使えなくなった包丁は、どのように処分すればよいのでしょうか。刃物をそのままごみ集積所に出すわけには危険で、自治体によって捨て方が異なるケースもあります。古い包丁を安全に正しく捨てる方法について紹介します。
包丁を捨てるタイミングって?
包丁が古くなったからといって、使えるものをすぐに捨てる必要はありません。ただし安全性が確保できない場合は、無理に使わずに早めに処分しましょう。包丁を捨てるタイミングを解説します。
刃が欠けた
包丁はぶつけたり、硬い冷凍肉を切ろうとしたりして刃が欠けることがあります。少し欠けた程度なら、砥石(といし)やシャープナーで研ぎ直すことで、元通りになるかもしれません。
しかし大きく欠けてしまった刃は、元に戻すのが困難です。そのまま使い続けても、食材をうまく切れず調理に支障をきたします。5mm以上欠けた場合は、諦めて処分しましょう。
柄がぐらつく・取れた
包丁を長く使っていると、根元がさびてもろくなり、柄との結合部分がグラグラしてきます。使っている最中に、急に柄が外れることもあります。
柄がぐらついている包丁は、不安定で大変危険です。修理費用も高くつくので、特に愛着がなければ早めに捨てて、新しい包丁に買い替えましょう。
包丁の捨て方とは?
包丁は一般的なごみと同じく、自治体に回収してもらうのが基本です。不用品として業者に回収してもらったり、リサイクルに出したりすることも可能です。
自治体によって異なる
ごみの分別方法や、捨てるときのルールは自治体によって異なります。包丁は、ほとんどの自治体で「不燃ごみ」として扱われますが、「普通ごみ」や「金属」に分別する自治体もあり注意が必要です。
また刃が金属もしくはセラミックで、分別方法が異なるケースもあります。一度、自治体のホームページで包丁の捨て方をチェックしておくとよいでしょう。
いずれの場合も、「刃の部分を覆う」「危険と分かるようにする」など、指定された方法で処理してから集積所へ持って行きます。
不用品回収業者に依頼
捨てたい包丁の本数が多いときや、引っ越しなどで自治体が指定する回収日に間に合わないときなどは、不用品回収業者を利用する方法もあります。費用はかかりますが、自宅まで引き取りに来てくれるので非常に楽です。
ついでに、包丁以外の不用品をまとめて処分してもよいでしょう。料金は業者によって異なるので、ホームページなどでよく比較することをおすすめします。
愛着のある包丁なら供養をしてみては
毎日キッチンで一緒に頑張っているうちに、包丁に愛着が湧く人も多いのではないでしょうか。結婚記念に買った包丁や、家族から受け継いだ包丁、思い切って購入した一流ブランドの包丁などを、ごみとして捨てるのは忍びないものです。
包丁専門店や神社の中には、包丁の供養ができる場所もあります。供養した包丁は別の金属製品に再加工されるので、ただ捨てるよりは心が軽くなるでしょう。
自宅の近くに供養できる店や神社がない場合でも、郵送で受け付けてくれるケースもあります。
包丁はきちんと処理してから捨てよう
包丁は刃物ですから、ごみの集積所に出す前に他人に危険が及ばないようにしましょう。一般的な包丁の処理方法を解説します。
軍手をして新聞紙で包む
初めに以下の手順で、包丁の刃を包みます。
- 軍手をはめる
- 3~4枚の新聞紙を重ねて半分に畳み、横向きにして床に置く
- 右下の角が新聞紙の中央に来るように斜めに折る
- 柄を手前側にして、左下部分に包丁を斜めに置く
- 新聞紙を折りながら刃を巻く
- 刃先を包むように新聞紙を折りたたむ
包丁の大きさや刃の鋭さによっては、巻いている途中で新聞紙が破れることもあります。新聞紙の枚数を調整して、刃が出てこないようにしっかりと包むのがポイントです。
新聞紙がなければ、厚紙やダンボールでも構いません。ただし折りたたみにくいため、けがしないように十分注意しましょう。
ガムテープでぐるぐる巻きに
刃を包み終わったら、新聞紙にガムテープを巻いて固定します。新聞紙が見えなくなるくらい、全体をぐるぐる巻きにしておくと安心です。
特に柄が出ている部分は、包丁が抜けやすいので念入りに巻きます。ガムテープの代わりに、セロハンテープなどを使っても大丈夫です。
表面に「危険」の文字を書く
最後に、ガムテープの上から油性ペンで「刃物キケン」「危険・包丁」など、一目で包丁と分かる文字を書きます。ごみ袋に入れて出す場合は、袋の表面に書くのも忘れないようにしましょう
文字を書く目的は、同じ集積所を利用する近隣の人や、回収作業員に危険を知らせるためです。包丁だと気付かずに触ってけがしないためにも、大きな字で、はっきり読めるように書きましょう。
包丁は安全に正しく捨てよう
包丁は危険物に該当するため、捨てる際にはマナーをしっかりと守る必要があります。自己判断せず、自治体の指示に必ず従いましょう。
難しい場合は、回収業者や供養業者に依頼することもアリです。いずれの場合も、長くキッチンで主役を務めてくれた包丁に感謝しつつ、安全な方法で処分しましょう。
構成・文/HugKum編集部