娘はコロナ禍になってから生まれたこともあり、なるべく人に会わないように暮らしてきました。夫がリモートワークが続いていることで、子育てで助かっている面もあるのですが、人見知りがひどく、私たち以外の誰にも懐きません。このままで大丈夫なのかとても不安です。(2歳の娘の母)
環境を選べないからこそ、その環境で生きていく力が育っていくのです
第一子は比較的静かな環境で育てられます。さらに、おとなだけの環境にいることが多いですよね。だから物音にも敏感ですし、親以外の人に警戒心が強いでしょう。ところが、私などのように5番目に生まれた子どもは、騒音の中で育ちます。寝ていたって、上を子どもが飛び越えたり、うっかりすると踏んづけられたりします。手がないので、親以外の人に抱かれることも多々あり、あぶなっかしいきょうだいに抱かれたりもします。泣いたら、そこにいる隣のおばさんやジジババが抱き上げます。
きょうだい関係や住まい方が小さい子には影響します。そして、それは宿命であり一生ものというのもあります。上に生まれたかった、下がよかったと言ったって、そうはいかないでしょう?
子どもは環境も家族構成も選べません。だからこそ、その環境の中で生きていく力が育っていくのです。賑やかな環境ならば、集中力が研ぎ澄まされます。人の出入りの多い家で育った子は、人付き合いがうまいかもしれません。一人っ子で静かだったからこそ、自分の好きなことを見つけやすかったり、じっくり工夫する力が育つかもしれません。
子どもにとってのベストを考えすぎないこと。心身が元気であれば大丈夫
子どもは自ら生きていくたくましさを持っています。
だから、あまりピリピリとしなくても大丈夫。子どもにとってのベストを考え過ぎて、親が住みにくい暮らしになるのは無理があります。あなたがた夫婦に子どもが生まれたのです。三人の住まいになったのです。お互いがちょっと気遣いをしながら新しい暮らし方を作っていけばいいのではないですか?
コロナによって、暮らし方、働き方はずいぶん変化しました。みんな初めての時代を迎えたのです。いままでにない新しい暮らし方を受け入れざるをえません。それによる弊害も、もちろんあるでしょう。けれど、心身が元気であれば、どんな状況になっても生き延びていけると思っています。先を心配しすぎないで、気持ちを大きく、青空を見て深呼吸しましょう。
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記事監修

イラスト/海谷泰水