小学5年生の息子が「脱毛したい!」親がかけてあげる言葉は?【性の赤裸々相談室】

高校や小学校の保健室の先生を経て、現在はフリーランスの性教育講師、思春期保健相談士として活動しているにじいろさん。1、2回目ではアダルト動画や自慰行為のお悩みに回答いただきましたが、今回は脱毛やプライベートゾーンなど、子どもの身体に関するお悩みへの対処法を聞きました。

お悩み相談⑥「ムダ毛を気にする息子。剃ってあげるべき?」

Q. 脚や腕の毛が濃くなってきて、中学生の姉の影響なのか、息子が「剃りたい」と言っています。男の子でも体毛を気にするの?(Mさん 娘14歳、息子11歳)

A.「本人の意思を尊重してあげましょう」

最近ではムダ毛のことだけでなく、メイクなど、身だしなみに気を遣う男の子が増えてきています。逆に、全く気にしない子ももちろんいます。

もし、脱毛サロンに行きたいと言った場合は、なぜ行きたいのかを聞いてみてもいいでしょう。脱毛はマストではないこと、金銭面やその他のリスクもあることも伝える必要があります。

●脱毛をしたいと子どもが言ったら

「脱毛をしたいならしてもいい」

「男の子なんだから気にしなくていい、と言うのはNG!」

男だから、女だからと線引きするのではなく、その子がしたいという気持ちを大事にしてあげましょう。自分で剃る場合は、カミソリの使い方など安全面、衛生面についても話しておくと安心ですね。

お悩み相談⑦「子どもに永久脱毛をさせてもいい?」

Q. YouTubeのCMで永久脱毛を知り、自分もやりたいと言っているのですが、小学生でも永久脱毛はできますか?(Cさん 娘10歳)

A.「脱毛したい気持ちを否定しない」

親子脱毛や学割など、今は子どもの脱毛がいろいろありますよね。最近は脱毛をすすめる情報をよく見かけますが、企業のお金儲けを目的にした広告が多いので、流されすぎないようにすることも大切です。また、脱毛サロンやセルフでもそうですが、脱毛することで肌へのダメージがあるということは話しておきましょう。

大事なのは脱毛したいと思っている気持ち自体を否定しないということです。

「このくらいの毛なんて気にならないよ」とは言わず、「毛が気になるんだね。じゃあ、どうするか一緒に考えよう」などと話し、相談に乗ってあげてください。もちろん、何もしない、というのも選択肢の1つです。もしする場合であっても、セルフ、医療脱毛、脱毛サロンなどいろいろありますので、メリットデメリットを一緒に調べてみてもいいですね。

「自分の気持ちや身体を大切に」声かけも大事!

正直なところ「そのくらいのこと」と私たち親が思うようなことでも、子どもにとっては大問題! ムダ毛を処理したいなど、子どもの気持ちを尊重し、その実行の手助けができるよう支えていきたいですね。

記事監修

にじいろ|性教育講師・思春期保健相談士
元保健室の先生であるにじいろさんが性教育を行う対象は子どもだけではなく、保護者や教員など様々。現場の声と知識を活かして、多岐にわたる活動をしている。昨年出版した著書「10代の妊娠」(合同出版)では、10代の子どもの妊娠や出産、中絶など、リアルな性の悩みを紹介し話題となっている。

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取材/本間綾

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