【子どもの新型コロナ】デルタ株で子どもにも感染拡大中。感染したときの対策と家庭内感染予防の基礎知識

新型コロナウイルスの流行は、第5波によって新たな局面を迎えています。これまでは子どもの感染は比較的少なかったのですが、デルタ株の流行によって子どもにも感染者が増えています。「国立成育医療センター」作成の資料から、子どもが感染したときの注意点をまとめました。

新型コロナの悪化を防ぐには、子どもの様子をよく見ることが大切

子どもは新型コロナウイルスに感染しても、大人とは異なり、多くの場合は軽症(軽いかぜ程度)です。デルタ株の流行で発熱する子も増えてきましたが、自宅療養の場合は保健所や医師の指示に従ってください。

基本的には機嫌がよく、顔色が普通で食欲があれば心配いりません。ただし次の様子が見られたときは、担当の保健所またはかかりつけの小児科に、至急相談してください。

要チェック 子どものこんな様子

①意識がハッキリしない

②機嫌が悪い

③食欲がない

④水分が摂れない

⑤顔色が悪い

⑥息苦しそう

⑦嘔吐を繰り返す

家庭内感染を防ぐ8つのポイント

家族が新型コロナウイルスに感染した場合、家庭内感染を広げない対策が必要です。8つのポイントを実行して、家庭内感染を食い止めましょう。

Point1 部屋・スペースを分ける(ただし子どもは、事故が起きないように注意する)

Point2 感染者のお世話をする人を、できるだけ1人に絞る

Point3 感染者・お世話をする人は、お互いに不織布マスクをつける

Point4 感染者・お世話をする人は、こまめに手洗いをする

Point5 日中はできるだけ換気をする

Point6 手がよく触れる共用部分の掃除・アルコール消毒をする

Point7 汚れたリネン、衣類は洗濯する

Point8 ゴミは密閉して捨てる

 

家庭内感染を防ぐための、子どものお世話&ケアの仕方Q&A

万一、子どもが新型コロナウイルスに感染した場合、家庭内感染を広げないためにはお世話の仕方などにも注意が必要です。気になるギモンをまとめました。

 Q 自宅療養中、子どももマスクはしたほうがいいの?

A 2歳未満の子は、危険なのでマスクは不要です。

2歳未満の子のマスクの着用は、息が詰まるなどの危険があるので不要です。

また2歳以上の子が感染し、部屋で1人で休養しているときはマスクをつける必要はありません。

ただし家庭内感染を防ぐためには、大人は不織布マスク必須。お世話などで子どもと触れ合うときは、2歳以上の場合は、可能ならばマスクをつけてください。

 

Q 子どものうんちからも、新型コロナウイルスは感染するのでしょうか?

A うんちからも感染するので、おむつ替えのときは注意を

新型コロナウイルスは、便にも排出されます。そのためおむつ交換のときは、おむつ交換用シートを使用するか、交換後におむつを替えた場所をアルコール消毒してください。

おむつを捨てるときは、ビニール袋を2重にして密閉して捨てましょう。使用済みマスクや、鼻をかんだティッシュなども同様です。

おむつ替えの後は、ハンドソープで手を洗ってください。

またトイレトレーニングが終わっている子が感染した場合は、トイレで用を足した後は蓋を閉めてから水を流すようにしましょう。用を足した後は、親子でハンドソープを使ってしっかり手洗いをしてください。

トイレからも感染は広がるので、感染者がトイレを使った後は、トイレ用洗剤でしっかり掃除をしてください。

 

Q 感染した子のお世話をするとき、大人は不織布マスクをつけるだけで大丈夫?

A 感染対策には使い捨てエプロンや手袋をつけるのが有効です

子どもの体を拭いたり、おむつを替えたり、抱っこしたり、添い寝をしたりするときは不織布マスクに加え、できれば使い捨てのエプロン(袖つき)や手袋を使ってください。お世話の後は、ハンドソープでしっかり手を洗うことが大切です。

 

Q 家庭内感染を広げないために、共有してはいけないものを教えて

A 歯磨き粉、タオルなどは共有しないでください

家族に感染者がいる場合は、手に触れたり、口にするものは基本的にはすべて共有しないほうがいいです。歯磨き粉やタオル、バスタオルなどの共有もやめましょう。

 

*この記事は、国立成育医療研究センターの公式HP「新型コロナウイルスに感染したお子さんが自宅療養される際のポイント」新型コロナウイルスに感染したお子さんが「自宅療養」される際のポイント | 国立成育医療研究センター (ncchd.go.jp)を再構成しています。

監修/国立成育医療研究センター 構成/麻生珠恵

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