毎日の献立決めがめんどう…。でも大丈夫!「成功する子は食べ物が9割」の著者対談で見えた献立のコツとは?

予防医療・栄養コンサルタントの細川モモさん監修の本「成功する子は食べ物が9割」シリーズは、累計16万部のヒットとなり、ママパパのバイブル的な存在。最新刊である「成功する子は食べ物が9割 栄養ぐるぐるレシピ」(主婦の友社)から、毎日の献立でチェックするべきポイントを抜粋して紹介します。栄養のプロお二人の対談内容もすぐに役立つアイディアがたくさん!

献立決めは「がんばりすぎない」が続けるコツ

仕事後に頑張りすぎていない?

この本を監修している予防医療・栄養コンサルタントの細川モモさんと保育園の給食経験がある管理栄養士のHIROさんは、「がんばりすぎないが続くコツ」だと対話の中で伝えています。

仕事後の食事作りは手を抜いてよし

HIROさん(以下HIRO):在宅勤務がふえて、仕事と料理、家でどちらもがんばるのはしんどい。「献立が同じものばかり」「忙しくて新しいレシピに挑戦できない」という声は多いですね。

細川モモさん(以下MOMO):私も、栄養が偏らないように、子どもが飽きないように、「1日3食、同じものを出すものか!」と意地になったこともありました。でも、がんばり続けると、燃え尽き症候群になってしまう

HIRO:買い物も含め、3食を回すのはかなりの肉体労働……。

MOMO:仕事のフルマラソンを終え、あ~疲れた、がんばったと思ったあとに、ゼロから料理を考えるのって、さらに500ⅿダッシュしろと言われるようなもの! 食事作りの手は抜いてよし!

給食を参考に1週間単位で献立を決めてみよう

栄養バランスを考えた学校給食

“メインたんぱく質”を決めて、献立を考える

MOMO:毎日の献立をどうやって決めるのか、とよく聞かれますが、成長期に必須の「たんぱく質」から考えます。メインは豚肉か、鶏肉か、魚か。たんぱく質を何にするか。

HIRO:たんぱく質が決まると、副菜も考えやすい!

MOMO:牛肉や魚は値段は高めだけど、栄養のコスパは高い。食費がかさむなか、「栄養と節約をどう両立するか?」が悩みどころです。給食は予算が厳しくても、栄養管理されていますよね。

HIRO:1食200円とか、300円とか。それでも、1日に必要な栄養素の3分の1~2分の1がとれるように栄養計算されているので、「節約=栄養がとれない」ではないんです。

MOMO:節約しながら栄養を実現するのが、給食メソッド!

HIRO:給食の献立も、主菜のたんぱく質から考えます。1日単位ではなく、1週間単位で考えるといいかも。魚は値段が高めでも、肉、肉、魚とバランスよくすると、食費も安定します。

MOMO:家庭の食事も、たんぱく質を中心に1週間の献立を組むのが、栄養失調を防ぐと同時に、食費を抑えるポイントですね!

同じ肉・魚でいいから、調味料を変える

MOMO:この本ではメインたんぱく質を、アンケートで頻繁に買う率が高かった、豚肉、鶏肉、ひき肉、鮭、さばの5つにしました。

HIRO:5つに絞れば、買い物で悩まない! 照り焼き、塩こうじ焼き、みそいため、甘酢いため、ガーリックソテー、カレー、トマト煮など、同じ肉でも、調味料や組み合わせる野菜を変えれば、栄養素が豊かになって、家族も飽きません

MOMO:いつもの甘辛味をみそ味に、たまにはカレー味に。ちょっとアレンジするだけなら、負担にならないですよ♪

「きょうの献立は栄養がとれている?」を毎日Check

たいせつなのは、家族が喜ぶこと、家計にやさしいこと。それ以上に、子どもの成長に必要な栄養がとれること! チェックポイントは5つです。

Check① 主食・主菜・副菜がそろっている

写真はイメージです

「主食」で炭水化物、「主菜」の肉・魚でたんぱく質と脂質、「副菜」の野菜でビタミンやミネラルがとれると、自然にエネルギーを確保でき、栄養素も不足しません。まずは、この3つを欠かさずにそろえましょう。

1日の中の食事で肉や魚は片手ひと盛り、野菜は両手ひと盛りが目安量。おかずは2品でもバランスがよければOK!

Check② たんぱく質がしっかり食べられる

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筋肉を作るたんぱく質は、成長期の子どもにとって最重要栄養素です。たんぱく質は常に分解と合成をくり返しているので、1日3食で適量を補う必要があります。

Check③ 肉・魚の種類を変えている

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主菜のたんぱく質が、同じ肉ばかりになっていませんか? 鶏肉は良質なたんぱく質源ですが、鉄が豊富なのは牛肉。DHAとビタミンDがとれるのは魚。月曜日は鶏肉、火曜日は豚肉のように、曜日や日によって種類を変えてみましょう。

Check④ 鉄・カルシウムが不足している

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血液をつくる鉄と、骨をつくるカルシウムは、成長期に必要量がふえるのに、充足がむずかしい栄養素です。赤身の肉・魚、小魚、卵、乳製品、貝類、納豆、高野豆腐、青菜、切り干し大根などをぜひとり入れて。

Check⑤ 緑黄色野菜がある

写真はイメージです

緑黄色野菜の色素成分や抗酸化ビタミンは、活性酸素をやっつけて、体の細胞を酸化から守ってくれます。豊富なβ-カロテンは、体内ではビタミンAとして働き、皮膚や粘膜を強くします。色の濃い野菜を食べましょう。

少しの工夫と栄養チェックで献立を気楽に捉えよう

栄養たっぷりの献立=作るのが大変、お金や時間がかかるなど、ネガティブなイメージを抱きがち。しかし、細川モモさんと宮木弘子さんの対話にあるように、ちょっとした工夫をするだけでOK! 成長期の子どもに必要な栄養素をしっかりとりつつ、お財布にもやさしい献立を考えていきたいですね。

今回紹介した「成功する子は食べ物が9割 栄養ぐるぐるレシピ」(主婦の友社)は、ママやパパが気になる子どもの栄養についてのお話や、具体的なレシピ案までがギュギュっと凝縮。ぜひ、読んでみてくださいね。

 

監修・細川モモ、料理・ダンノマリコ|主婦の友社|1,300円+税

予防医療・栄養コンサルタントの細川モモさんが料理家のダンノマリコさんがタッグを組んだ「成功する子は食べ物が9割」シリーズ第4作。よく買われている豚肉、鶏肉、ひき肉、鮭、さばを使って、栄養満点な献立が作れるレシピが満載。幼児・小学生ママ必読の情報が盛りだくさんの一冊。

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構成/本間綾

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