受けそこねた予防接種ワクチン、遅れても接種すべき?効果はある?【小児科医監修】

受けるタイミングが難しいワクチン。接種が勧められている時期に受けそこねてしまったときは、どうすればいい? 小児科医の金井正樹先生に伺いました。

予防接種は時期がずれても接種は可能です

人から人へうつる病気(感染症)の中には、ワクチンによって防げるものがあります。子どもが深刻な病気にかかるのを防ぐためには、適切な時期にワクチンを接種することがもっとも効果的です。

最優先したいのは4種混合

ワクチンは、「保護者が受けさせるように努める義務がある」と法律で定められている「定期接種」と、保護者の希望で行う「任意接種」に分けられています(下記【ワクチンの種類】参照)。ワクチンにはそれぞれ、接種に適した時期や回数があり、定期接種に関しては、決められた期間内なら原則として無料で受けることができます。

定期接種のうち、3歳ごろの接種が勧められているのが「日本脳炎」です。初回の接種から6日以上あけて2回目、さらに6カ月以上あけて3回目を接種。その後、9歳以上13歳未満で、追加の接種を受けて完了します。

定期接種の対象期間は3歳未満のため、自己負担になることに注意

日本脳炎以外の定期接種は、3歳未満の時期に接種が勧められています。ただし、標準的な接種時期を逃していても、ワクチンは受けておいたほうが安心です。「標準的な接種時期」とは、その病気を予防するのにもっとも効率のよい時期のこと。その時期を逃したからといって、予防効果が得られないわけではありません。
もっとも優先したいのが、「4種混合」。生後3カ月から接種を始めるのが標準的ですが、7歳6カ月までは定期接種の期間とされています。まだ受けていない場合は、早めに接種しましょう。同様に、早い時期の接種が勧められている「Hib」「肺炎球菌」も、3歳以降であっても定期接種として受けることが可能です。
定期接種に含まれるその他のワクチンは、対象期間が3歳未満で終了しているため、接種費用は自己負担となります(体調不良などの原因で接種できなかったときは、公費で受けられることもある)。

おさらいしておこう、予防接種ワクチンの種類

定期接種

●4種混合 ●BCG ●麻疹・風疹混合 ●Hib ●肺炎球菌 ●水痘 ●B型肝炎 ●日本脳炎

任意接種

●流行性耳下腺炎 ●インフルエンザ ●ロタウイルス ●B型肝炎(母子感染予防)

 

深刻な病気はワクチンで予防できる

ワクチンには、2つの役割があります。ったり後遺症が残ったりする可能性がある、深刻な病気です。感染力がとても強かったり、虫や土の中の菌によってうつったりするなど、暮らし方に注意しても防ぎきれないものもあります。子どもを病気から守るため、きちんとワクチンを受けておきましょう。

麻疹や風疹は、保護者の接種状況も確認を

また、保護者のワクチンの接種状況にも注意が必要です。麻疹(はしか)の場合、年齢によっては接種回数が少なく、予防効果が十分とは言えないことも。風疹についても、接種率が低い世代があります。出産経験のある女性は妊娠初期に風疹の抗体検査を受けているはずですが、父親は未接種であることも。確実に予防するなら、必要に応じて保護者も追加接種を受けておくと安心です。自分が接種しているかどうかわからない場合は、病院で相談してみましょう。

 

 

 

金井正樹 先生

東京都八王子市・金井内科医院院長
国立小児病院、米国の小児病院などで小児外科の臨床・研究を行い、2008年より現職。診療科目は内科、小児科、小児外科、外科。保育園の園医、小・中学校の校医も務める。

イラスト/小泉直子 構成/野口久美子 出典/めばえ

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