すぐキレる子、いつも不機嫌の原因は”自律神経の乱れ”かも?子どもの生活リズムを整えよう!【医師監修】

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コロナ渦でお出かけが制限されたり、今までのように遊ぶことができない子どもたちは、ストレスがたまりやすい状態。ちょっとしたことですぐキレる、グズグズしている時間が長いなどの様子は見られませんか? その原因は、もしかしたら自律神経の乱れが原因かも……。内科医の石原新菜先生にお話を伺いました。

自律神経が乱れているとキレやすくなる

自律神経が整っている子どもの特徴は、朝、目が覚めた瞬間に布団から飛び上がるほどにパッと起き、食欲も旺盛、顔色もよく、声もハキハキしていて、1日遊びまわって夜はぐっすり寝る、まさに子どもの中の子どもという子。逆に自律神経が整っていない子は、その真逆。寝起きが悪い、朝は機嫌が悪い、食が細い、元気・覇気がない。腹痛や頭痛などの不調を訴えることも多いのが特徴です。キレやすい・グズグズするというのも、自律神経が整っていない子どもの特徴のひとつ。1日の中でも特に朝は自律神経の乱れが出やすいので、お子さんの様子を見てみてください。

自律神経を整えよう①ハッピーホルモンが出る発酵食品

「腸は第二の脳」といわれるように、腸と脳は密接に関係しています。食で腸内環境をよくするためには、納豆やヨーグルトなどの発酵食品を摂ることが大事。便秘が改善され、代謝や血流もアップします。セロトニンやドーパミンなど、脳から出ると言われるハッピーホルモンの9割は腸で作られています。腸の調子が良くなると、連動して脳のホルモンの分泌も良くなるので、自然とポジティブな気持ちになるんです。なので、イライラ・グズグズという症状が見られたら「便秘はしていないかな?」と、腸内環境の様子を見てみるのも効果的! 発酵食品を食べたり、食物繊維を豊富に摂ったり、おなかにいいことを積極的に実践することで、ハッピーホルモンの分泌がよくなり、精神的にも落ち着いてきます。

自律神経を整えよう②糖質の多い食べ物をなるべく減らす

糖質=甘いものと思いがちですが、ごはんや麺類など、普段から口にするものにもたくさんの糖質が含まれています。そこにお菓子やジュースで糖質がプラスされると、子どもの体は糖質過多の状態になり、跳ね上がった血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが出て、糖質を摂る前よりも血糖値が降下。すると体はまた糖質を欲するようになり、血糖値の上がったり下がったりを繰り返すのです。その乱降下が交感神経を刺激して、イライラや集中力の低下、だるさの原因に。しかも、糖質を燃やすために体の中のビタミンを使うので、せっかく摂ったビタミンも消化されてしまいます。ごはんや麺類を減らすのではなく、おやつや飲み物でなるべく糖質を摂り過ぎないよう注意しましょう。

自律神経を整えよう③ココアを飲んで精神を安定させる

カカオに含まれるポリフェノールは、自律神経を整える効果があると言われています。ごぼうやセロリよりも食物繊維が豊富で、アンチエイジングにも効果的なので、大人にも子どもにもうれしい栄養素がたっぷり! カカオを手軽に摂るにはココアがおすすめ。あらかじめ砂糖が入っているものは、白砂糖が使われているので、体を冷やし、糖分を摂り過ぎてしまうため、無糖のココアを乳脂肪分の低い豆乳やアーモンドミルクに入れ、はちみつや黒砂糖で甘みを足したものがおすすめです。おいしく飲むだけで自律神経を刺激して、カルシウム、マグネシウム、ミネラルも摂取できていいことづくめ!

自律神経を整えよう④1日30分日光を浴びながら体を動かす

家の中は子どもにとって閉塞的な空間なため、太陽が出ている間に最低30分でも外遊びをさせて日光浴を。日光に当たることでリフレッシュできるだけでなく、内分泌系の機能を安定させることから、自律神経もととのいます。また、皮膚でビタミンDが作られ、免疫力をあげる効果も! それだけではなく、幸せホルモンのセロトニンも作られ、イライラ・モヤモヤした気分を払拭し、睡眠に必要なメラトニンの原料にもなるので、日光を浴びた日は夜ぐっすり眠ることもできるんです。

自律神経を整えよう⑤大きな声で歌ってストレス発散!

カラオケで好きな歌を熱唱すると、気分がすっきりした、なんてことがよくあります。大きな声で歌うとき、深く息を吸って声を出すため、横隔膜が大きく上下します。そうすることで副交感神経が優位になり、リラックス状態になるのです。また、歌うことで口のまわりの筋肉が動き、唾液が多く分泌されるのですが、唾液の中にはコルチゾールというストレスホルモンが含まれています。歌う前と歌ったあとでは、歌ったあとのほうがストレスホルモンが減るというデータもあるほど、歌うことはストレス発散効果があるのです。カラオケボックスに行かなくても、家や車の中などで、どんどん歌いましょう。

 

記事監修

内科医、イシハラクリニック副院長
石原 新菜

漢方医療、自然療法などにより治療にあたる。分かりやすい医学解説に定評があり、テレビなどの数多くのメディアで活躍中。東洋医学にも詳しく、冷えやしょうがに関する著書も多数。2児の母。

自律神経を整えれば親子でHAPPYになれる

子どものイライラやグズグズは自律神経が乱れている可能性が高いことがよくわかりましたね。子どもだけではなく、ママやパパも一緒にできる習慣ばかりなので、ぜひ生活に取り入れてみてください。石原先生が監修された子どもの自律神経が整う習慣が紹介されている本「子どもにいいこと大全」も絶賛発売中!

 

 

文・構成/本間 綾

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