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レゴを通して広がる子どもの世界
小さなお子さんから大人まで年齢問わず人気があるレゴ®ブロックですが、幼少期の知育玩具として取り入れているご家庭も多いですよね。ですが、一緒に遊んでいるとどこまで親がサポートしていいのか悩むことも…そこで今回はHugKum編集部がレゴジャパンで子どもの創造性を引き出すようなレゴ®ブロックの遊び方、子どもの成長に合わせた商品の選び方などを聞いてきました。
レゴジャパン株式会社
橋本 優一さん/シニア ブランド マネージャー
入社以来レゴ®シティ、レゴ®スーパーマリオ™等のブランドマネージャー業とブランド トータルでのブランディング活動を担当。2021年からはレゴ®フレンズ、ドッツも担当する。
和田 めぐみさん/ブランドマネージャー
現在レゴ®デュプロを中心としたプリスクールと、大人向け商品を取り扱う「大人レゴ」の担当をしている。
1歳からはじめられる!レゴ®ブロックで育む親子のコミュニケーション
レゴ社が考える遊びの重要性、レゴ®ブロックで遊ぶときに子どもとどういった観点で関わっていくとよいのかアドバイスをお願いします
橋本さん:レゴ®ブロックは、1歳から遊べる商品が販売されています。ブロックをまだ組み立てられないお子さんと遊ぶときは、親御さんがサポートしてあげると思うのですが、ひとりでブロック遊びができるようになってもすごく大事なのが親御さんの関与、サポートです。
子どもがブロックで何かを作ったときに、すごいね!できたね!どういうものなの?というような話しかけを子どもにしてあげるというのが非常に大切。「プライド オブ クリエイション」という、できた喜び、達成感、満足感、というのを他者から認められたときにお子さんは伸びる要素をたくさん持っています。これは、お子さんが何歳になっても続けていくことが大切です。
子どもの成長に合わせたレゴ®ブロックの選び方
ーたくさんの商品の中から年齢に合わせたレゴ®ブロックの選び方を教えてください
和田さん:人間の脳は5歳までに90%くらい発達すると言われ、とても重要な時期だということをレゴ社でも認識していて、子どもの成長に基づいて一緒に遊び方をフォローできるような形に商品が密に設計されています。
デュプロ®シリーズは、お子さんが育っていく中で必要な3つのEQスキル「自信、自己表現、粘り強さ」を推奨しています。デュプロのブロックはレゴ クラシックの2倍サイズになっていて、一緒に組み合わせて遊ぶことができスムーズに次のステップに移行できるようになっています。
橋本さん:商品パッケージに対象年齢が表記されていますが、ちょっと難しめというのが目標になっています。表記は目安にしていただいて、年齢に合わせるのではなく子どもがやりたいと言えば次のステップに進んでもいいんです。それも子どもの自己表現なので、親御さんはサポートしてあげたらいいのではないかと思います。
和田さん:デュプロとシティの間に4+という商品があるのですが、これがすごくおもしろいんですよ。ブロックはシティと同じなのですが、1個ずつの部品が大きく作られていて、数少ない部品で構成できるようになっています。比較的短い時間で組み立てることができるので、ちょっと頑張れば完成の満足感が得られる。そこで楽しさを感じてもらえれば次のステップに進みやすいのではないかと思います。
子どもの集中力を高めるサポートの仕方
ー子どもと遊んでいると、自分で組み立てるのではなく「ママやって!」となってしまうことがあります。子どもが自分で集中して遊べるサポートの仕方などあったら教えてください
橋本さん:レゴ社では、子どもが楽しく遊べるサービスがいろいろあります。スマホのアプリで説明書が確認できる商品がほとんどになってきているのですが、アプリの説明書は3Dで見れるので組み立て方がより分かりやすくなっていて、スクリーン上で回転させて裏がどうなっているのかなど確認しながら進めることができます。子どもが理解しやすい説明書を用意すれば、自分で作ってみよう!という気持ちになると思います。
また、大きな箱の商品など根詰めてやると時間がかかるので集中力が切れてしまう。大きな作品を作るときは分けて作業することも大切だと思います。今日は5ページまでやって終わりにしようとか区切りを作ってもいいのかなと。工程ごとにブロックが袋で分かれているので、1袋できたらすごいね。できたじゃん!明日また2袋目やってごらん。というような声がけのサポートをしながら進めていけたらいいですね。
声がけを続けることで、粘り強さや自信というところを育む。親子との関わり方として出来上がったものだけを褒めるのではなく、そこにいくまでの過程もすごく大切です。
遊びにルールはない!レゴ®ブロックは完成してから遊びがもっと広がる
ー見本の作品を作った後にもう一歩踏み込んだ遊び方の提案などありましたら教えてください
橋本さん:説明書通りに作品を作ったあと、レゴ®ブロックの本当の楽しさはそこから始まります。リビルドといって、作ったものを組み替えていく楽しみ方もあります。例えばブルーの車を 赤の車にしたら?と親御さんがお題を出すと子どもは車を分解して家にあるブロックで新しく作り始めます。子どもにやってみようかなと思わせるような、ひらめきの声がけをしてあげると、あっというまに原型がなくなります。ほかの商品と組み合わせたり、家にあるおもちゃや割りばしなどを使ってもいいんです。
和田さん:ごっこ遊びと組み合わせると、より創造の世界が広がりやすくなるなります。例えば、泥棒が脱獄してポリスカーが追いかける、そうすると速い車を作る方法を考えて車に羽をつけたり、タイヤを変えたりしてあったらいいなを作っていく。そうすると、自然とリビルドして自分の好きな世界を作っていく。作品を壊す勇気も必要ですね。一度壊すことでこの先にもっと楽しいことがある。完成した作品は写真に残しておくのもおすすめです。出来上がったものを見比べると、子どもの成長を感じることができたり新しい発見があったりします。
レゴライフというアプリがあるのですが、そこでは自分のレゴ®ブロック作品の写真を投稿できるようになっています。ほかの子の作品を参考にして新しい作品にチャレンジしたり、自分の作品を発表することがまた自信にもつながります。
親も一緒に楽しめば子どもの楽しい思い出と経験になる
子どものやりたい!という好奇心を引き出して、できた!という達成感を一緒に喜ぶ。子どもとみっちり遊ぶ時間がなくても1日5分だけでも、無理なく長期的に続けていくことが大切。完成したら終わりではなく新しいものを作り続ける、遊びにルールはない!子どもの創造力を育むには親のちょっとしたサポートがとても重要だということを教えてもらいました。
オフィスの中にはレゴ®ブロックの作品がたくさんありました。入口に設置されていたペン立てもレゴ®ブロックで作られていてかわいい♡とチェック。さっそく家に帰って子どもたちと一緒にペン立てを作ったらすごく楽しい!目的やアイデアがあると夢中になって遊べますね。レゴ社のホームページでは、商品についてだけではなく作品アイデアなども発信しています。ぜひ、遊びのヒントを探してみてくださいね。
レゴジャパン公式ホームページは>こちら
文/やまさきけいこ
構成/HugKum編集部