子どものお菓子、賞味期限は大丈夫?食品の収納管理は“わかりやすさ”が大事!

「家事育児に追われて家の中がゴチャゴチャ!」「本当はスッキリ暮らしたいのに…」という悩みを抱えていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。子どもとの暮らしに“整理収納のコツ”を取り入れると、親の負担やストレスが減り、子どもの生活力を育むことができます。

8歳、6歳、4歳の3児の母である整理収納アドバイザー・水谷妙子が隔週でお届けする「整理収納のコツ」シリーズ。

今回のテーマは「お菓子と食材の収納」です。

ごちゃごちゃになりがちなお菓子や食材を見直すには?

夏休みに入りましたね。子どもが家で長時間過ごすようになると、お菓子や食材をたくさん消費するように。キッチン周りがごちゃごちゃになりませんか?それに加えて、外が暑いこの時期は頻繁な買い物を控える方も多く、ストックの量が増えがちです。この機会に、お菓子はもちろん食材の管理がスムーズにできるよう、収納を見直してみませんか?

まずはお菓子や食材の全部出しから!

まずは、今、家の中にどのぐらいお菓子や食材があるかか把握するためにも、全部出してみましょう。

外袋の賞味期限の日付をチェックして、期限が近い場合はなるべく早く消費します。期限切れのモノは健康のためにも思い切って捨てましょう。「捨ててしまうなんて、もったいない」「食品ロスを生み出して申し訳ない…」と感じる方もいらっしゃると思いますが、その気持ちは今後の消費行動を変える良いキッカケになります。整理の際、どのようなアイテムを捨てたのかを記録して、今後どうしたら期限内に食べることができるのか、傾向と対策を考えます。

例えばわが家の場合、何かの集まりでいただいたバラのお菓子が余りがちです。小分け袋の場合、期限の記載が無く、いつどのように手に入れのかわからない場合も…。子どもが好きなモノはすぐに食べてしまいますが、そこまで好きではないお菓子は、食べるタイミングを失って結局手をつけられないままになりがちです。そのため「人からもらったバラのお菓子は、すぐに食べる」と言うルールを作りました。

また「〇〇屋さん」のような、ごっこ遊びを兼ねてひと手間かけで作るような知育菓子も、わが家は食べ切れない傾向があります。ひと手間かける=すぐに食べられないので、お腹がペコペコの時は避けられて、いつまでも残りがち。そのため、こういった知育菓子はストックせず、子どもが「やってみたい!」と思ったそのテンションの時に買って、すぐに消費するようにしています。

もし、整理する過程で捨てるモノがあまりにも多かったり、普段から食材の消費に追われているような感覚がある場合、自分が管理できる量を超えている可能性があります。全体のストック量を少なめにして、しばらく様子をみてもいいかもしれません。

一箇所にまとめる

お菓子や食材の整理が終わったら、ようやく収納です。間取りや作り付け収納の大きさなど、ご家庭によって条件が異なるので、共通して大切にしたいことをお伝えします。

まず、収納場所はなるべく一箇所にまとめます。「何が、どこに、どれくらいあるか」という情報を把握しやすくするためです。先ほどお伝えしたお菓子や食材に記載している賞味期限も、ひとつひとつ常に覚えておくことは難しいですよね。それらを一気に確認できるようにするため、まとめて置くように心がけます。ちなみに、画像はわが家のお菓子収納です。キッチンの食器棚の一部、カトラリーなどが入っている引き出しの左半分にまとめています。

また、人によってはキッチンの中でもなぜかお菓子や食材が分散して置かれていることがあります。住んでいる本人は、その様子が「景色」として当たり前になっているので気がつきにくいもの。あちこちに収納されていると、在庫確認のための動作が多くなってしまいます。振り返ったり、屈んだりといちいち大変ですよね。分散収納に明確な理由があれば問題ありませんが「なんとなくそこに置いている」ぐらいであれば、この機会に見直してみましょう。

特に、自分だけでなく、家族も出し入れするお菓子や食材の場合、一箇所にまとめていないとトラブルになる場合も。「あれどこ?」「いつもの場所にあるよ」「ないよ、どこ?」「こっちにあるじゃない!(怒)」このようなやりとりを防ぐためにも、収納場所の見直しをしてみましょう。

引き出しに収納する場合は「上から一覧」できるように

お菓子や食材を引き出しに収納する場合、必ず上から一覧できるように収納します。「何が、どこに、どれくらいあるか」を一回で把握するためです。

浅い引き出しは問題が起こりにくいですが、20cm以上の深い引き出しの場合は注意が必要です。ケースを上下に重ねることはNG。どうしても死角ができてしまいます。また、深い引き出しだとたくさん入るからといって、ギッチリ詰めこんでしまうのもNG。食品ロスを防ぎ、出し入れしやすくするためにも余裕を持って収納しましょう。

また、引き出しを動かしているうちに中身が混ざってしまい、細かいモノが迷子になってしまうことがあります。そんな時は市販のケースを入れたり、お菓子の缶を再利用したりして、適宜「仕切り」を入れると混ざりくくなります。使えそうな箱がない場合でも大丈夫。余っている紙袋を折って箱型にしたり、お菓子のマチ付き外袋を折り返して強度を増したり。まずは収納グッズを買わずに、家にあるモノで工夫するだけでもグッと使いやすくなりますよ!

扉の中に収納する場合は「見える収納ボックス」を

お菓子や食材を扉の中に収納する場合、収納ボックスを活用します。その際、深すぎるボックスは避けたほうがベター。なるべく中身を隠しすぎない、浅めのボックスが便利です。なぜなら、普段扉で隠れている収納の場合、当然ですがボックスの中身をひとつひとつ把握することは困難です。お菓子や食材のパッケージは、私たちが直感的に「あるorない」を判別するための大事な情報です。パッケージには賞味期限など必要な情報も書いてありますので、なるべく生かすようにします。浅いボックスを使うと細かいモノが沈み込みすぎず、見つけやすいというメリットもありますね。

そして、収納ボックスの色選びも重要です。中身が一瞬でわかるよう、なるべく透明や半透明を選びます。向こう側が見えるメッシュ素材やワイヤー素材もオススメです。画像はわが家の食材収納の様子。半透明の浅いボックスを活用しています。こうすることで、収納の扉を開けた瞬間に「何が、どこに、どれくらいあるか」把握しやすくなります。

思い切って「収納しない」もOK!

夏休み中、とにかくお菓子をよく消費する。在庫管理を少しでもラクにしたい!そんな時は、思い切って収納せず「よく見える場所に置いておく」でもOKです。ただし、子どものお菓子の場合、食べる時間や量など、ルールを守ることが前提ですが。そのまま置く場合も、ガサゴソ探さないといけない深いボックスはNG。浅めのボックスやトレーなどを活用して、在庫の有無がパッとわかるようにしましょう。

この「収納せずに置く」というワザは、頂き物に対しても使えます。お土産やお中元、ふるさと納税の返礼品など、自分の意思で買ったわけではない食材は、収納してしまうと存在を忘れがち。普段の食生活のサイクルに入っていないアイテムは、食べるタイミングを失ってしまいやすいです。そういうモノは、思い切って一等地に見えるように置きます。例えば、わが家の場合「頂き物は、電子レンジの上」というルールを設けて、すぐ食べるようにしています。この方法は、冷蔵庫の中にも有効です。「ここから食べる」などラベルを貼って注意を向けやすくしておくと、無理なく食べ切ることができます。

ただし、このワザには「収納するor出す」のメリハリが大事です。普段からお菓子や食材の多くが出しっぱなしになっていると判別しにくいです。そのためにも、収納から溢れ、食べ切れていないお菓子や食材はないかよく確認して、ストック量をコントロールしていきましょう。

いかがでしたか?今回は「お菓子と食材の収納」についてご紹介しました。もうすぐお盆休みですね。「片づけ」というと腰が重い方もいらっしゃるかもしれません。ですが、お菓子や食材は特に期限が書いてあることが多く、とても整理しやすいアイテムのひとつです。少しずつ見直して、スッキリしたお家で夏休みを過ごせますように。参考になれば嬉しいです。

記事監修

水谷妙子|整理収納アドバイザー

無印良品で商品企画&デザインを13年間務める。手がけた商品は500点超。調べた他社商品は5,000点超。2018年「ものとかぞく」を起業し、個人宅や店舗などの整理収納サービスやお片づけ講座を行うかたわら、雑誌やWebでも活動中。フォロワー5.1万人を超えるInstagramでは、マネしやすい整理収納アイデアやモノ選び情報を発信中。7歳4歳2歳の3児の母。

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