「ミステリと言う勿れ」で過去と現在のストーカー事件がリンク!門脇麦の演技力にも絶賛の声【連載第9回】

PR

月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」第9話では、過去に起こったストーカー事件にまつわる衝撃的な事実が語られ、それが現在進行系の事件とつながるという巧みなストーリーテリングにうなりました。

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

明日、菅田将暉主演の月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」(毎週月曜21時~)の第10話が放送されます。前9話では、菅田さん演じる久能整(くのう・ととのう)が、整の大学で心理学の教鞭をとっている天達春生准教授(鈴木浩介)から誘われた「ミステリー会」で、いくつかのストーカー事件の意外な真相が明かされました。

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

ミステリー会は、架空の事件の謎解きをミステリーマニアが楽しむ会という設定だったのに、実際に起きた過去のストーカー殺人事件のトリックが展開されると共に、ある犯人が企てた殺人事件が同時進行で進んでいたことが発覚!

過去と現在の事件が交錯していくストーリー展開は、このドラマならではの真骨頂!また、最後のシーンで、ライカ役の門脇麦の演技力が、SNSで絶賛されました。

第9話のここにしびれた!

(これより以下、9話のネタバレを含みます)

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

天達の元パートナーで、整の恩人といえる存在の美吉喜和(水川あさみ)がストーカーに殺害されたのは、天達の同級生・橘高勝(佐々木蔵之介)がうっかり喜和の居場所を電話でストーカーに話してしまったことが原因だったようです。

橘高はそのことを天達にずっと言えずにいたようですが、天達は真相を知っていながら、橘高自身が打ち明けるのを待っていたようです。

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

整から自分が犯した罪を追求された橘高が彼に「君も俺を恨めばいい。喜和さんを殺したの、俺なんだから。罵っていいよ」と投げやりに言いますが、整は「喜和さんの事件が起こったのは、橘高さんのせいじゃいです」とキッパリ言い返します。

コミックス7巻より ©田村由美/小学館

また、整は「あなたは人の役に立とうとして、犯罪に巻き込まれただけです。本来はケアされるべき側の人でした」と持論を展開。

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

続けて「きっと問題なのは、ミスしたことじゃなくて、それを話さなかったことです。話せていれば、次の被害はなくて、橘高さんも怖がらずに済んだ」と言いますが、確かにそのとおりです。

ここで浮き彫りになったのは、社会から孤立していた橘高の孤独さです。すなわち、橘高がもっと天達をはじめ、親しい人たちに胸の内を明かせる性格だったなら、第二の悲劇は生まれなかったことでしょう。

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

その後、橘高が現在進行形のストーカー殺人事件にまで関わっていたことが判明。それを暴いたのは、刑事という身分を隠してミステリー会に参加していたデラ(田口浩正)とパン(渋谷謙人)の2人でした。さらに橘高は事前に入念な準備をした上でミステリー会の参加者全員を殺害する計画を企てていたことにも衝撃を受けました。

コミックス7巻より ©田村由美/小学館
コミックス7巻より ©田村由美/小学館

そう、8話冒頭から何度もリピートされた「殺すのか?殺されるのか?やっぱり殺すしかないんだろうな」という文言は、どうやら橘高の心の葛藤だったようです。天達が「殺す選択肢のある人間には、殺される選択肢も生まれてしまう」と語りましたが、この会に呼ばれたことで、橘高も天達からの復讐を恐れていたようです。

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

とはいえ、橘高は喜和の事件については、自らの過ちを悔いていました。でも、彼が他の犯罪に手を染めるようになったのは、仕事でのストレスや親の介護などで、彼自身がどんどん追い込まれていたから。このへんのくだりは、まさに現代の社会問題が反映されていて、身につまされる思いでした。

最後に橘高は逮捕されますが、天達が「橘高、親御さんのことは僕らが何とかするから、心配するな」と声をかけます。この天達らしい心遣いが涙を誘いました。

ライカ役の門脇麦の演技力に舌を巻く!

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

最後のシーンで、門脇麦演じるライカが登場しました。風呂光が病院でライカを見かけるのですが、その後、ライカが失神してしまいます。看護師から「大丈夫ですか? 千夜子さん!」と声をかけられて目覚めたライカは、まるで別人のように弱々しい少女になっていました。

「ここ、どこなの?」「私、何でここにいるの?」とおびえたようなか細い声で問うライカ。それを見て、風呂光は動揺を隠せませんでした。SNSでもライカは二重人格なのか!?と驚きの声が多数上がりました。

もともと原作ファンから、“難役”と言われていたライカ役。確かに門脇さんのスイッチを切り替えたような演じ分けを見て、息を呑みました。

果たして、ライカと千夜子の関係性とは?もともと演技派女優として知られる門脇さんだけに、その実力が遺憾なく発揮されていきそうです。

第10話では、ライカと千夜子の関係性が明らかになる!

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

第10話では、整とライカが、2人で初詣に出かけることに。整は大晦日からソワソワしながらも、無事に神社でライカと合流。2人はお参りをしたあと、おみくじを引いたり、屋台のたこ焼きを頬張ったりと、2人の時間を楽しみます。

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

その後、入った焼肉屋で、ライカは整に、妹の千夜子の話をします。果たしてその内容とは!?今回も放送が待ち遠しいです!

「ミステリと言う勿れ」フジテレビ系列 月曜夜9時から放送見逃し配信はFODTverでご覧ください(放送後、最新話が公開されます)

文/山崎伸子

 

田村由美|472円(税込)
『BASARA』『7SEEDS』の田村由美、最新作!
カレー好きで天然パーマの大学生・久能 整(くのうととのう)がある日、
殺人事件の容疑をかけられて…!?整の言葉に、事件の謎も人の心も解きほぐされていく新感覚ミステリ-。
月刊フラワーズ(毎月28日頃発売)にて連載中!

 

 

連載バックナンバー

「ミステリと言う勿れ」子どもを虐待する親、親を見舞わない子どもを語る整の言葉とは【連載第6回】
明日、菅田将暉主演の月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」(毎週月曜21時~)が放送されます。前回放送された6話では、菅田さん演じる久能整(くのう...
『ミステリと言う勿れ』整の「闘病は闘いじゃない」に納得。門脇麦の存在も光る!【連載第5回】
スリリングな謎解きと、予想の斜め上をいく犯人像に度肝を抜かれつつ、心に響く言葉が織り込まれている、菅田将暉主演の月9ドラマ「ミステリ...
「ミステリと言う勿れ」母親への愛と憎しみが背中合わせだったという衝撃【連載第4回】
菅田将暉主演の月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」(毎週月曜21時~)の第4話の世帯視聴率は13・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、またま...
【「ミステリと言う勿れ」連載第3回】久能整の沁みる一言!人の気持ちを察するスキルを、なぜ仕事以外で発揮できないのか?
菅田将暉主演の月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」(毎週月曜21時~)が絶好調です!1月24日(月)に放送された第3話は、平均視聴率(世...
なぜ、いじめられる方が逃げなきゃいけないのか?菅田将暉演じる久能 整が問う【ドラマ「ミステリと言う勿れ」連載第2回】
月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」レビュー連載第2回 毎回、心に刺さる名台詞がSNSでも反響を呼んでいる菅田将暉主演の月9ドラマ「ミ...
菅田将暉が“舌”好調!永山瑛太が醸すカリスマ性にも注目【ドラマ「ミステリと言う勿れ」の魅力を語る連載第1回】
月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」初回が高視聴率をマーク! 菅田将暉主演の月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」(毎週月曜21時~)の第2...

編集部おすすめ

関連記事