包丁の研ぎ方は?砥石はどう使う?頻度はどのくらい? 手軽で便利な包丁研ぎ器も発見!

包丁は料理に欠かせない道具であり、正しくメンテナンスすることで、鋭い切れ味をキープしながら安全に使い続けられます。包丁を研ぐタイミングの見極め方や砥石を使った正しい研ぎ方を解説し、より手軽で簡単なおすすめの包丁研ぎ器も紹介します。

包丁を研ぐ頻度や目安は?

日頃の料理で肉や野菜を切ることにより、包丁は刃の鋭利さを失っていきます。適切なタイミングで研げば切れ味を保てる上、包丁をより長持ちさせられるでしょう。

理想は月に1回程度

一般家庭で毎日使うステンレス包丁を研ぐ頻度は、月に1回程度が理想です。研ぐことによる刃先への負担を抑えながら、ステンレスの切れ味を保てます。

家族の人数が多く料理で包丁を使う頻度が高ければ、月に2回研いでもよいでしょう。プロがよく使う鋼の包丁はさびやすいため、こまめに研ぐ必要があります。

回数の目安にかかわらず、切れ味の劣化を感じたらすぐに研ぐようにしましょう。切れ味の悪い包丁をそのままにしておくと、切る際に余計な力がかかり、ケガをする原因にもなりかねません。

よく切れる包丁より、切れ味が悪い包丁の方がケガを負うリスクは高くなります。切れ味の悪い包丁で皮膚を切った場合、傷口が荒れて治りにくい可能性にも注意が必要です。

トマトで切れ味をチェック

包丁を研ぐタイミングの見極めには、トマトを使うのがおすすめです。皮付きトマトに包丁がスッと入るようなら、まだ包丁を研ぐ必要はないでしょう。

切れ味が悪くなった包丁でトマトを切ろうとしても、刃が入りにくく汁がにじみ出てきます。きれいにトマトが切れなくなったときが、研ぐべきタイミングです。

トマト以外でも、鶏肉を切る際に皮の上で包丁が滑るようになったり、タマネギを切る際にいつもより目にしみやすくなったりしたら、刃の劣化を疑いましょう。

研ぐべきタイミングですぐに研げば、作業は5分程度で終わります。しかし、劣化が進んだ状態で研ぐと、切れ味が鋭くなるまで1時間以上かかることもあるでしょう。

砥石を使った包丁の研ぎ方

砥石とは主に刃物を研磨するための道具であり、包丁を研ぐ際に使う最も基本的な道具です。砥石を使った正しい研ぎ方を覚えておきましょう。

砥石を水に浸す

包丁を研ぐ前に、砥石を水に浸しておく必要があります。砥石には小さな穴が開いており、水に浸している間は、穴から泡が出てきます。

砥石を水の中に約10~20分放置し、泡が出なくなったら取り上げましょう。砥石の下に濡れ雑巾などを敷いておけば、作業中に砥石がずれるのを防げます。

砥石を濡らすことで研磨性が高まり、より研ぎやすくなります。包丁を傷める原因となる熱の発生を抑えられることも、砥石を濡らす理由の一つです。

作業中も霧吹きでこまめに水を吹きかければ、表面の乾燥を抑えられます。濡らさずに使うタイプの砥石であれば、水に浸す必要はありません。

角度に気を付けながら包丁を研ぐ

砥石は体の正面に縦向きで置き、砥石の辺に対して約45度の角度で包丁を寝かせます。手前に向けた刃先を砥石にあてたまま、包丁を約15度起こしましょう。10円玉が2〜3枚ほど入るすき間を作るイメージです。

角度を保ったまま、包丁を一定の速さで前後に10~20回動かして研ぎます。砥石の幅に合わせて包丁の長さを2~3分割し、それぞれ砥石の全面を使って上から下まで大きく動かしましょう。

研ぐ際の力の入れ具合も重要です。奥に押すときは力を入れ、手前に引くときは軽い力で動かすのがコツです。

裏面も同じように研いで仕上げる

表面を一通り研いだら、刃先を確認しましょう。うまく研げていれば、裏面の刃先に「かえり」が確認できます。かえりとは、金属がまくれてできた小さな引っかかりのことです。

かえりが確認できたら、裏返して数回研ぎ、かえりを研ぎ落としましょう。全て研ぎ終えたら包丁をきれいに洗い、水気を拭き取って乾燥させれば完了です。砥石も乾燥させてから保管しましょう。

研いでいる最中に出てくる泥のような水は、「砥どろ(とどろ)」と呼ばれるものです。研磨剤の役割を持つため、洗い流す必要はありません。

おすすめの砥石

数多くの種類が販売されている砥石の中から、おすすめの商品を2点紹介します。特徴や魅力をチェックし、購入を検討する際の参考にしましょう。

シャプトン「刃の黒幕」

粗さごとに色分けされた砥石です。荒研ぎや中研ぎなど、計10種類に分類された砥石から、刃物の種類に合わせて最適な砥石を選べます。

「K0702 オレンジ 中砥 #1000」は、荒砥が不要なほど刃付きが良く、荒・中兼用の砥石として使えます。

やや切れ味が落ちた時に便利な「K0707 ブルー 中砥 #1500」や、中研ぎと仕上げ研ぎの両方で使える「K0703 グリーン 中砥 #2000」もおすすめです。

長時間水に浸しておく必要がないため、手軽に使用できます。使用前に5~6分水に浸しておくだけで、より滑らかな研ぎ感を得られるでしょう。

持ち運びに便利な収納ケースは砥ぎ台としても使用可能です。底部にゴムのストッパーが付いているため、作業中もしっかりと固定されます。

貝印「コンビ砥石セット」

硬度の高いアランダム砥粒を使用し、優れた研磨性を発揮する、目詰まりしにくい研ぎ石です。使いやすさを追求した砥ぎ台がセットになっています。

研ぎ台には水や研ぎ汁をためられる溝があり、キッチンを汚しにくいのが特徴です。研ぎ終えた後は、砥石を台座に置いたまま水切り・乾燥までできます。底には合成ゴムの滑り止めリブが付いており、安心して作業ができるのも嬉しいポイントです。

使用前の砥石は、気泡が出なくなるまで10~20分水に浸しておきましょう。ステンレス製と鋼製の包丁に対応しています。

より手軽で簡単な包丁研ぎ器も人気

包丁を研ぐ道具の種類には、砥石の他に研ぎ棒・簡易研ぎ器・電動研ぎ器があります。中でも簡易研ぎ器と電動研ぎ器は、手軽に包丁を研げることから人気です。

研ぎ棒

細長い棒に柄が付いたタイプの道具です。「スチール棒」とも呼ばれます。手軽に素早く研げることや、コンパクトで収納しやすいことがメリットです。

研ぎ棒で包丁を研ぐ際は、片手に包丁を持ち、もう片方の手で研ぎ棒を持ちます。両手を使いながら一定の角度を保たなければならないため、きれいに研ぐには慣れが必要です。

包丁を研ぐ道具としてヨーロッパで誕生しましたが、日本の包丁は比較的硬度が高いため、硬度の低い一般的な研ぎ棒ではきれいに研げないことも多いでしょう。日本では、包丁に付いた肉の脂を落とす道具としてもよく使われています。

簡易研ぎ器

「シャープナー」とも呼ばれる、包丁をスライドさせて研ぐタイプの道具です。固定した研ぎ器の溝に包丁を差し込み、こするようにして前後へ動かし刃を研ぎます。

切れ味が悪いと感じたときに、手軽に素早く研げることが魅力です。包丁をスライドさせるときに研ぎ器が動くと危ないため、底部に滑り止めのゴムなどが付いており、手でしっかりと握って固定できるものを選びましょう。

包丁を差し込んでスライドさせるだけで研げるため、包丁研ぎ初心者でも扱いやすいのは大きなメリットです。ただし、砥石に比べ仕上がり具合は劣ります。

電動研ぎ器

「電動式シャープナー」とも呼ばれる家電製品です。研ぎ器の溝に包丁を差し込むまでは簡易研ぎ器と同じですが、電動研ぎ器は刃に当たる部分が回転するため、手間をかけずに素早く研げます。

研ぎ器の内部が動いてくれるため、簡易研ぎ器のように自分で何度も包丁をスライドさせる必要がありません。

製品によっては、荒研ぎ・中研ぎ・仕上げ研ぎを選べるものや、電動と手動を切り替えられるものもあります。砥石や簡易研ぎ器に比べると価格は高めです。

できるだけ楽して包丁をきれいに研ぎたい人や、研ぎ器を初めて使う初心者に向いています。

研ぎ器を選ぶポイントは?

包丁の刃に使われている素材には、ステンレス・セラミック・チタン・鋼などがあります。研ぎ器を購入する際は、包丁の素材に適したものを選ぶことが重要です。収納のしやすさも、同時にチェックしておくとよいでしょう。

包丁の素材に合ったものを選ぶ

一般的な家庭用包丁に多いステンレス素材は比較的硬度が高いため、砥石で研ぐと時間がかかります。簡易研ぎ器や電動研ぎ器を選ぶのがおすすめです。

セラミックはステンレスに比べ軽量な素材であり、金属ではないためさびません。非常に硬度が高く、半年間研がなくても切れ味が落ちないといわれているほどです。研ぐ場合は、セラミック専用の研ぎ器を使う必要があります。

チタンもセラミック同様に軽量で扱いやすく、金属ですがさびないとされている素材です。砥石や研ぎ器で問題なく研げますが、純チタンはとても柔らかい素材であるため、電動研ぎ器を使うと刃が曲がってしまう恐れがあります。

古くから包丁の素材に使われている鋼は、切れ味の良さと耐久性の高さが魅力です。研ぎやすいため砥石や各種研ぎ器を使えますが、とてもさびやすいことからこまめな手入れが必要です。

収納のしやすさで選ぶ

包丁研ぎ器には数多くの種類があり、商品のサイズや形状もさまざまです。収納場所を考えずに購入してしまうと、サイズや形状が合わずに収納できないということにもなりかねません。

収納したい場所を購入前に決めた上で、めぼしい商品のサイズや形状をしっかりと確認し、収納スペースにフィットするものを選びましょう。

最近では、キッチンに置いたままでも見た目がなじむ、デザイン性の高い商品も増えています。出しっぱなしにしておける商品なら、包丁の切れ味が悪いと感じたときにすぐ研げるため便利です。

おすすめの包丁研ぎ器

研ぎ棒・簡易研ぎ器・電動研ぎ器の各種類から、おすすめの商品を紹介します。包丁研ぎ初心者でも使いやすいものばかりです。

貝印「ダイヤモンドシャープナー」

表面にダイヤモンド粒子のコーティングを施し、高い硬度と優れた耐摩耗性を実現したスティックタイプの包丁研ぎ器です。

包丁の研ぎ方が分からない初心者でも、ステンレス素材なら数回研ぐだけで切れ味を戻せるでしょう。その場で手軽に、素早く包丁を研ぎたい人にもおすすめです。

両刃と片刃のどちらにも使用できます。食器洗い機に対応しているため、使い終わったら食器洗い機に入れておくだけで、簡単に手入れできることも魅力です。

スエヒロ「トリプルシャープナー[プロ]」

鋼の両刃や出刃・柳刃などの片刃、ステンレス包丁など、さまざまなタイプの包丁に1台で対応できる簡易研ぎ器です。

サスペンション機能を搭載したローラーが、一定の力で刃先に追従するため、最適な研ぎを実現します。

柳刃・出刃用ローラーには、プロ仕様の砥石設定を意識したセラミックス砥石ローラーを使用していることから、滑らかな仕上りと刃持ちの良さを期待できるでしょう。

大型のハンドルを握れば本体をしっかりと固定できるため、安心して使用できます。機能性・品質・使い勝手の良さを兼ね備えた研ぎ器です。

京セラ「ファインシャープナー」

音波振動により、素早く安定した研ぎ味を実現する電動研ぎ器です。ファインセラミックス製の砥石が、1秒間に150回往復します。

古くからの砥石による研ぎ方を再現し、研ぎ器が刃に対して垂直に動くため、本格的な鋭い切れ味に戻せるでしょう。

片刃15度・両刃30度の設定で角度仕上げができます。付属の包丁研ぎ用ガイドを使えば、初心者でも簡単に研げる使いやすさも魅力です。

包丁だけでなくハサミやピーラーなどさまざまな刃物に対応しているので、1台あればキッチンの刃物道具を研ぐ際にも使えます。

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家にあるもので包丁を研ぐことはできる?

砥石や研ぎ器以外でも、包丁の切れ味を戻すことは可能です。アルミホイルや陶器を使った方法を紹介します。

アルミホイルを使う

融点が低く少しの摩擦で溶けてしまうアルミホイルの特性を利用すれば、アルミホイルの成分が刃先に付いて細かい傷が埋まるため、切れ味を戻すことが可能です。

まずは、包丁・まな板・アルミホイルを用意しましょう。アルミホイルは、料理で使う一般的なもので構いません。

アルミホイルをまな板の上で二つ折りにし、包丁で細長く切っていきましょう。切り進めると、包丁の切れ味が増していきます。

ただし、これはあくまでも一時的な処置であり、砥石や研ぎ器で研ぎ直した包丁のようには切れ味が持続しないことに注意が必要です。

陶器の底を使う

陶器をひっくり返せば、砥石を使うイメージで包丁を研げます。できるだけ表面がザラザラした陶器を使うとよいでしょう。

底が上にくるように陶器をひっくり返し、手でしっかりと押さえます。底の縁に包丁の刃先をあて、表面と裏面をそれぞれ手前に数回引きます。包丁を研いだ後の陶器の底は、汚れが付くので最後にきちんと洗います。

また、アルミホイルを使う方法と同じく、切れ味は持続しません。こちらも応急処置として覚えておきましょう。

切れる包丁で料理をおいしく作ろう

包丁を研ぐ道具には、砥石・研ぎ棒・簡易研ぎ器・電動研ぎ器があります。より手軽に素早く研ぎたいなら、簡易研ぎ器や電動研ぎ器の使用がおすすめです。

包丁の素材にはいくつかの種類があるため、素材に適した道具を選ぶ必要があります。砥石の使い方や研ぎ器の選び方も理解し、切れ味の鋭い包丁でおいしい料理を作りましょう。

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構成/Hugukum編集部

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