『ミステリと言う勿れ』整の「闘病は闘いじゃない」に納得。門脇麦の存在も光る!【連載第5回】

PR

菅田将暉主演の月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」第5話で、遂に門脇麦演じる謎めいた少女ライカが登場。6話以降、菅田さん演じる久能整と関わっていくもう1人のヒロイン的ポジションになりそうです。

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

スリリングな謎解きと、予想の斜め上をいく犯人像に度肝を抜かれつつ、心に響く言葉が織り込まれている、菅田将暉主演の月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」(毎週月曜21時~)。第5話では、今後ドラマの展開の鍵を握る、謎多き美女を好演する門脇麦演じるライカが降臨!

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

菅田さん演じる久能整(くのう・ととのう)は、相変わらず行く先々で、様々な事件に遭遇しますが、第5話ではオカルト的な物語が展開されました。ゲスト俳優は小日向文世でしたが、整との掛け合いでは、研ぎ澄まされた引き算の演技を見せ、観る者は大いに引き込まれたのではないかと。

2月14日(月)に放送される第6話では、整がなぜか連続放火事件に関わっていくことに。どうやらそこにライカの加勢も入りそう。その前に、まずは整の推理能力にうなった前回の見どころと、ライカとの出会いのシーンを振り返ってみましょう。

第5話はここがしびれた!

(これより以下、5話のネタバレを含みます)

(これより以下、5話のネタバレを含みます)

5話は、爆弾魔の三船三千夫(柄本佑)とのやりとりのあと、頭を打った整(菅田将暉)が、大事をとって大隣総合病院で検査入院をしたところからスタートしました。

整の入院先に、差出人不明の荷物が届きます。整はメッセージカードの内容から、送り主が犬堂我路(永山瑛太)だと察知しました。赤いバラなどが敷き詰められた箱には、ラピスラズリの石が入った射手座のマーク入りの指輪が入っていました。

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

たまたま、整を訪ねてきた刑事の風呂光聖子(伊藤沙莉)が、うっかりその指輪と、カードの「会いたい」という文言を目にして、整に恋人がいると勘違いし、予想外の真実に動揺します。ここへ来て、風呂光の乙女な部分が垣間見まれ、思わずニンマリ。

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

夜になり、整は隣のベッドに元刑事で今は退職したという入院患者・牛田悟郎(小日向文世)がいたことに気づきます。やがて彼が、相棒の刑事、霜鳥信次(相島一之)と共に担当したという2つの事件の話を投げかけ、整に推理させていきます。

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

無理難題と思われるような事件なのに、淡々と解決に導いていく整のクレバーさがなんとも小気味いい!このドラマは、1回の放送に、複数の謎解きが入ってくるという太っ腹ぶりが最高です。もちろんそこは田村由美の原作どおりですが。

コミックス4巻より ©田村由美/小学館

視聴者同様に、牛田もどうやら整の洞察力に感心している様子。続く3問目は、22年前に売春する女性が次々に殺害されたという未解決事件に関するものでした。当時の容疑者は羽喰玄斗と特定されていたのに、逮捕には至ってないという話に。この事件が、これまた驚くべき結末を迎えました!

連続殺人事件に同僚の刑事が関与していたというまさかの展開

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

今回の未解決事件も意外なところに着地しました。なんと事件の真犯人は、おそらく誰もがノーマークだったに違いない元刑事の霜鳥でした。

霜鳥が自らのスキャンダルを隠そうとして女を殺害しましたが、すでに3人を殺害していた羽喰玄斗の犯行として偽装したのだとか。牛田は現役時代、捜査中にその証拠をつかんでいましたが、そのことを墓まで持っていこうとしていたようです。

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

でも、結局、紆余曲折を経て、牛田は自分が死ぬ前にその証拠を警察に送っていたそうで、牛田の病室を訪ねてきた霜鳥は警察に逮捕されました。

このやりとりも興味深かったのですが、今回一番ぐっときたのは、「闘病」という言葉にまつわる整の持論です。

コミックス4巻より ©田村由美/小学館

整は「“闘う”というから勝ち負けがつく。有名人が亡くなった時、報道でこう言います。『病には勝てず』『病気に負けて』と。どうして亡くなった人を鞭打つ言葉を無神経に使うんだろう。闘いじゃない。治療なんですから」と苦言を呈しました。

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

そこで牛田は「病と闘うぞという気持ちも大事なんだよ」と穏やかに諭しますが、整は「それでも人は、病に負けたから死ぬんじゃないです」とキッパリ言いました。その時の牛田が見せた穏やかな表情が、この回の救いだったかと。

ちなみに整は、牛田が霜鳥を訴えた複雑な心情までちゃんと見抜いていて、そこを霜鳥に説明するくだりにも心を打たれました。毎回、安直な美談に持っていかず、ちゃんと含蓄のある人間ドラマとして帰結する点が、本当に秀逸です。

第6話では、整がライカのサポートを得て連続放火殺人事件に挑む

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

ライカから、翌日午後3時に再び温室に来るように支持された整。退院手続きを済ませた整は、ライカが指定した時間までに昼食を食べようとして病院のレストランへ行き、患者の下戸陸太(岡山天音)とぶつかって、難癖をつけられます。

©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン

やがて、整は下戸が、連続放火事件と関わりがあることに気づいていきますが……!いよいよこの回で、ライカが重要な役どころとして物語に絡んでいくので、その神秘的な存在感に要注目!

文/山崎伸子

「ミステリと言う勿れ」フジテレビ系列 月曜夜9時から放送

見逃し配信はFODTverでご覧ください(放送後、最新話が公開されます)

 

田村由美|472円(税込)
『BASARA』『7SEEDS』の田村由美、最新作!
カレー好きで天然パーマの大学生・久能 整(くのうととのう)がある日、
殺人事件の容疑をかけられて…!?整の言葉に、事件の謎も人の心も解きほぐされていく新感覚ミステリ-。
月刊フラワーズ(毎月28日頃発売)にて連載中!

 

 

連載バックナンバー

「ミステリと言う勿れ」母親への愛と憎しみが背中合わせだったという衝撃【連載第4回】
菅田将暉主演の月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」(毎週月曜21時~)の第4話の世帯視聴率は13・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、またま...
【「ミステリと言う勿れ」連載第3回】久能整の沁みる一言!人の気持ちを察するスキルを、なぜ仕事以外で発揮できないのか?
菅田将暉主演の月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」(毎週月曜21時~)が絶好調です!1月24日(月)に放送された第3話は、平均視聴率(世...
なぜ、いじめられる方が逃げなきゃいけないのか?菅田将暉演じる久能 整が問う【ドラマ「ミステリと言う勿れ」連載第2回】
月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」レビュー連載第2回 毎回、心に刺さる名台詞がSNSでも反響を呼んでいる菅田将暉主演の月9ドラマ「ミ...
菅田将暉が“舌”好調!永山瑛太が醸すカリスマ性にも注目【ドラマ「ミステリと言う勿れ」の魅力を語る連載第1回】
月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」初回が高視聴率をマーク! 菅田将暉主演の月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」(毎週月曜21時~)の第2...

編集部おすすめ

関連記事