目次
ハマグリを冷凍保存するメリットとは?
ハマグリは冷凍保存が可能です。冷凍することで保存期間が長くなるほか、メリットがいくつかあります。ハマグリを冷凍するメリットをチェックしていきましょう。
・調理に便利
冷凍したハマグリは、解凍なしでそのまま調理に使うことが可能。また、砂抜きなどの下処理を行なって冷凍するため、調理時間を短縮することができます。
・旨味がアップする
ハマグリは旨味を損なうことなく冷凍保存ができることに加え、冷凍することで、さらに旨味が増すといわれています。
ハマグリを美味しく冷凍するポイントは?
ハマグリを美味しく冷凍保存するポイントは、「新鮮なハマグリを選ぶ」「砂抜き・塩抜きを行う」ことです。
新鮮なハマグリの選び方
ハマグリを冷凍保存するにあたって、まずは新鮮なハマグリを選ぶことが大切です。新鮮なハマグリの特徴をチェックしていきましょう。
【新鮮なハマグリの特徴】
・固く口が閉じているもの
・殻の模様が鮮明なもの
・殻と殻を打ち付けると高い音がするもの
砂抜きと塩抜きを行う
ハマグリなどの貝類は、食べたときにジャリジャリとした食感にならないためにも、一般的に砂抜きが必要であるのは知られています。
ハマグリの場合、砂抜きに加えて、体内にある塩を抜く「塩抜き」も併せて行うことで旨味が際立つのです。
ハマグリの砂抜き・潮抜き方法は?
ハマグリを冷凍する前に、砂抜きをしてから塩抜きを行います。砂抜き、塩抜きの方法をみていきましょう。
ハマグリの砂抜き方法
【用意するもの】
・大きめのボウル
・ザル
・水
・塩
・アルミホイル(新聞紙でもOK)
【手順】
1、ボウルに水と塩を入れ、3%の濃度の塩水を作ります(500mlの水に対して大さじ1の塩が目安)。
2、ザルにハマグリを入れ、優しくこすり洗いをします。
3、1のボウルに、ザルに入れたままハマグリを浸けます。
4、上からアルミホイルや新聞紙をかけて暗くして、涼しい場所で2~3時間おきます。
5、2~3時間経ったら、塩水から上げて、軽く水洗いして砂抜き完了です。
ハマグリの塩抜き方法
砂抜きしたハマグリは、ボウルとザルに入れたまま、上からアルミホイルや新聞紙をかぶせます。そのまま約1時間、冷暗所で放置。するとハマグリは、体内に含んでいた塩を吐き出します。
この作業をすることでハマグリの旨味がアップするといわれています。時間は要しますが、ハマグリをより美味しく食べるために、塩抜きはやっておきたい工程でしょう。
ハマグリの冷凍方法をチェック
下処理が終わったら、次はいよいよ冷凍保存です。
ハマグリは、生のまま冷凍する方法と下茹でしてから冷凍する方法があります。冷凍した後、どんな料理に使うのかを考えて保存方法を変えるのがおすすめです。
生のまま冷凍保存する方法
1、下処理したハマグリは軽く洗って水気を切り、重ならないようにフリーザーバッグに入れます。
2、なるべく空気を抜き、金属製のトレーにのせて冷凍庫に入れて保存します。
下茹でして冷凍する方法
1、下処理したハマグリは軽く洗います。
2、鍋に水を入れ、沸騰させます。
3、2にハマグリを入れ、貝が開いたら取り出します(ゆで汁もとっておく)。
4、ゆで汁の灰汁や砂を綺麗に取り除き、粗熱をとります。
5、冷凍可能な保存容器に、下茹でしたハマグリ、4のゆで汁を入れます。
6、フタをして冷凍保存します。
下茹でしたハマグリは身をむいて保存も可能
1、下茹でしたハマグリは、貝から身を取り出します。
2、ハマグリの身は使いやすい量に分けてラップで包みます。
3、さらにフリ―ザーバッグに入れて冷凍保存しましょう。
冷凍ハマグリの保存期間
冷凍したハマグリの保存期間は約1か月。しかし生のままのハマグリを冷凍した場合、時間が経つに連れ、調理時に貝が開きにくくなります。そのため2週間を目安に使い切るがおすすめです。
下茹でして冷凍した場合も、美味しく食べるためには2~3週間で使い切るようにしましょう。
冷凍ハマグリの解凍方法
冷凍したハマグリは凍ったまま調理することが可能です。また、ゆで汁と一緒に冷凍したハマグリは、ゆで汁もそのまま出汁として使うことができます。
冷凍したハマグリは必ず加熱調理して食べるようにしてください。
冷凍ハマグリの焼き方は?
冷凍ハマグリをフライパンでふっくらジューシーに焼くコツは、アルミホイルに包むことです。アルミホイルに包んで蒸し焼きにすることで、ゆっくりと中まで火が通るため、ふっくらと仕上がります。
冷凍ハマグリの焼き方をみていきましょう。
冷凍ハマグリの焼き方
1、冷凍ハマグリは1つずつアルミホイルで包みます。このとき、ふんわりと包むのがポイントです。
2、温めたフライパンに1を並べ、蓋をして中火で加熱します。
3、ハマグリの貝が開いたら完成です。
冷凍ハマグリの貝が開かないこともある?
冷凍ハマグリは加熱すると貝が開きますが、開かない場合も。その場合は、加熱が足りないのかもしれません。しかし加熱しているにもかかわらず、貝が開かない場合には、2通りの原因が考えられます。
・貝を開閉する蝶番(ちょうつがい)や貝柱の不具合
・死んでいるハマグリを冷凍した
蝶番などが壊れている場合は食べることができますが、死んでいるハマグリを食べると食中毒になる恐れがあります。また死んで腐ったものは臭いもきつく食べられません。
蝶番などの不具合か、死んでいるものかを臭い以外で見極めるのは困難なため、加熱しても開かない場合は食べないほうが賢明でしょう。
冷凍ハマグリの酒蒸しの作り方
ハマグリの美味しさを存分に楽しめる、冷凍ハマグリの酒蒸しの作り方をチェックしていきましょう。
材料
・冷凍ハマグリ… 8~10個
・料理酒… 100ml
・水… 50ml
・三つ葉… お好みで
冷凍ハマグリで酒蒸しを作るコツは?
冷凍ハマグリを使って酒蒸しを作る際、貝をパカっと開けるコツは、料理酒と水を沸騰させてからハマグリを投入すること。冷凍したハマグリは一気に加熱することで貝が開きやすくなります。
作り方
1、鍋に料理酒、水を入れ沸騰させます。
2、凍ったままのハマグリを1に入れます。
3、蓋をして、ハマグリの貝が開くまでしっかり加熱します。
4、お好みで三つ葉を散らして完成です。
醤油などをかけても美味しくいただけます。また、料理酒を白ワインに変え、ガーリックを加えて洋風の酒蒸しにすることも。様々なバリエーションでお楽しみください。
ハマグリは旬の時期に手に入れて冷凍保存がおすすめ
一般的なハマグリの旬の時期は2~4月です。旬のおいしいハマグリを手に入れたら、下処理をして冷凍保存しておくのがおすすめ。雛祭りにはハマグリのお吸い物、菜の花とハマグリの鍋など、春を感じる料理にも大活躍することでしょう。
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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)