幼児に緑茶やほうじ茶はNG!脳の成長には“カフェインマネジメント”が必須!

3~5歳児の3人に1人はカフェインを摂取!? 

子どもは新陳代謝が活発で、寒い季節でも運動をすると汗をかいたりします。また乾燥によってのども乾きやすいので、冬も水分補給を心がけて欲しいのですが、幼児のカフェイン摂取が問題になっていることをご存じですか?

アサヒ飲料(株)&「おやこ保健室」は共同で、満3~5歳の子どもをもつ20~40歳代の女性1,030人に調査したところ、なんと3人に1人の子がカフェイン飲料を飲んでいるという結果が!

カフェインが与える子どもへの影響について、神経行動薬理学を専門にされている、元東京福祉大学教授・栗原久先生にお話をうかがいました。

緑茶やほうじ茶などで、カフェイン摂取している子が多い

お母さんの中には、カフェイン飲料というと“大人が飲むもの”と考える方もいるのではないでしょうか!? しかし3~5歳の子どもの3人に1人は、カフェインを摂取しているという結果が!

[子どもが飲むカフェイン飲料のトップ5]

1位 緑茶 34.5

2位 ほうじ茶 29.9

3位 ココア 25.7

4位 コーラ 14.5

5位 コーヒー牛乳 12.5% 

      

 

乳幼児期は、心も体も健やかに成長してほしい時期。そのため脳の発達、とくに知性や理性をつかさどる前頭前野に影響を与えるといわれるカフェインは控えるのがベター。水やノンカフェインのお茶などに切り替えてみてはいかがでしょうか。

カフェイン摂取が子どもに与える影響は!?

集中力の低下や落ち着きがないなど、子どもの様子に異変が

日本にはカフェイン摂取の基準がありませんが、欧米各国には基準があり、カナダは4~6歳の子どもには45mg未満/日を推奨しています。これは緑茶やほうじ茶、ウーロン茶だと約200ml分に相当。

朝、昼、夕の食事のたびに緑茶やほうじ茶を飲んでいては、カフェインの摂り過ぎということがわかりますね。

[カフェイン含有量の目安]

出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)*「十六茶」については、アサヒ飲料(株)調べ

 

また、子どもは脳が未発達であり、肝臓での代謝機能が大人よりも低いため、お母さんやお父さんと同量のカフェインを摂取するのは危険!

カフェインは多く摂取すると脳を刺激し、“落ち着きがない”“多弁””不眠“などの興奮状態に陥りやすくなります。そして数時間後、カフェインの作用が消失すると、逆に抑うつ状態が強まり“集中力や積極性の低下”“眠気”“だるさ”が増すと言われています。

子どもは顕著に現れやすいので、例えば幼稚園児の場合は、園での活動に集中できない、イライラしてお友だちとトラブルを起こしやすい、先生の話を聞けない…など気になる様子が現れるはずです。

心当たりがあるお母さんは、カフェイン飲料を飲ませ過ぎていないか確認してください。

“カフェイン・マネジメントブック”を活用すると、1日のカフェイン摂取量がわかります。

ダウンロードはこちらから。

https://www.asahiinryo.co.jp/16cha/sp/column/

エナジードリンクなどを誤飲した場合はどうする?

けいれんなどを起こしたら、すぐに救急車を!

乳幼児は、エナジードリンクや缶入りコーヒーなどを誤飲し、カフェインを大量摂取する危険性があります。カフェインを大量に摂ると、ぐったりしたり、顔色が悪くなったり、けいれんを起こしたり、最悪の場合は命に関わることもあるので、子どもの様子がおかしいときは、すぐに救急車を呼び、カフェインを大量摂取したことを必ず伝えてください。

乳幼児がいる家庭では、カフェイン飲料は医薬品と同様に考えて、子どもの手の届かない場所で管理しましょう。

取材協力/元東京福祉大学教授 栗原久先生、アサヒ飲料株式会社 構成/麻生珠恵

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