わさび菜とは
小松菜ほどメジャーな葉物野菜ではなく、ワサビとも違う「わさび菜」。どんな食材なのでしょうか。
特徴
九州の在来種である「からし菜」から品種改良された品種で、からし菜同様の辛味があります。茎までシャキッとしていて食べやすく、細かい葉の柔らかさが魅力です。食べ方は、フリルレタスや、水菜をイメージしてください。品種からみると、福岡で収穫される「高菜」に近く、滋賀県草津市では「愛彩菜」の名前で生産されています。
収穫は1年中できますが、特に9月から3月に多く流通します。売り場にいつでも並んでいる定番野菜ではないので、見かけた際は迷わず購入してみてください。
お刺身に添える薬味の「ワサビ」とは繋がりがありません。ワサビの葉は「葉ワサビ」と呼ばれ、漬物などに使われますから、混同しないように気をつけてください。
栄養
β―カロテン、ビタミンC 、ビタミンE 、ビタミンK、鉄、葉酸、カルシウム、カリウムなどを含み、栄養価の高い野菜です。辛味の素はアリルイソチオシアネート。ガン予防効果の他、花粉症や黄砂によるモヤモヤなどに対して、スッキリさせる効果も期待できます。
保存方法
湿らせた新聞紙に包み、ポリ袋に入れて野菜室で保存します。
◆保存期間
5日程度の保存ができます。葉の先から傷んでくるので、新鮮さを失わないうちに食べ切ることがおすすめです。
わさび菜を生でサラダや漬物に
新鮮なわさび菜が手に入ったら、まずは生で食べて。ヘルシーなサラダに仕上げると、茎のシャキシャキとした歯ごたえ、葉の柔らかさ、そして特徴的な辛味を味わえます。
わさび菜のサラダ
シンプルに手でちぎって、お好きな野菜と合わせてください。繊細な葉には清涼感がありますから、揚物のメニューに合わせると、さっぱりと食べられます。タコや、白身魚も相性抜群です。
◆材料
(2人分)
わさび菜 1株
タコ、白身の刺身など お好み量
【A】
バルサミコ酢 大さじ1
オリーブオイル 大さじ1
しょうゆ 大さじ1/2
砂糖 小さじ1
◆作り方
【1】わさび菜をよく洗います。
【2】葉を手でちぎり、茎は食べやすい大きさにカットします。
【3】より辛味を引き立たせたい場合は、氷水にくぐらせると効果的。しっかりと水を切ってください。
【4】【A】の材量でドレッシングを作り、わさび菜とタコなどを和えます。
わさび菜とローストビーフのバーガー
フリルレタスのようなパリパリした食感を、ローストビーフに合わせました。わさび菜をたくさん挟んでくださいね。
◆材料
(1個分)
わさび菜 1本
ローストビーフ 4枚
ピクルス 適量
チェダーチーズ(スライス) 1枚
マヨネーズ 大さじ1
マスタード 大さじ1
バンズ 1個
◆作り方
【1】バンズにマヨネーズとマスタードを塗ります。
【2】具材を挟んでください。
しょうゆ漬け
塩もみをしてから生姜と和えて、香り高い漬物にします。食欲が増しますよ。冷凍保存ができます。
◆材料
わさび菜 1束
塩 小さじ1/2
生姜 適量
しょうゆ 大さじ1
砂糖 小さじ1
酢 小さじ1
◆作り方
【1】よく洗ったわさび菜をカットして、塩を揉み込みます。
【2】しばらく経つと水が出てくるので、しっかりと絞ります。塩で揉むと、ボウル一杯の葉が、こぶしで握れるほど小さくなります。
【3】すりおろした生姜、しょうゆ、砂糖、酢を和えて、よく馴染ませてください。
◆冷凍保存
ラップで包み、フリーザーバックに入れて冷凍庫で保存します。お弁当にも入れられます。
◆冷凍保存期間
2週間程度を目安に食べるようにしてください。
わさび菜のおにぎり
韓国のりとしらすを入れて、ふりかけにすると、ご飯がたくさん食べられます。意外に、たくさんのわさび菜が入っているんですよ。
◆材料
(2個分)
わさび菜 葉の部分を2~4枚ほど
ご飯 お茶碗に2杯
しらす干し 適量
韓国のり 5枚
白ごま 適量
ごま油 大さじ1
塩 適量
◆作り方
【1】わさび菜を細かく刻んで、塩で揉みます。よく絞って水気を切ってください。
【2】ご飯に【1】のわさび菜と、しらす干し、韓国のり、白ごま、ごま油を加え、よく混ぜます。握っておむすびにしてください。
加熱してもおいしいわさび菜
加熱しても変色が少なく、サッと茹でるとより鮮やかになるので、水菜や菊菜のような使い方ができます。また、加熱後は辛味が弱まります。
わさび菜のベーコンスープ
ベーコンの塩味によって塩の量を加減してください。カニカマ、ソーセージ、豚こま肉などでもおいしいです。
◆材料
(2人分)
わさび菜 150g
ベーコン 50g
人参 5㎝
玉ねぎ 4/1
水 400㏄
鶏ガラスープの素 大さじ1
オリーブオイル 適量
塩 適量
黒胡椒 適量
◆作り方
【1】洗ったわさび菜を食べやすい大きさに切ります。人参、玉ねぎ、ベーコンは細切りにします。
【2】鍋に水、鶏ガラスープの素、【1】の具材を入れて加熱します。玉ねぎが透明になるまで中火で煮込んでください。
【3】わさび菜の茎部分を先に入れ、その後葉を加えます。すぐに火を止めてください。
【3】オリーブオイル、塩、黒胡椒で味をつけてください。
レンジで作るおひたし
レンジでチンして、味をつけるだけ。白だしを使うと、より簡単です。
◆材料
わさび菜 150g
白だし 大さじ1
かつお節 適量
◆作り方
【1】よく洗ったわさび菜をカットして、水をよく切ります。
【2】耐熱容器に入れて、500wで1分加熱します。
【3】水気をもう一度よく切って、白だしを加えます。かつお節をかけて、いただきます。
食べやすいので、試してみる価値アリ
小松菜よりも、繊細な口当たりで、フリルレタスのようにパリパリしているわさび菜。爽やかな辛味がありますが、涙が出るようなツーンとした辛さはありません。マヨネーズなどで和えれば、お子さんでも嫌がらずに食べられるかもしれません。いちど試してみてください。生でも、加熱でも、ごく基本的な手順で食べられ、使いやすい野菜なので、おすすめですよ。
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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)