菅田将暉&有村架純のリアルな恋人像に共感。映画『花束みたいな恋をした』公開直前イベント

『花束みたいな恋をした』の公開直前イベントが開催

菅田将暉と有村架純がW主演を務めた『花束みたいな恋をした』の公開直前イベントが、1月26日にTOHO シネマズ六本木で開催され、菅田さん、有村さん、土井裕泰監督が舞台挨拶に登壇しました。コロナ禍なので、この日は万全の感染対策をしたなかでの試写会となりましたが、会場は盛大な拍手に包まれました。

1月26日『花束みたいな恋をした』公開直前イベント

山音麦役の菅田将暉

以前開催された完成報告会見は無観客でしたが、今回は念願叶ってファンとの対面を果たした菅田さんは「ありがとうございます。今日は短い時間ですが、この日を楽しんでいきたいです」と挨拶すると、有村さんも「本当に大変な日々が続いていますが、わざわざ劇場にお越しくださってありがとうございます」と笑顔を見せました。

土井監督も「今日はありがとうございます。今、観客の皆様の前でご挨拶できるということはとても特別なことで、皆さんの前に立てていることをいろいろな人に感謝したいです。短い時間ですが、楽しんで帰ってください」と、喜びを露わにしました。

脚本を手掛けたのは、連続ドラマ「最高の離婚」(13)や「カルテット」(17)などの人気脚本家・坂元裕二。以前にも坂元脚本の作品に出演した経験がある2人ですが、菅田さんは「普通の日常を描いたラブストーリーという経験がなかったので、ドキドキする瞬間の表情などは、土井(裕泰)監督に演出してもらって、なるほどなと新鮮な思いでした。順撮りのおかげで、今はこれぐらいの気持ちだからとか、変に計算せず、(演じた)麦と絹の日常を送って、素直に楽しいことや悲しいことを経験することができました」と明かしました。

有村さんも「本作にはモノローグがけっこうあるんですが、土井さんがクランクインする前に収録をしたいとおっしゃっていて。そのときはまだキャラクターが定まっていませんでしたが、モノローグの収録でキャッチボールをさせていただいたおかげで、3人で共有できたものがあったのでありがたかったです。モノローグは撮影が終わった後も録り直したんですが、撮影前に録ったものとはまた全然違うものになっていたのも面白かったです」と振り返りました。

本編では撮影後に収録したモノローグが使用されましたが、監督は「物語の前半、麦と絹のモノローグが対になる感じだったので、2人のリズムを知りたかったんです。撮影前の収録では、文字だけだと分からなかったニュアンスや、いろいろな感情が生まれてきたので、最終的にそのときのシーンを撮ったときの気持ちで、改めてモノローグを読もう となりました」と映像には映し出されないこだわりも語りました。

『花束みたいな恋をした』の“花束”という言葉に込められた意味とは?

八谷絹役の有村架純

『花束みたいな恋をした』の“花束”という言葉に込められた意味について、菅田さんは「文字通り解釈すると、花束って色々な色や形が集まっていて、いつかは枯れるもの。この物語も2人が出会って、お互いのことを知っていって、5年間暮らしていって…ある意味文字通りなんですけど、この“みたいな”というニュアンスが、個人的には“美しいもの”というイメージがあります」と分析。

有村さんは「花束というワードから、“瞬発的なときめき”を連想しました。もちろん永遠ではないし、永遠なものってないかもしれないけど、一瞬のときめきがあれば人生楽しめるなって」とポジティブな印象を感じたそう。

また監督は「観る人によってそれぞれ考えてもらえればと思いますが、花束は一輪一輪集まっているものなので、彼らの1日1日の気持ちというものが束になったときに、どう見えるかということを意識しました。基本的にはナマモノで、永遠に続くものではない。だからこそすごく美しいのかな、と思いながら作っていました」と解釈したとか。

“花束みたいな〇〇をした”エピソードを披露!

©2021映画「さんかく窓の外側は夜」製作委員会 ©Tomoko Yamashita/libre

続いて、“花束みたいな〇〇をした”エピソードについて、3人がクロストーク。最初に、須田が「花束みたいな打ち上げがしたい」と書いたフリップを挙げた菅田さんは「以前は作品を1つ作ると最後はみんなで打ち上げをして、いろいろな話をして、笑い合って終わる、という日々だったんですけど、今のご時世的に打ち上げができないし、撮影以外で人と会うことがないんです。(撮影が)終わった感じがなければ、先に進める感じもないし、すごく寂しいんです。」とコロナ禍での寂しさを吐露。

すると、土井監督のフリップにも「花束みたいな打ち上げがしたい」とあり、まさかの丸被り状態に!
土井監督も「みんなが集まって、何か月かずっと一緒に作って、また別れて、を繰り返している仕事なので、区切りみたいなものがあるといいなと思いますし、出来上がっていざ公開された後に、一緒に作っていた人と『あの時ああだったね、こうだったね』と言い合いたい気持ちがありますね」と言うと、菅田さんや有村さんもその想いを共有し、うなずきました。

有村さんは「花束みたいな出会いをしたい」と掲げ「“花束”という解釈の通りに、ときめきというものに出会い続けたいという想いがあるので、作品だったり自分の好きな物や人だったり、煌びやかに輝く瞬間があればいいなと思います。ただの帰り道がデートになったり、普通に歩いている道も、恋人と一緒に歩いているだけでこんなに景色が違うんだって発見ができた、『花束みたいな恋をした』は、そういうときめきの連続だと思うので、眩しいなと思います」とコメント。

最後に、菅田さんは「この映画は、坂元裕二さんの言葉を借りると、恋愛自体の面白さだったり美しさを描いた作品です。結果よりも過程の楽しさ、人と人が出会う面白さなど、観てくださった人の恋愛だけじゃなく、人生にユーモアが生まれたらいいなとすごく思います。今はこんな状況ですけど、人との出会いを一緒に楽しんでいけたらなと思います」と言うと、有村さんも「恋愛はきっと自分自身の気持ちを豊かにしてくれるものだと思うので、辛い恋愛だったり、幸せな恋愛だったり様々あると思いますが、この映画を観て、恋愛の醍醐味みたいなものを皆様の中で感じてもらえたら嬉しいです」と締めくくりました。

『花束みたいな恋をした』作品概要

©2021映画「さんかく窓の外側は夜」製作委員会 ©Tomoko Yamashita/libre

菅田将暉と有村架純が、東京で出会ったカップルの5年間を丁寧に綴ったラブストーリー。終電を逃したことから偶然に出会い、恋に落ちた大学生の山音麦(菅田)と八谷絹(有村)。多摩川沿いのマンションで同棲を始めた2人が、共通の趣味を堪能したり、就職活動、就職で悩んだりと、紆余曲折を経ていく日々が、その時代の風物詩と共に描かれきます。脚本の名手・坂元裕二による日常の何気ない風景や、恋愛のリアルなあるあるネタが、大いに共感を呼びそう。

『花束みたいな恋をした』は1月29日(金)より全国公開中
監督:土井裕泰 脚本:坂元裕二
出演:出演:菅田将暉、有村架純、清原果耶、細田佳央太、オダギリジョー、戸田恵子、岩松了、小林薫…ほか
公式HP:hana-koi.jp

文/山崎伸子

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