暮らしにとって欠かせない存在です。そのため簡単に言えば、「海の日」は海に対して感謝をする日のこと。子どもたちには、そんな風にやさしく説明すると良いでしょう。
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海の日の由来

次に「海の日」ができた由来について見てみましょう。海の日の由来は、明治時代までさかのぼることとなります。
明治天皇が初航海から寄港した日
もともと「海の日」に定められた日付は、7月20日でした。この日が「海の日」に決められたのは、7月20日が「海の記念日」だったことと関係あります。この日は、明治天皇が1876年(明治9年)に初めて、「明治丸」と呼ばれる船に乗って東北地方を巡幸し、横浜に寄港した日。明治天皇が船での旅を無事に終えたことで、船の安全性が証明され、日本での船旅や海運が盛んになるきっかけとなりました。
まさに海に囲まれた日本の新しい幕開けにふさわしい日だったことから、7月20日は長い間「海の記念日」と呼ばれてきた経緯があります。そのため、この「海の記念日」が「海の日」の祝日になったのです。「海の日」は、海に囲まれた日本ならではの祝日のひとつと言えます。
7月第3月曜日を海の日とするハッピーマンデー制度のメリット・デメリット
2003年から「海の日」は、ハッピーマンデー制度で「7月第3月曜日」に制定されました。しかし「海の日」に限っては、ハッピーマンデー制度の対象とはせず7月20日に固定しようという意見もあります。そこで「海の日」を「7月第3月曜日」にした場合のメリットとデメリットについて、考えてみましょう。
メリット
ハッピーマンデー制度が始まり、土曜日と日曜日とあわせて3連休が増えたことで、旅行や外出する機会が増えていることは確か。ハッピーマンデー制度に関するアンケート調査などでも、好意的に受け入れている人が多くいます。特に海の日を含めて3連休になれば夏休みも近いため、夏の旅行などにも利用しやすいというメリットがあり、経済効果も大きいと考えられます。
デメリット
ハッピーマンデーで「海の日」が毎年移動することについては、祝日の意味が見失われやすいことがあるかもしれません。なぜその日が祝日なのか、子どもに説明する機会も少なくなってしまうことも考えられます。
7月20日に海の日を固定するメリット・デメリット
一方で、以前のようにハッピーマンデー制度が導入されず、「海の日」は毎年7月20日に固定されていたら、どんなメリットとデメリットがあるでしょうか?
メリット
一般の人にはあまり知られていませんが、7月20日が「海の記念日」というのは海事関係者ではよく知られています。そのため「海の日」が7月20日に固定されれば、海の日の意味や由来に対する一般の人の意識も高くなると期待できます。
デメリット
海の日が7月20日に固定されていると、7月にはこの祝日しかなく、連休にはならない可能性もあります。その場合、旅行などを促進することは難しくなります。
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「海の日」は家族で楽しもう!
2020年と2021年は東京オリンピック・パラリンピックの影響で変則的になりましたが、海の日は7月に3連休をもたらしてくれるもの。また、海の日には海に関連するさまざまなイベントも行われることもあります。2022年の海の日には、家族と一緒に海への関心を深めてみてはいかがでしょうか?
文・構成/HugKum編集部